歯磨き粉デビュー!子供用の歯磨き粉はフッ素濃度に注目

歯磨き粉 2019.02.14

子供の歯磨き粉デビューは、歯が生え始めた頃が理想的だといわれています。

歯が生える前はシートで口の中を拭くだけで充分ですが、歯が生えてくると汚れが歯に付着するため、歯ブラシでのケアが必要になります。

また、乳歯の表面は柔らかく、虫歯になりやすい状態のため、虫歯予防に効果的なフッ素が入った歯磨き粉を使うことをおすすめします。

この記事では、フッ素濃度に注目しながらおすすめの歯磨き粉をご紹介します。

子供の歯は虫歯のリスクに晒されやすい!

子供の歯である乳歯の生え始めには個人差があり、大体生後3~9か月くらいとされています。

乳歯は全部で20本あり、初めは下の前歯2本、次は上の前歯2本、上下の歯が4本ずつ、手前寄りの奥歯、犬歯、奥歯の順で生えてきます。

そして、歯が生えてから食事後の口内は歯が生える前と比べて、汚れや食べカスが口の中に溜まやすくなり、きれいにしておかないと虫歯になる可能性が出てきます。

乳歯はまだ表面が柔らかく、汚れが付着しやすい傾向にあるので、きちんと歯の汚れを取り除いてあげる必要があります。

また、人間の口の中は変化の連続で、食事をするたびに歯のエナメル質が溶け出す「脱灰」と溶け出したエナメル質を修復する「再石灰化」を繰り返しています。

「再石灰化」の働きが弱く、「脱灰」の働きが強いと、歯が溶けたままの状態になるので虫歯になる可能性が高まってしまうのです。

それは、大人だけではなく、歯が生えてきた子供の口の中も同じです。

そこに、歯の修復をする再石灰化の働きを促進させる「フッ素」を取り入れることで、口の中を健康な状態にすることができます。

口を自分で上手くゆすげなかったり、飲み込んでしまう可能性も考えて、5歳以下まではフッ素濃度が500ppm程度のフッ素を配合した歯磨き粉を使うことをおすすめします。

歯磨き粉に含まれているフッ素って何?

フッ素とは、歯の発育期や生え始めの歯に使うことで虫歯予防ができる天然の元素の一つで、丈夫な骨や歯を作るという大切な役割があります。

そして、フッ素は海産物や農作物など、身の回りの食べ物にも含まれており、人間は毎日の食生活でフッ素を体に取り込んでいます。

また、フッ素には虫歯予防に効果的な3つの作用があります。

1つ目は「再石灰化の促進」です。

前述したように、「脱灰」と「再石灰化」は交互に起こり、脱灰が強すぎると歯のエナメル質が溶け出したままで、虫歯になる可能性が高まります。

フッ素を取り込むことで、溶け出した歯のエナメル質を修復する働きがある再石灰化が促進されるため、口内環境のバランスを取ることができます。

2つ目は「歯質強化」です。

フッ素には、丈夫な骨や歯を作る役割があり、口内では脱灰の酸に負けない強い歯を作る働きをします。

3つ目は「原因菌の酸生産の抑制」です。

歯磨きで落とせなかった汚れ、歯垢の中に潜んでいる虫歯の原因菌の活動を抑制し、歯のエナメル質を溶かす酸を生産しにくくします。

これらの効果的な作用があるため、フッ素が配合された歯磨き粉を大人と子供、どちらも使うことが推奨されているのです。

また、日本国内で市販されている歯磨き粉のフッ素濃度は1,500ppm以下と定められており、目安は歯が生え始めてから5歳までは500ppm、6歳以上は1,000ppmが効果的な濃度とされています。

