毎日の歯磨きで歯垢を除去!正しい歯磨きのやり方を知ろう

虫歯予防 2019.09.28

習慣的に日々行っている歯磨きは、どのように行っていますか。

自分では磨けた気になっていても、口腔内に歯垢が残っていては口腔内のトラブルのリスクが高まります。

そのため、歯垢をしっかり取り除くプラークコントロールを意識し、正しい歯磨きのやり方を習慣づけることが大事です。

この記事で、歯磨きの重要性から正しい歯磨きのやり方について知り、歯の健康を守っていきましょう。

そもそも歯磨きの目的とは?

子供の頃から習慣づいている歯磨きは、毎日時間をかけて磨いている方もいる一方で、ただ少しの時間歯ブラシを咥えて、泡立ったことに磨けた気になっている方もいることでしょう。

また、特に何も意識せずに、何となく歯を磨いている方も少なくないはずです。

そもそも、歯磨きをする目的は何でしょうか。

正しい歯磨きのやり方についてお話ししていく前に、まずは歯磨きをする目的やその重要性についてしっかりおさらいしていきましょう。

冒頭でも少し触れたように、歯磨きの目的は歯垢を取り除くこと、いわゆる「プラークコントロール」をすることです。

歯垢(プラーク)とは、口腔内の虫歯菌が食べカスの糖分から形成する細菌の塊で、虫歯や歯周トラブルを生む原因です。

このプラークには数億もの細菌が棲みついていますが、放置するとプラークの中から酸を作りだし、歯のエナメル質を溶かすことで虫歯を作っていきます。

また、プラークを放置すると、歯周菌によって歯茎に炎症が起きるなど、歯周トラブルのリスクも高まります。

このように虫歯にも歯周トラブルにも繋がりうるプラークを、私たちはしっかりコントロールし、一生涯の歯の健康を守る必要があるのです。

プラークコントロールの基本!歯磨きの正しいやり方

では、プラークをしっかり取り除くための、正しい歯磨きのやり方についてご紹介しましょう。

まず、口腔内で特にプラークが溜まりやすい部分として、以下の3つが挙げられます。

①歯と歯茎の間(歯頚部)

②歯と歯が接している隣接面(歯間部)

