歯ブラシで歯茎をぶつけたときの応急処置!

お口のトラブル 2019.01.03

歯を磨いているときに歯茎などの歯肉を強くぶつけてしまったことはありませんか?

傷つけてしまうだけでも焦ってしまいますが、痛みが長引いてしまったときには、さらに心配になってしまいますよね。

今回は、歯ブラシで歯茎をぶつけたときの応急処置や、歯ブラシで歯茎をぶつけてしまわないように、正しい歯の磨き方をご紹介します。

歯ブラシで歯茎をぶつけたときの応急処置

歯を磨いているときに、歯茎などの歯肉をぶつけてしまうととても痛いですよね。

痛みがひどいときには、病院へ行くことをおすすめしますが、すぐに病院に行けないときもあるかと思います。

そんな時のために、自分でできる応急処置をご紹介します。

歯ブラシでぶつけた場合の応急処置は、ぶつけたところを「冷やす」ことです。

細菌などの感染が原因の痛みではない場合、ぶつけたところを「冷やす」ことで、痛みが抑えられます。

冷やす方法は、氷水を入れた袋を皮膚の上から当ててください。

氷水を入れた袋を皮膚に直接当てるのに抵抗のある方は、タオルをあてがうなどの工夫をしてみてください。

また、歯ブラシでぶつけたところは、傷ついている状態ですので、痛みが治まるまではスープやお粥など柔らかいものを食べましょう。

歯ブラシで歯茎をぶつけたところが腫れてしまったときの応急処置

歯ブラシで歯茎などをぶつけたときの応急処置は、ぶつけてしまったところを冷やすことでしたね。

しかし、応急処置ができずに、歯茎が腫れてきてしまった場合はどうすればよいのでしょうか。

実は、歯茎が腫れてしまったということは、歯ブラシをぶつけた傷口から細菌感染してしまったことが考えられます。

細菌感染をしなければ、歯ブラシをぶつけたところも腫れずに傷が治っていくためです。

では、歯ブラシをぶつけたところが腫れてしまった場合はどのような応急処置ができるのでしょうか。

一番すぐにできる応急処置は、市販の頭痛薬などの痛み止めを飲むことです。

しかし、痛み止めを飲むにあたり、守っていただきたいことが1つあります。

それは、腫れてしまったところを「冷やしてはいけない」ということです。

歯茎などの腫れてしまったところは冷やさずに、痛み止め効果のある頭痛薬などを飲んでください。

なぜ、腫れを伴う痛みの場合は患部を冷やしてはいけないのでしょうか。

それは、頭痛薬などの痛み止めを服用した場合、痛み止めの効果が得られなくなってしまう恐れがあるためです。

なぜなら、腫れているところを冷やしてしまうと、血管が収縮してしまい、血液の循環が悪くなってしまうため、薬の効き目が遅くなってしまうのです。

痛み止めなどの薬は、一度、腸で吸収されます。

そのあと、腸で吸収された薬は血液に溶け込みます。

血液が薬を患部まで運んでくれることによって痛みが止まります。

そのため、腫れているところを冷やさない方が、痛み止めの効果を得られやすいのです。

ここでご紹介した応急処置は、あくまで自分でできる範囲のことです。

腫れがひどくならないうちに病院に行きましょう。

歯の正しい磨き方

歯ブラシを歯茎にぶつけたということは、歯磨きの仕方が正しくない場合も考えられます。

ここでは、正しい歯の磨き方をご紹介します。

この機会に、自分の歯の磨き方が正しいか確認してみてください。

歯を磨く際は、まず、歯を磨く場所の順番を決めます。

「歯の表」「歯の裏」「噛み合わせ部分のみぞ」というように分けて行うと、磨き漏れが無く分かりやすくなります。

歯を磨くにあたり、3つのポイントを覚えて実践してください。

①歯ブラシをしっかりと歯面に当てる

②歯ブラシの毛先が広がらないほどの軽い力で磨く

③小刻みに動かし、1~2個分の歯を磨く

これらのように、「歯ブラシの当て方」「歯を磨くときの力加減」「歯ブラシの動かし方」を意識して磨くことが正しい歯の磨き方のポイントです。

歯を磨くときの力加減については、後項でご紹介します。

次項では、磨き残しの無いように歯の形状に合わせた磨き方をご紹介します。

歯の形状に合わせた磨き方

次に、歯の形状に合わせた磨き方をご紹介します。

「歯」と言っても形状は様々です。

特に磨き残しをしやすい場所をピックアップしてご紹介します。

【噛み合わせ部分のみぞ】

噛み合わせ部分のみぞは特に奥歯に見られる形状です。

口の奥から前に向かって歯ブラシを動かして磨いてください。

【前歯の裏】

前歯の裏はU字にカーブしているので磨きにくい場所です。

この場合、歯ブラシは横ではなく縦にして当てて磨きます。

歯ブラシ全体で磨くよりも、歯ブラシの前後を利用すると磨きやすいです。

【でこぼこの歯並び】

八重歯などで歯が前後にずれている場合も、へこんでいる歯に歯ブラシの毛先が当たりにくく磨きにくいです。