年齢ごとに異なる!歯磨き粉のフッ素濃度と使用量をチェック

フッ素を歯に使うには「毎日の歯磨き」、「フッ素洗口液でのうがい」、「フッ素塗布」の3種類あります。

子供のときから取り組みやすいのは「毎日の歯磨き」になりますよね。

歯磨きの際に使用することで、磨いている最中の働きに加え、口の中に残ったフッ素がゆっくり唾液と混ざり、再石灰化の働きを促進させる効果を高めます。

虫歯予防の効果を発揮させ続けるには、長時間口の中にフッ素を留まらせておくことが重要です。

これから、フッ素濃度別に歯磨き粉の使用量や歯磨きの仕方をチェックしましょう。

・歯の生え始め~2歳

歯磨き粉の量は切った爪くらいの少量で、フッ素濃度は500ppm、大人が仕上げ磨きで行ってください。

・3~5歳

歯磨き粉の量は5mm以下で、フッ素濃度は500ppm、就寝前が効果的で、歯磨き後は5~10mlの水でうがいは1回で済ませましょう。

・6~14歳

フッ素濃度は1,000ppm、就寝前が効果的で、歯磨き後は10~15mlの水でうがいは1回で済ませましょう。

・15歳以上

フッ素濃度は1,000~1,500ppm、就寝前が効果的で、歯磨き後は10~15mlの水でうがいは1回で済ませましょう。

次は、歯磨きの仕方のご説明です

①歯ブラシに歯磨き粉をつけたら、歯磨き粉を歯の表面全体に広げましょう。

②2~3分間、歯を磨きます。

③口の中の泡を吐き出します。

④上記にならって、年齢に応じて必要な量の水で5秒間くらいうがいをします。

そのあとは、フッ素が口の中に長時間留まるように、1~2時間は飲食しないようにしましょう。

フッ素濃度が5歳以下の子供向けの歯磨き粉

ここでは、5歳以下の子供に適したフッ素濃度500ppm以下の歯磨き粉をご紹介します。

【クリニカ Kid’sジェルハミガキ】

・味:グレープ香味、いちご香味(どちらも60g)
・参考価格:305円(税込)

歯磨きデビューや、仕上げ磨きに適している歯磨き粉です。

フッ素以外の成分は、食品使用成分と同じ成分でできているので、もし飲み込んでしまっても安心ですね。

泡立ちを抑えた透明ジェルで、口の中がよく見えて隅まで磨くことができます。

キシリトール配合で唾液の分泌を促し、フッ素を留まらせやすくします。

【ピジョン ジェル状歯みがき ぷちキッズ】

・味:キシリトールの自然な甘さ、いちご味、ぶどう味(各50g)
・参考価格:594円(税込)

離乳食卒業の頃を考えて作られた、歯の汚れや歯垢の除去ができる歯磨き粉です。

こちらの歯磨き粉も上記と同様、フッ素以外の成分は食品使用成分と同じ成分でできており、キシリトール配合です。

発泡剤無添加で泡が立たないので、汚れ落ちを確認しながら丁寧に磨けます。

フッ素濃度が6歳以上の子供向けの歯磨き粉

次は、6歳以上の子供に適したフッ素濃度1,000ppm前後の歯磨き粉をご紹介します。

【デント チェックアップ コドモ】

・味:ストロベリー、アップル、グレープ(各60g)
・参考価格:270円(税込)

フッ素が長く留まるように工夫された、歯磨き粉です。

少量の研磨剤で歯と歯茎に優しく、少量の発泡剤でうがいが楽になります。

フッ素が口の中のすみずみまで広がりやすいソフトペーストです。

【ドゥークリア こどもハミガキ】

・味:ソフトミント味(70g)
・参考価格:194円(税込)

フッ素の働きで、歯を強くして虫歯予防をする歯磨き粉です。

乳歯の形成に必要なカルシウムの取り込みを促進させます。

大人用の歯磨き粉へスムーズに移行できるように辛みの少ないソフトミント味になっていて、甘い味が苦手な子供にもおすすめです。

同じシリーズでグレープ味・イチゴ味がありますが、フッ素濃度が約500ppm程度と低めになっています。

虫歯予防にキシリトールも活躍!

子供の歯が虫歯になりやすい理由は「甘いものが好き」、「乳歯が未成熟で表面が粗いため汚れがつきやすい」などが挙げられます。

虫歯ができる流れを、簡単にご説明します。

口の中で増えてしまった細菌が歯垢を作り、食べ物に含まれる糖質をえさにして酸が作られ、脱灰が起き、そのまま放置することで歯に穴が開いて虫歯ができるのです。

再石灰化は、唾液の働きで歯の修復を行いますが、分泌される唾液が少ないと口の中のバランスが崩れてしまいます。

そこで活躍するのが「キシリトール」で、砂糖と同じ甘さを持ちながらも、虫歯の原因にならない甘味料とされています。

そして、キシリトールの甘味で唾液の分泌を促進させ、酸を中和させる働きがあるため、キシリトールが虫歯予防に効果があると期待されています。

これからは、飴玉やチョコレートなどの代わりに、キシリトール配合のタブレットに切り替えてはいかがでしょうか。

子供用で探すと、アレルギー物質(27品目)不使用であったり、甘味料が9割キシリトールであったり、気管を塞がない形に作られているタブレットがあります。

食後のおやつやお出かけの際に、活躍するでしょう。

しかし、基本である歯磨きを忘れてはいけません。

周りの大人たちは、子供に適している歯磨き粉とフッ素濃度をチェックして、口内ケアを手伝いましょう。

フッ素をうまく使って子供のときから歯を健康に保とう!

子供の歯はまだ表面が柔らかく、汚れが付着しやすい傾向にあるので、きちんと歯の汚れを取り除いてあげる必要があります。

フッ素配合の歯磨き粉を使うことで、再石灰化の促進、歯質強化、原因菌の酸生産を抑制をすることができます。

そして年齢によって、使うべき歯磨き粉のフッ素濃度と使用量が異なるので、周りの大人たちはチェックしながら歯磨きを行いましょう。

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