歯磨きにはどれを使う?ペースト?ジェル?液体歯磨き粉?
歯磨き粉 2018.10.10粉じゃないのに歯磨き「粉」?
歯磨き粉と一口に言っても、それにはいくつかの種類があります。
よく見るものはペースト状で、チューブに入ったものでしょう。
ですがほかにも、液体の歯磨き粉やジェル状、粉末状の歯磨き粉などがあります。
とくに粉末状の歯磨き粉は現在では珍しいと思いますが、その昔は粉末状で袋に入ったものが売られていました。
現在、ペースト状のものなどでも「歯磨き粉」と呼ばれることがあるのは、この名残であると言われます。
ちなみに筆者もペースト状であろうと液体であろうと「歯磨き粉」という認識をしています。
正確には少し違うということも認識していますが。
ともあれ、その粉末状の歯磨き粉ですが、たとえば子供用や喫煙者向けなどの歯磨き粉として、現在もその姿を見ることができます。
ではそのほかの歯磨き粉は、それぞれにどんな特徴や違いがあるのでしょうか。
液体の歯磨き粉
まずは液体の歯磨き粉についてです。
液体の歯磨き粉は、文字通り液体の形をとった歯磨き粉になります。
その特徴としては、液体のため口の中に行き渡りやすく、狭い隙間などにも成分を届かせることができるということが挙げられます。
また、研磨剤が含まれていないため、歯を傷つけてしまう心配が要りません。
しかしその反面、研磨剤が含まれていないために、歯の汚れを落としにくいとも言えます。
つまり、研磨剤のメリットとデメリットは表裏一体で、どちらかを取ればどちらかを失うというトレードオフの関係にあります。
優先したい方はどちらなのかを考えて選ぶしかありません。
それと、液体の歯磨き粉には発泡剤も含まれていないため、歯磨きの際に泡が立ちにくいのも特徴です。
口の中が泡だらけになるのが得意でない人や、歯に優しいものを求めている人には、液体の歯磨き粉が向いているかもしれません。
ちなみに、液体の歯磨き粉は歯磨きの後すすぐ必要がないと言われますが、気になる場合は少量の水で軽くすすぐと良いでしょう。
ただし、何度もすすぐと虫歯予防などの成分が流されてしまうので、すすぐのは1回までにしておくべきですね。
液体歯磨き粉と似て非なるもの
ここではちょっと寄り道をして、歯磨き粉とは違った液体の話をします。
「洗口液」もしくは「マウスウォッシュ」などと呼ばれるものをご存知でしょうか。
液体歯磨き粉とよく似ていて混同されがちですが、これらは使い方や用途がまったく異なる似て非なるものです。
液体歯磨き粉については先述の通りですが、ではマウスウォッシュとはどんなものなのでしょうか。
マウスウォッシュは、口の中を殺菌したり、汚れを洗い流したりするための液体です。
適量を口に含み、すすいでから吐き出すというところまでは液体歯磨き粉と同じですが、それと違い歯ブラシの併用を前提とされていません。
そのため、歯磨きをするしないに関わらず、日常のさまざまな場面で使用できます。
ですが、基本的には歯磨きと併せて使用した方が高い効果が得られるでしょう。
とくに、薬用成分が含まれているものは、殺菌作用などを持ちます。
これを歯磨きの後に仕上げとして使用すると、虫歯や歯周病の予防に役立ちます。
口内のトラブル予防としてはこちらをおすすめします。
一方で、薬用成分が含まれていないものもあります。
こちらは殺菌作用はありませんが、食事の後に口の中をさっぱりとさせたい人や、口臭が気になる人などはこちらでも良いでしょう。
ペーストの歯磨き粉
少々歯磨き粉から逸れましたが、ここからはまた歯磨き粉についてのお話です。
現在一般的な歯磨き粉のなかで、もっともポピュラーなものを挙げるなら、ペースト状の歯磨き粉になるでしょう。
粉状ではないので、正確には「練り歯磨き」というのが正しいですが、一般的には歯磨き粉で通じると思いますので、ここでも歯磨き粉と呼ばせていただきます。
さて、ペーストの歯磨き粉の特徴についてですが、この歯磨き粉は液体の歯磨き粉とは違い、研磨剤が含まれているものが多い傾向にあります。
このことから、汚れを落としやすいという特徴があると言えます。
とくに歯の着色汚れが気になっている人には強い味方になってくれるでしょう。
また、さまざまな種類があることなども特徴と言えます。
そのため、自分に合うものを見つけやすいでしょう。
そのほか、発泡剤が含まれているため、とても泡が立ちます。
しかし、先述した通り、研磨剤は歯を傷つける可能性も併せ持っているため、注意が必要です。
ペースト状の歯磨き粉にも研磨剤が含まれていないものがあるので、心配な人はそちらを使用することをおすすめします。
ジェルの歯磨き粉
こちらはペースト状の歯磨き粉よりも液体寄りで、ジェル状の歯磨き粉です。
一般に、ジェル歯磨きとも呼ばれますね。
液体寄りと述べましたが、それは形状についてだけではありません。
ジェル状の歯磨き粉には研磨剤が含まれていない場合が多く、液体歯磨き粉と同じように歯を傷つけにくいという特徴を持っています。
そのため、同じように歯に優しいものを求めている人にはこちらも選択肢のひとつです。
または電動歯ブラシを使用している人などには、ペーストの歯磨き粉よりもこちらの方が向いているかもしれません。
ジェル状の歯磨き粉には一般的に発泡剤も含まれていないため、泡が立ちにくいです。
ペーストの歯磨き粉と一緒に電動歯ブラシを使用していると、泡が立つため歯磨き粉が飛び散ってしまうことがあります。
これは液体歯磨き粉にも言えることですが、ジェル状の歯磨き粉なら泡がたちにくいため、電動歯ブラシとは相性が良いと言えます。
結局はどれ?液体?ペースト?それともジェル?
ここまでご紹介してきた通り、歯磨き粉はその種類によってそれぞれにメリットとデメリットを併せ持っています。
結論としては、一概にはどれが良いとは言えないというのが正直なところです。
それぞれのメリットとデメリットが表と裏のようなものなので、「ひとつのものさしで測るべきではない」と言えます。
ですが、それらのメリットとデメリットを考慮すると、自分に向いている歯磨き粉というのは見えてくるでしょう。
以下にまとめましたので、参考に歯磨き粉を選んでみてください。
●液体・ジェルの歯磨き粉
・研磨剤で歯を傷つけたくない人
・知覚過敏など研磨剤の刺激がつらい人
・泡が立つのが苦手な人
・電動歯ブラシを使う人
●ペーストの歯磨き粉
・歯の着色汚れが気になる人
・歯のダメージが気にならない人
・泡立たないと歯磨きした気にならない人
上記のような基準で、自分の要望に合ったものを選びましょう。
もうひとつの結論になりますが、「自分に合ったものを使う」というのがもっとも大切なのです。
自分に合った歯磨き粉を見つけよう
歯磨き粉には種類によってメリットやデメリットがあります。
液体には液体の良さがあり、ペーストにはペーストの良さがあるのです。
また、人それぞれ優先したいことや制約があるため、ひとつの角度からは優劣はつけられません。
あとは自分の目的や口腔状態に応じて、それに沿うものを選ぶことが肝心です。