歯磨き粉を国際線で機内持ち込みする際の注意点とは?

歯磨き粉 2019.07.12

旅行や出張で国際線を初めて利用される方、もしくは久しぶりに利用される方の中には「飛行機の中に歯磨き粉って持ち込んでもいいの?」という疑問を抱かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

国際線の場合、フライト時間が長い場合も多く、口臭予防のために機内でも適宜歯磨きがしたいという思われる方も少なくありません。

そこで今回は、歯磨き粉を国際線で機内持ち込みする際の注意点についてご紹介します。

なぜ歯磨き粉を国際線で機内持ち込みする際には注意が必要なのか

自動車が路上を走る際は、交通法上のルールを遵守することが求められますが、飛行機が空を飛ぶ際も様々な世界共通のルールがあります。

そのルールの一つとして、国際線における液体物の機内持ち込み制限があります。

このルールは、2006年に実際にイギリスで起こった事件が原因で設けられたものです。

この事件は、犯人が液体を機内で混ぜ合わせて、液体物に起こる化学反応を利用することで、飛行機を爆破しようとしたものでした。

幸いにも事件自体は未遂に終わりましたが、この事件を受けて、2007年以降テロ予防として国際線で液体物を機内持ち込みする際には制限がかかるようになりました。

そのため、現在も各国の空港保安検場では厳しい取り締まりが行われています。

これらを踏まえて、歯磨き粉を国際線で機内持ち込みする際の注意点についてご説明します。

国際線で機内持ち込み制限がかかる液体物とは

現在、国際線を利用する際、100ml(g)を超える液体物の機内への持ち込みは禁止されています。

一般的な缶コーヒーで185mlの容量ですので、100mlは缶コーヒ-1本分にも満たない量になります。

また、注意が必要なのは液体物の量だけではありません。

例えば、100mlに容器に80mlしか液体が入っていないからと、その液体物を機内持ち込みしようとすると、この液体物は空港の保安検査場で没収されてしまいます。

世界中の民間航空機の安全整備を行っている国際民間機構(ICAO)の規定では、液体物・その容器共に100ml(g)以上を超えてはいけないと定められています。

そのため、先ほどご紹介した事例のように、液体物そのものは100ml以下という規定を満たしていても、容器の容量が100mlを超えている場合には、ルール違反とみなされてしまいますので、注意が必要です。

歯磨き粉を含む液体類を国際線で機内持ち込みする際は、液体物・容器の容量共に100ml(g)以下という規定を満たしているか確認しておくことが大切です。

なぜ歯磨き粉も国際線で機内持ち込みする際に制限がかかるのか

ここまで、国際線の機内への持ち込み制限をご説明してきましたが、多くの方が液体と聞くと、ミネラルウォーターやジュースなどの水分を思い浮かべることが多いのではないでしょうか。

