汗や脇の気になるニオイトラブル!知っておくべき対策とは?
汗 2019.05.11汗や脇のニオイの仕組みを知って合理的な対策を考える
世の中の気になる体のニオイの調査で、脇のニオイがトップとなっていることをご存知でしょうか。
ニオイがキツイ人もそうでない人も、日ごろ汗をかきやすい脇のニオイが一番気になるようです。
なぜ脇は汗をかきやすく、ニオイを発生しやすいのでしょうか?
それは、汗の発生元となる皮膚の毛根の下にあるエクリン腺とアポクリン腺という汗腺に関連しているようです。
二つの汗腺から体外に放出される汗は、実はどちらも無臭と言われています。
ではなぜ汗クサイといわれるのか不思議ではありませんか?
二つの汗腺の違いと仕組みについてご説明します。
【エクリン腺】
体温調節や精神的ストレスなどに対して、体を冷却したり調節しようとするために出る汗の汗腺で、全身に幅広く分布し、水分が汗となり体外に放出され体を守るなどの役割をすると言われています。
【アポクリン腺】
体の脇を含めた数か所のみに存在する汗腺で、水分以外のたんぱく質や脂肪などが混じり体外に汗として放出します。
その際に皮膚上の皮脂や雑菌などが汗と混じり、皮膚表面に待ち構えている常在菌のえさとなります。
常在菌がえさを分解することにより排泄される排泄物などがニオイの元となり、汗のニオイとして発生するという仕組みです。
特に脇にはアポクリン腺が多く集中しているため、ニオイも強くなりやすいのです。
以上のことより、汗が脇から出るニオイを抑えるためには、皮膚表面の常在菌のえさを減らす努力、すなわち肌を常時清潔に保つことが、汗をかいた脇への対策のカギの一つと言えるのではないでしょうか。
汗と脇のニオイに食習慣の見直しで対策することは可能?
肌を清潔にしていたとしても、人間が発する体臭はゼロではありません。
異国の方とすれ違ったり海外の空港に降り立った経験はありませんか?
その際、日本人からはあまり感じられない異国の独特なニオイとされるスパイシーな香りを感じた方もいるのではないでしょうか。
実は異国の方も同じで、日本人のニオイを醤油クサイとか、味噌クサイという表現に例える方もいるそうです。
このことから、国民性で食べている物のニオイが体臭に関連しているのではないかという疑問が出てくると思います。
先にご説明したように、アポクリン腺から出る汗に混じるたんぱく質や脂肪などの物質とは、実は体内に食事などとして取り込んだ排出物などの一部なのです。
このため、日本人のニオイとして表現されるものとは、国民性で食べている醤油や味噌などのニオイが体から排出されているためだと考えられます。
また、日本人は日頃から馴染みのある和食のニオイは嗅覚が慣れているため、体臭などを醤油クサイや味噌クサイとは感じませんが、異国の方には馴染みのないニオイのため、醤油クサイ、味噌クサイと感じてしまうのでしょう。
また、みなさんが同じ物を食べても同じニオイにならない理由として次の事が挙げられます。
・日々の飲食物の違い
・居住空間や環境の違い
・体質の違いなど
いずれにせよ、体内に取り込み排出される分泌物が肌表面の細菌などと複合的に交じり合い、常在菌により分解されることによって発生するニオイのため、十人十色のニオイとなり、同じ物を食べても同じニオイにはならないのです。
以上の事から、体内に取り込む食習慣に注目することで、汗をかいた時に脇から出るニオイを軽減する対策が可能と言えるのではないでしょうか。
汗や脇のニオイ軽減に日本人に適正な食事ジャンルの対策とは
先ほども触れた通り人間の体臭はゼロにはできませんが、ニオイを軽減することは可能です。
また、食事のニオイが体内を通して汗に混じり、大なり小なり脇にある汗腺よりニオイとして発せられることが分かりました。
そのニオイについての興味深い統計があります。
異国の方と日本人の体臭がきつい人の人数の比率を比較した時に、日本人は異国の体臭がきつい人の割合の半分にもみたないのです。
しかし、現在の日本人の体臭がきつい人の数は増加の傾向にあるようです。
その理由として欧米化の食事が進んできていることが挙げられています。
異国の食事を真似るより、やはり日本人は昔ながらの日本食を食べ続けるほうがニオイが抑えられるのではないでしょうか。
日本人の汗と脇のニオイを軽減するためには、やはり日本食を中心に食事を取り入れるということが最適な対策になりそうです。
次にどんな物をどのように体に取り入れることが良いのかなどについてご紹介します。
汗と脇のニオイの対策として積極的に摂取したいもの、摂取を控えたいもの
汗や脇のニオイの元になる食事をしっかり選んで、体の内部からのニオイ対策をしましょう。
あなたのニオイは、自分では気づいていなくても周りの方は気づいています。
そこで、体の内部から汗や脇のニオイを軽減できる食べ物をご紹介します。
基本となるのは日本食です。
昔から日本食の栄養バランスの基本と言われる「まごわやさしい」をご存知でしょうか?
