歯茎のクリーニングはなぜ痛い!?あなたの痛みの原因は!?

歯茎ケア 2019.04.03

歯医者さんで歯茎のクリーニングを受けたらとても痛かった!

そういう話をよく耳にします。

お口の中を清潔にしたいけど、歯茎のクリーニングは痛くて苦手…

あなたもそう思っていませんか?

痛いのは嫌だからと放置してしまうと、大変なことになってしまうかもしれません。

痛みの原因や感じ方も人それぞれ、今回はその痛みの原因についてご紹介します。

歯茎のクリーニングって何?

歯茎のクリーニングは、主に歯科衛生士が行う処置で、歯垢(しこう)や、その歯垢が長期間ついていることで固まってしまった歯石(しせき)をスケーラーと呼ばれる器具で取り除いて行く処置です。

歯石には、歯の表面に付着する縁上歯石(えんじょうしせき)と歯茎の中の歯の根っこに付着する縁下歯石(えんかしせき)と2種類あります。

歯茎は歯にぴったりとくっついているように見えますが、歯と歯茎の境目に「歯肉溝(しにくこう)」と呼ばれる隙間があります。

この歯肉溝の中に付着した歯垢や縁下歯石を取り除く処置が、歯茎のクリーニングです。

歯肉溝は、炎症が起こって腫れると「歯周ポケット」と呼ばれるようなります。

クリーニングで使用するスケーラーには、超音波スケーラー、エアースケーラー、手用スケーラーと種類があり、超音波、エアースケーラーは振動によって歯垢、歯石を細かく砕いて取り除く機械です。

手用スケーラーは歯科衛生士が手動で歯垢や歯石を削り取っていく器具です。

そのいずれも、患者さんの歯茎の状態に合わせ、歯科衛生士や歯科医師がどのように処置を進めていくかで使用頻度が変わります。

歯茎のクリーニングをするにあたって必ず行われるのが、歯周ポケットの深さを測る検査です。

この検査で歯茎がどの位腫れているのか(炎症の度合い)、歯石がどの位ついているのかが分かり、その結果によってクリーニングの回数や時間、使用器具などを決めていきます。

この検査の時点で痛いと感じる時、または出血が見られるときは、クリーニング時に痛みを感じることが多いです。

歯茎をクリーニング!痛いのはどうして?

歯茎のクリーニングを受けて、痛いと感じる人もいれば、全く痛くない、もしくは気持ち良い程度の痛みだったと感じる人もいます。

ではなぜ人によって感じ方が違うのでしょうか。

もちろん、痛いと感じるレベルには個人差がありますが、それだけではなく痛みの原因が様々だからなのです。
歯茎のクリーニングで痛みを感じる原因は、大きく分けて4種類あります

1.歯茎の炎症による痛み
2.知覚過敏による痛み
3.歯の動揺による痛み
4.使用器具による痛み

もしも痛みを感じた時に、自分の痛みの原因が何なのかを知っていれば、「痛いから歯茎のクリーニングは受けたくない」と歯医者さんから足が遠のいてしまうことはなくなるはずです。

ではそれぞれの痛みの種類について詳しく見ていきましょう。

歯茎に炎症があるとクリーニング時に「痛い!」と感じる

歯茎が腫れていることを、炎症が起きていると言います。

歯茎のクリーニングが痛い原因で、一番多いのがこの歯茎の炎症による痛みです。

炎症を起こしているのは口の中にいる細菌です。

歯垢や歯石にはたくさんの細菌が住み着いており、その細菌が出す毒素によって歯茎が腫れるのです。

この歯茎が腫れている状態を歯肉炎と言い、歯肉炎が悪化し、歯槽骨と呼ばれる歯を支えている骨が溶け始めている状態(歯槽骨の吸収と呼ばれる)を歯周炎と言います。

歯周炎が進行すると、歯槽骨がどんどん無くなっていき、最終的に歯が抜けてしまうという取り返しのつかない状態になってしまうのです。

歯肉炎なのか歯周炎なのかは、歯茎の検査とレントゲンで診断することが出来ます。

腕や足などを強くぶつけて、あざになったところを押すと痛いのと同じで、腫れているところを器具で刺激するので、痛みとして感じます。

歯垢や歯石を取り除いて炎症をひかせ、健康的な歯茎を保つために必要なのが歯茎のクリーニングなのです。

そのため、クリーニングをして炎症がひけば痛みを感じにくくなります。

ただし、一度歯垢や歯石を取っても、きちんと歯磨きをしなければすぐにまた新しい歯垢が付きます。

歯ブラシだけではなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどを併用してお口の中を清潔に保ちましょう。

