歯磨きチェックで異変発見!前歯の真ん中の白い斑点は何?

お口のトラブル 2019.04.16

ある日の歯磨き後、鏡の前で口蓋をあげて前歯のチェックをしていたら「前歯の真ん中に白い斑点を発見!」といったような経験はありませんか?

穴も開いていないので虫歯とは違うようだし指で押しても痛みは感じないから気にしない、と放ったままにする方は少なくないようです。

しかし、その状態を放っておくと後々厄介なことになりかねません。

原因と症状にもよりますが、適切な治療が必要です。

この記事では、歯にできた白い斑点は一体何なのか、そして原因は何なのか、歯にまつわるトラブルについてお伝えしていきます。

前歯の真ん中に出来た白い斑点「ホワイトスポット」

前歯の真ん中に出来た白い斑点の名称はホワイトスポットといい、出来る原因は二つあります。

一つが「初期虫歯」という虫歯になる一歩手前の状態で、歯の表面のミネラル(カルシウム・リン)等が溶けだし、歯の構造が変化し白く見える状態になります。

そして、白く見える状態を脱灰(だっかい)といい、初期虫歯の状態から徐々に穴が開いた黒い虫歯になります。

歯垢(プラーク)が歯の表面についてエナメル質を溶かすことが原因で、歯髄まで侵食していきます。

しかし、すぐ虫歯になるわけではありません。

食事により溶けたエナメル質を再石灰化という人体が持っている抵抗力により、歯は元の状態に戻っていきます。

この再石灰化を促す働きをしているのが唾液で、食後酸性になった口内を中和してくれているのです。

この脱灰と再石灰化の微妙なバランスが崩れると、ホワイトスポットから虫歯に進行してしまいます。

やはり、ホワイトスポットを予防するにはプラークを増殖させないよう、コントロールする事が重要です。

このプラークは唾液量の少ない夜に活動が活発になりますから、日中忙しくて歯磨き出来ない方、就寝前の歯磨き等の口腔ケアは必ず実施してください。

歯の真ん中に出来る白い斑点、もう一つの原因!

「ホワイトスポット」には、前項で紹介した虫歯の初期症状と、もう一つ原因があります。

それは「エナメル質形成不全」という先天的、病的(栄養不良、発熱)が原因で歯の表面のエナメル質を完全に作る事が出来ない病気です。

初期虫歯のホワイトスポットと違い、再石灰化という免疫力に期待出来ません。

歯の白い斑点が前歯の真ん中にあると、コンプレックスを持ってしまう方もいます。

自然治癒は見込めなくこういった悩みを解決するには、「エナメル質形成不全」のホワイトスポットを治療するしかありません。

治療にはラミネートべニアという方法が用いられ、ホワイトスポットが広範囲の場合には適していますが、自費での診療になります。

前歯が黄ばむのなぜ?加齢や食べ物が関係

前歯にできた白い斑点、ホワイトスポットでお悩みを抱える方もいれば、黄ばんだ前歯が気になるという方もいらっしゃいます。

笑顔や会話時、口元から白い前歯がのぞくと初対面の人でも好感度は上がりますよね。

特に、口の真ん中の位置にある前歯等は、形も大きく目立ちますので、審美歯科治療でホワイトニングし、白い歯でイメージアップする方もいます。

しかし、前述した通り黄色くなった前歯にコンプレックスを感じて、笑うに笑えない悩みもあるでしょう。

実は、前歯等が黄色っぽく変色する原因には加齢、食習慣の二種類があります。

まず加齢による変色ですが、歯の白いエナメル質は歳を重ねると薄くなっていきます。

そして、エナメル質の下、象牙質の色(黄色)が薄くなったエナメル質を透し、黄ばんで見えます。

次に、食物による歯の変色の原因です。

飲み物のコーヒー、お茶の茶渋等が歯のエナメル質にも付着してしまいます。

また、カレー、ワイン(赤)、ケチャップ、ブルーベリー等色の濃い食材も歯のエナメル質に着色しやすい性質があります

これら色の濃い食材を飲食してもすぐに汚れを落とせば着色しませんが、時間が経つとエナメル質に染み込みます。

染み込んでしまうと歯磨きでは落ちませんので、速やかに水等で口をすすぎ着色の汚れを落とすようにしましょう。

白い前歯を取り戻す!ホワイトニングとは?