以下に内容をご紹介します。
【積極的に食べたいもの】
「ま」豆類
「ご」ごま類
「わ」わかめ類
「や」野菜類(特に根菜系)
「さ」魚類(特に青魚系)
「し」しいたけ類
「い」いも類
この種類を中心としバランスの良い食事をすることで、余分なたんぱく質や油脂などの消化の手助けをし、皮膚上に汗と共に出てくるたんぱく質の量を抑える働きもあると考えられています。
これは常在菌のえさを減らすためには最適だと言えます。
他にも有効な物として、消臭作用や殺菌作用があるといわれる物がよしとされる日本茶の定番緑茶や梅干し、レモンなども有効です。
【過剰摂取を控えたいもの】
・肉
・香りの強いもの(ニンニクやニラなど)
・油を多く使うもの(揚げ物や加工食品、ファストフードなど)
・刺激物(香辛料など)
・アルコール
・たばこなど
一般的に取り過ぎには注意しましょうと言われるものとは、取り過ぎると体に悪い影響を与えるだけではなく、汗や脇のニオイもパワーアップするので控えめにしておくほうがよいでしょう。
以上のようなことに気をつけるだけで、体質改善プラス汗のニオイの軽減の対策となるので、早速生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
汗と脇のニオイをチェンジするための対策
汗を大量にかくということは、汗に混じって脇からニオイの元が大量に吹き出すということです。
このように聞くと恐ろしいことではありませんか?
また、元々汗とは体を保湿したり、殺菌したり、新陳代謝のお手伝いをするという立派なお仕事をしています。
そんな汗にも、実は質というものがあります。
あまりニオイの気にならない汗と、異臭を放つ汗です。
何故このような違いが出るのかといいますと、摂取する食事はもちろんですが、日頃の運動というところも理由の一つです。
毎日、運動をしていますか?
毎日運動し汗をたくさんかく人の汗腺の穴は、絶えず汗が流れ浄化しているイメージですが、運動不足の人の汗腺は普段汗を流さない分、汗腺が淀んでドロドロとしたイメージとなります。
普段汗をかかない人が突然汗を大量に放出するとどうなるか想像してみてください。
汗腺を塞ぎ淀んだ汗とそれを餌にする常在菌とクサイニオイが一気に放出するのです。
想像するだけでおぞましいですね。
そんな思いをしたくない人には、健康的でキラキラさわやかなニオイの汗をかけるように運動をおすすめします。
最初は運動することも大変で、汗が脇から吹き出すたびに鼻を塞がなければならないかもしれませんが、ほんの少しの努力とほんの少しの我慢で、質のいい汗が手に入れられます。
ぜひ、汗と脇のニオイの対策として運動を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
汗や脇のニオイなどが原因でスメルハラスメントの主役にならないための対策
冒頭でもお話しした「スメルハラスメント」をご存知でしょうか?
スメルハラスメントとは、公共の場所などで、周りにいる人に対してニオイで迷惑をかける行為のことです。
このニオイには、実は意外な物も含まれています。
体臭などはもちろんですが、いいニオイと言われる香水、洗剤のニオイ、食事のニオイなども含まれます。
なぜいいニオイの物まで含まれるのでしょうか?
その理由とは、臭覚や好み、人間の価値観などの違いによるものです。
例えば、合成香料や、合成洗剤の成分、強すぎるニオイなどに過敏に反応してしまう方にとっては、他の人はいいニオイでも、迷惑以外の何物でもないのです。
また、ニオイにも我慢できるニオイと、我慢できないニオイがあり、やはり人それぞれです。
万人にニオイがあるように、万人が気にならないニオイの対策はほぼ難しいです。
そんなことで悩んでいると、ストレスでニオイが倍増します。
汗や脇のニオイは、ストレスの影響を受けやすいのです。
体質改善のため適度な運動をし、美味しい和食を食べてゆっくり温泉にでもつかり、いい汗を沢山かいて気持ちのいい一日を送ってください。
それが、汗や脇のニオイを軽減するためのスメルハラスメントの対策です。
もしも体質改善の対策が間に合わず、公共の場に出なければいけない場合の応急処置には、ドラッグストアなどで以下の物の入手を検討するのも一つの手です。
●制汗剤
お出かけ前などに、毛穴を塞ぎ汗を出にくくし、汗を抑える塗るタイプなどが効果的なようです。
●消臭剤
文字の通りですが、こまめに利用する必要があります。
●芳香付きについて
あなたの汗や脇のブレンドで、ニオイが増強しないようくれぐれもご注意ください。
くれぐれも香りは控えめに。
あなたがいいと思っている香りは、もしかすると誰かの迷惑になっているかもしれません。
あなたの汗と脇のニオイがスメルハラスメントの主役にならないための対策がお役に立ちますように。
汗と脇のニオイには思いやりの対策を
汗と脇のニオイの対策は万全でしょうか?
体の内部から食を通しての体質改善が最善の方法であることをご説明させていただきました。
汗とニオイの対策とは、今日やって明日結果が出る訳ではありません。
そこで、悩むよりまず実行です。
ニオイという問題はとてもデリケートな問題ですが、ニオイを発する人もニオイを受ける人も、お互いに思いやりを持つことで、スメルハラスメントなどという言葉もなくなる日が来ることに期待したいと思います。