歯間ブラシを使うと嫌な臭いが一ヶ所からする!それはなぜ?
口臭 2019.05.16歯間ブラシやデンタルフロスは何のために使用するの?
歯間ブラシやデンタルフロスを使用した時に「一ヶ所だけ臭う」というようなこともあるかもしれませんが、その理由についてお話しする前に、口腔ケアについて考えてみましょう。
歯ブラシで口腔内を清掃したあとは、どんなケアをされていますか?
人によっては「歯間ブラシやデンタルフロスを使用している」という方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそもこういったケア製品は何のために使われるのでしょうか。
歯ブラシのみで口腔内を清掃したとしても、磨き残されてしまう箇所はどうしてもできてしまうといいます。
歯並びによっては、歯の表面がでこぼこしていて磨きにくいこともあり、きちんと磨けていない結果から、歯垢が付いたままになっている可能性もあります。
また、歯と歯の間に挟まった食べかすは歯ブラシでは取り除きにくいこともあり、しっかりと取り除かれていないかもしれません。
食べかすが腐敗したり、虫歯菌が食べかすをエサにして歯垢を作ったりすれば、それが悪臭に繋がることもあるのです。
歯間ブラシやデンタルフロスは、嫌な臭いの元となる歯垢や食べかすなどを取り除くためのアイテムとして使われており、歯ブラシでは磨きにくい歯と歯の隙間のケアをするものです。
歯間ブラシとデンタルフロスどっちがいい?歯間ブラシについて知ろう
歯間ブラシやデンタルフロスが何のために使われるのかは分かったものの「どちらを使用したらよいのか」を考える方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、歯間ブラシとデンタルフロスの特徴をそれぞれお伝えしますので、ご自分に合うほうを選んでいただくとよいでしょう。
最初に、歯間ブラシについてですが、歯間ブラシはゴムやプラスチックでできた持ち手の先端に、小さなブラシが付いているものです。
その小さなブラシを歯の隙間に入れて、歯垢をかき取るようにして使用します。
プラスチックの形状は、主にI字型とL字型の2種類あり、I字型は前歯の歯間部の汚れを落としやすい形状をしていて、L字型は「奥歯の歯間部の清掃をしたい」という方に向いています。
どちらの形状を選択するかは、清掃したい箇所によって使い分けるのがよいでしょう。
また、ブラシ部分にも違いがあります。
歯間ブラシというと、ブラシの芯部分がワイヤーになっているものをイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、芯の部分がゴムでできているようなものもあります。
初めて歯間ブラシを使用する方で「金属ワイヤーはちょっと抵抗がある」という場合は、ゴムタイプを選んでいただくと安心といえます。
サイズも、メーカーによっては「SSSサイズ」の小さなものから「Lサイズ」と、大きなものまで展開していることもあるので、ご自分の歯の隙間に合わせて選んでみてください。
また「一ヶ所だけ大きめの隙間があって、他は隙間がそれほど開いていない」というような場合は、歯間ブラシと併せてデンタルフロスも使用してみるとよいでしょう。
デンタルフロスも歯間ブラシと同様に、口の臭いの元となる食べかすや歯垢を取り除くのに役立つ製品です。
デンタルフロスってどんなケア製品なの?
歯間ブラシは、広い部分の歯と歯の隙間のケアにもってこいではありますが、歯間ブラシでも届かないほど狭い隙間もあります。
そんな場所のケアに役立つのが、デンタルフロスです。
デンタルフロスは細いナイロン繊維の束でできており、これを歯と歯の間一ヶ所ずつに滑り込ませ、歯垢をナイロン繊維に絡めるようにして取り除くという製品です。
デンタルフロスは大きく分けて2種類で、ホルダータイプというものと糸巻きタイプがあります。
糸巻きタイプは、その時に必要な長さをお好みでカットして使用することができるものです。
糸巻きタイプのデンタルフロスは、ワックスが付きであるもの・付きではないものの他に、エクスパンドといわれるものの3つに分かれています。
ワックスがあった方がよいか、ない方がよいかは個人差がありますが、ワックスが付いていると歯間にナイロン繊維を入れ込んだときの衝撃が少なく、スルッと入りやすいといいます。
また、エクスパンドは水分を含むと膨らみ、よりしっかりと歯垢をキャッチしてくれるというものです。
一方、ホルダータイプというものは、プラスチックの持ち手が付いていて、先端にナイロン繊維が取り付けられているものです。
ホルダータイプでもF字型とY字型の2つに分けることができ、持ち手の形状に若干の違いがあります。
F字型は奥歯に使いやすく、F字型は前歯に使いやすいとされていますが、使用感には個人差があるためどちらも試してみて選ぶのもよいかもしれませんね。
歯と歯の間のケア製品はいろいろなものがあるので、ご自分の歯の隙間に合いそうなものを使ってみてください。
これまで、歯と歯の間の歯垢や食べかすなどを取り除くための、歯間ブラシやデンタルフロスのお話しをしました。
次項からは、本題である「歯間ブラシやデンタルフロスを使うと、一ヶ所だけ嫌な臭いがする理由」についてお伝えします。
歯間ブラシが一ヶ所だけ臭いがする原因は虫歯かも!?