微笑むと口の真ん中に白い前歯が覗く、映画のワンシーンのように清々しいイメージですね。

歯が白く清潔感がある方と、虫歯で欠けた前歯が見える同じ年齢の方を比べたら、かなりの年齢差が出ます。

出来る事なら加齢、食習慣による着色してしまった歯を、元の白い歯に戻せたら良いなと思いませんか?

実は前項で触れた加齢、食習慣による着色は、ホワイトニングという方法で元の白い色に戻すことが可能です。

ホワイトニングと聞くと歯科医院でやってもらうことができるイメージですよね。

そんなホワイトニングには大きく分けて2種類あり、自宅で行うホームホワイトニングと、歯科医師の手で行われるオフィスホワイトニングがあります。

ホームホワイトニングは一度歯科医院に行く必要がありますが、マウストレイに薬剤を入れ、数時間または就寝中の間歯に装着、数週間で効果が実感できるようです。

長期間にはなりますが、薬剤の濃度が低く人体への影響は気にならないでしょう。

一方、オフィスホワイトニングは歯科医院で歯に薬剤を塗布、レーザーでの治療になります。

効果が短時間で現れるぶん色の戻りが早いので、ホームホワイトニングとの併用が効果的です。

このように黄ばんだ色の歯を元の白い歯に戻すことが出来るホワイトニングですが、知覚過敏症でホワイトニングの薬剤が歯茎に沁みる場合、施術する事は出来ません。

奥歯の真ん中に詰めた金属で身体に変調が!

現在、歯の被せ物も白いセラミック等の素材になり自然歯に見える工夫が施されています。

かつての治療法では、例えば左右前歯の間、真ん中等が虫歯になり、合金等で被せ物治療した方を多く見かけました。

また1970年代、奥歯治療に保険適用材料の銀色の詰め物(アマルガム)が、たくさん使用されていました。

このアマルガムの成分の半分は水銀を含む金属で、唾液により劣化、腐食し水銀を含む金属を身体に取り込むことになってしまいます。

そのアマルガム(水銀)が人体に及ぼす影響は重大で、神経毒性があり頭痛、肩こり、腰痛、ひざ痛、イライラ、めまい等の原因になっている可能性があります。

さて、この厄介なアマルガムは除去時にも慎重な対応が必要になります。

それは、患者さんへの水銀混入の防護は元より歯科医師、歯科助手等の防護も必要になります。

防護手袋、防護メガネ、防護マスクにより、ドリルで削る摩擦熱で蒸発する水銀を吸い込まないようにします。

そして、アマルガム除去後にセラミック等で詰め直し、歯科金属アレルギー治療完了となります。

前歯の真ん中に隙間が!歯間空隙

歯並びが悪いと歯列矯正をしてきれいな歯並びに直しますが、前歯と前歯の真ん中に隙間が空いてコンプレックスになっている方もいます。

これは「歯間空隙(しかんくうげき)」といい、俗称「すきっ歯」と言われています。

「すきっ歯」でも、少しの隙間で白い前歯が見えるならチャームポイントになる事もありますね。

しかし、症状が重い「すきっ歯」は思いもよらぬリスクを抱えています。

それは噛みきれない、すり潰せない等咀嚼に支障が出る、また歯と歯の隙間から空気が漏れ発音に支障が出る等です。

また、歯と歯の間に隙間があれば、食べ物が詰まらず虫歯になり難いと思われがちですが、汚れが溜まり易く磨きづらい場所です。

そのため、虫歯、歯周病等の原因になる等思わぬリスクもあります。

歯列矯正で使用するワイヤーブラケット、マウスピース、ラミネートべニア、差し歯等で治療が行われます。

ワイヤーブラケットの治療は、自分の歯を移動(縦・横・奥行)させるので時間がかかりますが、ラミネートべニア、差し歯の治療と違い歯を削りません。

口腔ケアは見た目も大切!審美歯科診療も視野に

現在、歯科医療は従前の虫歯、歯周病治療の枠を超え、ホワイトニング、歯列矯正、口臭予防等、審美的なジャンルでの要求もふえてきました。

「笑顔になると口の真ん中に輝く白い前歯」に憧れ、他人から見たら気にならない歯並び、色を本人はコンプレックスに感じてしまう事があります。

そんな悩みを解決し豊かな生活を送るため、審美歯科診療は益々需要が増えていく事が予想されます。

但し、適切なプラークコントロールによる健康な歯、歯茎有りきの審美歯科診療なので、正しい口腔ケアでいつまでもきれいな歯並びと白い歯を保ちましょう。

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