しかし、国際民間機構(ICAO)が規定している液体類は水分だけではありません。

ヘアジェルのようなジェル状のもの、ヘアームースや制汗剤スプレーといったエアーゾール類も液体類にみなされます。

また、香水、スプレー、クリームやローション、オイル、シャンプー類、練り状のもの、半固形状のものにも液体類に含まれます。

もちろん、歯磨き粉は練り状、ジェル状の形態をしているものが多いので、液体類に含まれ、国際線で機内持ち込みする際には制限がかかってきます。

歯磨き粉を国際線で機内持ち込みするにはどうすればよいのか

ここまでお伝えしてきたように、歯磨き粉を国際線で機内持ち込みする際、制限が適応されるのは、容器、容量ともに100ml(g)を超える場合です。

逆にいえば、液体の容器・容量ともに100mlを超えなければ、機内持ち込みには制限はかかりません。

ただし、一般的に家庭で使われている歯磨き粉は、規定量を超える大きさのものが多いので、家にある歯磨き粉を丸々持ち込もうとすることは難しいかもしれません。

家にある歯磨き粉をそのまま機内持ち込みしたい場合は、予め成分表示に記載のある容量を確認しておきましょう。

また、液体物を国際線で機内持ち込みする際には、保安検査場で検査官がすぐに確認できるようにしておく必要があります。

そのため、液体物の容器は40cm以内のジップロックのような透明のプラスチック袋に入れておくことが求められます。

プラスチック袋については、各自で準備する必要があるので、歯磨き粉だけではなくプラスチック袋も用意しておくようにしましょう。

国際線で機内持込みするのにおすすめの歯磨き粉とは

最近は各社から様々な旅行用の歯磨き粉が出ています。

もし、いつも使っているお気に入りのメーカーがあれば、そのメーカーから旅行用サイズの歯磨き粉が発売されていないか探してみてはいかがでしょうか。

また、ホテルに備え付けてある歯磨きセット中にある小さな歯磨き粉もかさばらず、中身を使い切れば容器を飛行機にゴミとして捨てることができるのでおすすめです。

ただし、個人的にはフタがネジ式の歯磨き粉をおすすめします。

ご存じの通り、飛行機の中はポテトチップスの袋が膨らんでしまうほど、低気圧な環境にあります。

大体、上空1万mを平行飛行している状態でも富士山5合目の気圧と同じくらいであると考えられています。

そのため、歯磨き粉の容器も上空にいけば、ポテトチップスの袋と同じように容器の中の空気が膨らんでしまします。

容器の中の膨らんだ空気は、歯磨き粉を圧迫してしまうので、圧に耐えきれなくなった歯磨き粉は容器から漏れ出す可能性があります。

フタが開きやすいタイプの歯磨き粉は、特に漏れ出す危険性が高いので、その点も考慮して国際線の機内持ち込み用の歯磨き粉を選ぶことをおすすめします。

歯磨き粉を国際線で機内持ち込みするのに制限がかからない場合

ここまで、歯磨き粉を国際線で機内持ち込みする際の制限についてお伝えしてきましたが、例外として持ち込み制限がかからない場合があります。

一つは、出国手続き後に歯磨き粉を購入して機内に持ち込んだ場合です。

そもそも手荷物検査は出国する際の安全チェックとして行われます。

一方、出国手続きの後に通る免税店などで販売されている液体物は、予め安全性が確認されたものが置かれています。

そのため、出国後に免税店などで購入した歯磨き粉を含む液体類は、持ち込みに制限はかかりません。

ただし、外国の空港で乗り継ぎをする場合、再度保安検査が設けられていることが多いので、注意が必要です。

乗り継ぎ先で保安検査を受ける場合、検査官からレシートの提示を求められることがありますので、レシートは捨てないようにしましょう。

さらに、乗り継ぎ先の保安検査場で歯磨き粉を没収されないためには、免税店等で購入していても開封されていないことが条件となります。

そのため、免税店等で歯磨き粉を手に入れることが出来ても、機内で使用するために一度歯磨き粉を開封すれば、乗り継ぎ先で破棄する必要があるかもしれません。

免税店などで歯磨き粉を購入する際は、その点も考慮して購入することが必要です。

二つ目は医薬品に分類される歯磨き粉についてです。

機内で必要な分の医薬品については、液体物の持ち込み制限の対象にはなっていません。

もし、歯磨き粉が病院から処方されている医薬品類であれば、処方箋の写しや医師の診断が分かる診断書類を保安検査場の検査官に提示すれば、持ち込み可能となります。

スムーズに歯磨き粉を国際線で機内持ち込みするために

ここまでご紹介したように、液体物の持ち込み制限内容をしっかりと確認をしたうえで、機内持ち込み用の歯磨き粉を準備しておきましょう。

また保安検査状では、予め液体物が入っているプラスチック袋を手荷物から取り出しておき、別のトレーに乗せておくとスムーズに検査を受けることができます。

以上、歯磨き粉を国際線で機内持ち込みする際に参考にしてみてくださいね。

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