歯間ブラシやデンタルフロスを使用して臭いをかいでみると、一ヶ所から嫌な臭いがすることもあるといいますが、最初に考えられる原因は虫歯によるものかもしれません。
最初にも、歯垢や食べかすが取り除かれないままになっていると、口臭や虫歯の原因になるとお伝えしました。
歯垢が取り除かれなければ、最初は軽度だった臭いもどんどん強くなることもあるといいます。
もちろん、歯垢がそのままになっていれば虫歯になる可能性も高く、虫歯が重度になり奥深くまで達してしまえば、強烈な臭いを放つこともあるのです。
重度の虫歯がある歯の隙間などに歯間ブラシやデンタルフロスを入れ込んで掃除を試みたとすれば、そういったケア製品から嫌な臭いがするのも当然と考えられますね。
歯茎が炎症しているところに歯間ブラシを入れると一ヶ所だけ臭いがする?
他にも、歯茎にひどい炎症がみられる部分の近くの歯間に、歯間ブラシやデンタルフロスといったケア製品を使うと、一ヶ所から嫌な臭いがすることもあります。
歯と歯茎の境目に歯垢が溜まると、歯垢のなかに潜む細菌によって歯茎が炎症しやすくなるといいます。
軽度の炎症がみられるだけであったとしても、細菌から発生するガスによって口臭が強くなることもあります。
さらに、そのまま放置をしていれば炎症が進み、歯茎に膿が溜まったり、時には出血したりしてしまうようになれば、それが原因で悪臭を放つこともあるのです。
炎症を起こし悪臭を放っている歯茎の近辺の歯間にケア製品を入れ込み掃除をしたのであれば、嫌な臭いがする箇所があるのも納得できるかと思います。
歯間ブラシを入れると一ヶ所から臭いがするのを防ぐために歯磨きを見直す
これまでを振り返ると、歯間ブラシやデンタルフロスを使用した際に、一ヶ所から嫌な臭いがする原因は、食べかす以外にも、虫歯や歯茎の炎症によるものの可能性であることが分かりました。
それらの原因を解決するためには、歯垢の除去をすることがとても大切です。
歯磨きのやり方を一度見直して、効果的な歯磨きができるようにしましょう。
●歯ブラシの持ち方は鉛筆のように軽く持ち、優しく歯にあてる
●歯ブラシは横に大きく動かすのではなく、小刻みに動かす
●歯と歯茎に対し、斜め45度の角度で磨く
歯ブラシを強く歯にあててしまうと歯の表面が削れてしまい、知覚過敏になってしまったり、歯ぐきがやせてしまったりしてしまうので、優しく小刻みに動かしましょう。
そうすると、プラークだけを上手く取り除くことができます。
また、磨き残しやすい歯と歯茎の境目の部分は、ブラシを斜め45度にあてると毛先が歯と歯茎の境目に沿うので、歯垢の除去がしやすくなります。
歯垢を綺麗に除去して嫌な口臭を防ごう!
今回は、歯間ブラシやデンタルフロスはどんなものか、使用用途についてお話しした後に、一ヶ所だけケア製品を使うと気になる臭いがする理由についてもお伝えしました。
歯間ブラシやデンタルフロスを使用した後に臭いをかいでみると嫌な臭いがするのであれば、食べかすが挟まっているか、他にも、虫歯や歯茎の炎症などを疑ってみるのもよいかもしれません。
また、歯磨きの仕方も一度見直してみて、適切なケアができるといいですね。