③奥歯の咬合の溝

上記の3つのポイントを意識し、プラークをできるだけ落とすブラッシングを心がけます。

ただし、歯ブラシが届かない部分は、後にご紹介する補助道具を使ってみてください。

ブラッシングのやり方は、主にスクラッピング法とバス法の2つの方法があります。

・スクラッピング法

歯ブラシの毛先を歯面に対し垂直にあてて磨く方法です。

主に歯の側面や咬合部を磨く際に使います。

・バス法

歯ブラシの毛先を歯面に対し45度の角度であてて磨く方法です。

歯頚部のプラーク除去に適した磨き方です。

磨く部分によって、この2つの方法を使い分けることができれば、プラークをより効果的に落とすことができます。

歯磨きで気をつけたい注意点!正しいやり方でより効果的に

引き続き、歯磨きの正しいやり方に関してですが、こちらではコツや注意点を見ていきましょう。

前項でご紹介したように、磨く部分によって歯ブラシのあて方を使い分けていきますが、その際プラークを効果的に除去するコツは、歯ブラシを小刻みに微振動させることです。

逆に、歯面に擦りつけるように大きく横に動かしてしまうと、プラークをうまく取り除くことができません。

また、プラークを落とそうと力を入れてゴシゴシと磨くやり方は、多くの方に見られる歯磨き方法ですが、これには特に注意が必要です。

と言うのも、力強く歯を毎日磨くことで、歯のエナメル質が摩耗されてしまうというトラブルを招く可能性があるからです。

確かに、エナメル質は硬いため「歯磨きくらいで」と楽観視する方もいるかもしれません。

しかし、日々強い力で歯ブラシによって擦られれば、いかに硬い歯であっても摩耗してしまうため、歯ブラシの毛先が広がらない程度の力で磨くことを心がけましょう。

磨きづらい部分は工夫したやり方で!歯ブラシの「つま先」と「かかと」

では、歯磨きの正しいやり方をもう少し掘り下げて、磨きづらい場所を上手に磨くための、工夫したブラッシング方法についてご説明していきましょう。

磨き残しが多い部分は先ほど述べましたが、それに加えて、歯の裏側も磨きづらいポイントの一つです。

特に、前歯の裏側はプラークが溜まりやすい場所でありながら、歯ブラシが届きにくく、磨き残しも多くなる傾向にあります。

そこで、奥歯でも前歯でも裏側を磨く際に意識したいのは、歯ブラシの「つま先」と「かかと」です。

まず、歯ブラシのつま先を使って、小刻みに動かしながら歯頚部と歯間部を磨いたら、次に歯ブラシのかかとを使い、同様の動かし方で磨き上げます。

前歯の裏側を磨く場合、丸くカーブしているため、横にあてた磨き方ではプラークを除去しきれません。

そこで、歯ブラシを縦にあて、つま先とかかとを使いながら上下に動かすことで、磨き残しを少なくすることができます。

工夫したブラッシング方法やコツは、歯科医院でも指導を受けることができるので、ぜひ相談してみるとよいでしょう。

正しい歯磨きでも完全に落とせない?補助道具で汚れをカバー

これまでに、歯磨きの正しいやり方やコツ、注意点について詳しくお話ししました。

しかし、歯磨きを正しいやり方でどんなに徹底して磨いていても、実は歯ブラシだけでは口腔内のプラークを全て除去することはできません。

実際に、歯ブラシだけでは全体のおよそ60%しか磨けず、残りの40%のプラークは、歯ブラシの届かない歯間部や歯頚部にそのまま野放しにされていると言われています。

そこで、プラークの除去率を上げるために活躍するのが、補助道具として代表されるデンタルフロスや歯間ブラシです。

まず、デンタルフロスとは、歯と歯の隣接面である歯間部のプラークを除去するフロスで、種類には「糸巻きタイプ」と「ホルダータイプ」があります。

補助道具の中では、最も馴染みのある口腔ケアアイテムと言え、初心者にも使いやすくおすすめです。

そして、歯間ブラシとは、歯と歯茎間のプラークを除去するブラシで、歯と歯茎間に隙間が出やすい高年層に推奨される補助道具です。

つまり、デンタルフロスは虫歯予防向きである一方で、歯間ブラシは歯茎の健康を守るのに適した補助道具と言えます。

このような口腔ケアアイテムを歯ブラシと併用することで、全体のプラーク除去率を80~90%に上げることが望めるため、ぜひ使ってみることをおすすめします。

歯ブラシの交換時期にも注目して!本来の機能をしっかり維持

歯磨きにデンタルフロスや歯間ブラシをプラスすることができれば、より効果的なプラークコントロールができることが分かりました。

ただし、そのようなメリットを享受することができるのは、あくまでも正しいやり方で歯磨きができていることが前提です。

また、補助道具以前に基本となる歯磨きでは、歯ブラシを適切な頻度で交換してこそ効果を持ちます。

結論から言うと、歯ブラシの正しい交換時期は1~1.5か月です

歯ブラシの交換目安の一つに、毛先の広がりが挙げられますが、1か月程度では毛先が広がっていない方も多いでしょうし、交換するには勿体ないと思う方もいるでしょう。

しかし、歯ブラシを長く使い続けていると、以下の3つの問題が懸念されます。

①プラークを除去する機能が損なわれる

②毎日歯を磨くことで毛先の細菌が増殖する

③毛先の弾力性が失われ、歯や歯茎にダメージを与えやすくなる

以上のように、歯ブラシが持つ本来の機能が失われては本末転倒です。

したがって、歯ブラシは月に一度を目安に交換し、プラークコントロールを維持できるようにしましょう。

虫歯予防は正しい歯磨きをしてこそ

プラークコントロールを目的とする歯磨きは、正しいやり方で行うからこそ意味があります。

普段何気なく歯磨きをしていた方は、今回の記事を参考に、日々の磨き方を見直してみることをおすすめします。

また、歯ブラシにデンタルフロスなどをプラスして、プラークコントロールの質を高めていきましょう。

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