この場合も、歯ブラシを縦にして当てて磨きます。

へこんでいる歯に歯ブラシを当てて、上下に小刻みに動かして磨いてください。

【奥歯の方の背の低い歯】

背の低い歯に、歯ブラシをななめ横(約45度)から入れて小刻みに動かして磨きます。

歯磨きの基本は、歯ブラシがしっかりと磨くべき歯に当たっていて、ほどよい力加減で磨くことです。

歯ブラシで「歯茎をぶつけた!」なんてことにならないように正しく歯を磨くようにしましょう。

歯ブラシで歯茎をぶつけたとしても痛くない!歯を磨くときの力加減

正しい歯の磨き方は、歯を磨くときの力加減もポイントだということをお伝えしました。

歯を磨くときの理想的な力の強さは150g~200g程度です。

そう言われても、どのくらいの強さなのか見当もつきませんよね。

歯を磨くときの正しい力加減を確認する方法は以下の通りです。

・電子計量器を使う
・指先を使う

まず、はじめに電子計量器を使った方法を確認していきましょう。

電子計量器の平らな部分に、歯ブラシの毛先を下にしてそっと押し当てます。

計量器の表示が、150g~200gになったところで、力を入れるのをやめます。

その時の歯ブラシの毛を横から見てみてください。

歯ブラシの毛が押しつぶされていたり、毛の角度が斜めになっていないことを確認していただけると思います。

その状態が歯ブラシの正しい形状であり、ベストな力加減です。

歯ブラシで歯茎などをぶつけたとしても痛くありません。

次に、電子計量器が無い場合のために、指先を使った確認方法です。

歯ブラシの毛先が下になるように指先に押し当てます。

歯ブラシを押し当てた指先の周りの皮膚の色が白くなった時が、おおよそ150g~200gの力加減です。

電子計量器のように数値で可視化できる方法ではありませんが、目安として試してみてください。

力いっぱい歯を磨いてしまうと、歯や歯茎などが傷付くリスクが高くなってしまうことと、知覚過敏になる可能性が高まってしまいます。

150g~200g程度の力で歯を磨けば、もし歯ブラシが口内の痛みを伴っている傷に当たってしまっても、傷口が広がってしまうのを防げるはずです。

歯を磨く際は、歯ブラシの毛が斜めになるほど押し当てられていないか確認しながら行いましょう。

歯ブラシの正しい持ち方と正しい姿勢

前項では、歯を磨く際の適切な力加減をお伝えしました。

しかし、実際に歯を磨く際に力加減をコントロールしようとするのは、なかなか難しいことだと思います。

そこで、歯を磨くときの力加減をコントロールしやすい方法をご紹介していきます。

力加減をコントロールしやすい方法は以下の2点です。

・歯ブラシを正しく持つ
・歯を磨くときの姿勢

まず、歯ブラシの持ち方についてです。

普段、歯を磨く際に、じゃんけんをするときの「グー」の形で歯ブラシを持っている方は注意が必要です。

歯ブラシをグーの手の形で持ってしまうと、力が入り過ぎてしまい、歯や歯茎を傷付けてしまう恐れもありますし、力加減のコントロールもしにくくなってしまいます。

では、歯ブラシはどのように持つのが正しいのでしょうか。

歯ブラシの正しい持ち方は、鉛筆を持つときのように3本の指を使って支えて持ちます。

鉛筆を持つときのように3本の指で支えて持つと、力加減がコントロールしやすくなり、歯を優しく磨くことができ「歯茎をぶつけた!」ということも防げます。

次に、歯を磨くときの姿勢についてです。

歯を磨くときの姿勢を変えるだけでも、力加減をコントロールしやすくなります。

肩甲骨などの腕周りに力が入り過ぎないことがポイントです。

力を入れすぎないようにする方法は、歯ブラシを持つ手の腕の力を極力抜き、歯ブラシを持っている方の肘を反対の手でサポートします。

歯ブラシを持っていない方の腕は腕組みをしているような状態になります。

この方法で歯を磨くと、歯ブラシを持つ手にはあまり力が入らずに歯を磨くことができます。

口内に痛みの伴う傷がある場合は、そこには歯ブラシを当てないようにくれぐれもお気を付けください。

歯ブラシの正しい持ち方も、歯を磨くときの姿勢も、すぐにできる方法なので、ぜひ試してみてください。

口内を傷つけないように正しい方法で歯を磨こう!

普段傷つけてしまうことの少ない口内だからこそ、傷ができてしまったときの正しい応急処置の仕方を覚えておくことは大切ですよね。

また、自分がどんな力加減で歯を磨いているのかもセルフチェックしてみてください。

歯ブラシで歯茎などをぶつけてしまうアクシデントを繰り返さないためにも、正しい方法と力加減で歯を磨いていきましょう。

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