ピリッとする知覚過敏も歯茎クリーニングの際に痛みが

歯茎のクリーニングが痛い原因で次に多いのが、知覚過敏による痛みです。

知覚過敏とは冷たいものや甘いもの、歯ブラシなどの刺激によって歯がしみる症状を言います。

知覚過敏が起こるのは、象牙質という部分が大きく関わっています。

歯の一番外側はエナメル質と呼ばれ、非常に硬く、刺激されても痛みを感じることはありません。

その下に象牙質と呼ばれる柔らかくて黄色味を浴びた組織があります。

エナメル質はほぼ透明なので、この象牙質の色が歯の色として見えています。

象牙質には、象牙細管という細かい無数の穴が管状にあり、刺激を受けるとその管を通じて歯の内部の神経に伝えます。

その刺激がしみる痛みとして感じるのです。

本来外側にあるはずのエナメル質が、強すぎるブラッシングや歯ぎしり、くいしばりなどによって削れてしまい、象牙質が露出し、器具や機械の水が刺激となって痛みを感じます。

この痛みを感じている場合には、知覚過敏の治療や知覚過敏用の歯磨き粉もあるので、担当の歯科医師や歯科衛生士に相談してみると良いでしょう。

歯茎のクリーニングはなぜ痛い?歯の動揺が原因?

歯茎のクリーニングが痛い原因には、歯が動揺しているために起こる痛みもあります。

実は皆さんの歯は、健康な状態でも少し動いていて、その歯が動くことを動揺と言います。

歯の動きの種類や大きさによって動揺度としてレベル分けされており、生理的動揺とされる0度、病的動揺の1度(軽度)~3度(重度)まであります。

病的動揺は歯周炎が進行することによって起こり、1度~3度は動く大きさや方向によって区別されています。

歯石はとても固く歯に付着しているため、クリーニングの際、力をかけて器具で取っていくと歯が押されたり引っ張られたりして動くので、痛みとして感じます。

動揺度が3度になると力をかけて歯石を取るのが難しくなるので、動く歯を隣の歯とボンドのようなものでくっつけて動揺をおさえてから処置を行うこともあります。

歯の動揺が原因で痛みを感じていた場合には、この処置で痛みを感じにくくなります。

器具によっても変わる?歯茎クリーニング時の痛み

歯茎のクリーニングが痛い原因として最後に考えられるのは、使用器具によって歯茎が広げられることです。

クリーニングに使用するスケーラーはたくさんの種類があり、太さや長さも様々です。

歯茎の状態や、歯石の付き具合、硬さなどによって器具を選別しますが、その器具が歯茎の中に入って歯石を取っている間、歯茎が外側に押されて広げられます。

それが痛みとして感じることがあります。

歯茎の広がりを抑えるために「小さく細いスケーラーを使用すればいいのでは?」と思われるでしょうが、歯周ポケットが深いと、長さが届かず歯石を取り残してしまったり、歯石が強固になっていると細いスケーラーでは折れて歯茎の中に刺さって傷つけてしまったりすることがあるため、長くて太い器具を使わなければならないこともあります。

この器具の選別を的確に行うためにも歯茎の検査はとても重要です。

稀に、歯科衛生士の技量によっても痛みの度合いが変わる場合がありますので、歯科医院選びは口コミなどで十分に吟味したいところです。

痛みの原因を知っておこう!

歯茎のクリーニングがなぜ痛いのか、4つの原因のご紹介させていただきました。

自宅での歯磨きや、痛みを抑える治療で痛みを軽減することが期待できます。

痛みを感じないように局所麻酔を行うことも出来るので、痛いからと放置せず、自分の歯を守るため定期的に歯茎のクリーニングを受けるように心がけましょう。

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