歯茎がやけど!白い色になってしまったけど放置して大丈夫?
お口のトラブル 2019.01.08やけどを負った後に歯茎にできた白いものはなに?
熱い料理などを食べた際に、歯茎にやけどを負ってしまう方は多くいらっしゃるでしょう。
さらに、やけどの跡に白い膜のようなものができてしまったときには、どのように対処すればいいか困ってしまいますよね。
そのような方のために、まず、やけどを負った歯茎にできた白いものの正体を知っておきましょう。
歯茎にできた白いものの正体は、「カタル性口内炎」が考えられます。
カタル性口内炎は、食べ物によるやけどなどが原因で、口の中の粘膜が、白くなる口内炎です。
しかし、やけどの直後は白い色ではありません。
やけどの直後は、色は赤く、症状が進むと、白い色になっていきます。
患部がざらざらする場合もあり、完治するまでは、痛みが続き、患部がネバつきます。
やけどなどが原因で起こるカタル性口内炎ですが、歯茎だけにできるものではなく、口内の粘膜部分には同様の症状が見られます。
カタル性口内炎の場合、悪化させなければ1~10日で治りますが、治る前に患部に刺激を与えてしまうと、ずっと治らない状態が続いてしまう可能性があります。
カタル性口内炎が悪化してしまわないように、次項では、やけどにより歯茎が白くなってしまった後の対策をご紹介します。
歯茎がやけどを負って白い色になってしまった後の対策①
前項では、歯茎へのやけどの後にできた白い色のできものは「カタル性口内炎」である可能性があることをお伝えしました。
歯茎がやけどを負って白い色なってしまった後には、どのような対策が打てるのでしょうか。
まず、重要なポイントとしては、患部をできるだけ温めないことです。
そのため、歯茎にやけどを負ってしまったら熱い料理や、熱い飲み物を摂取するのは控えましょう。
熱いものが患部に触れてしまっては、その都度、患部を傷つけてしまうことになり、なかなかやけどが治りません。
特に、歯茎は歯の根元にあり、食べ物や飲み物が熱いまま触れる可能性が高い場所です。
熱い料理を食べる際は、よく冷まして患部に当たらないように気を付けて食べてください。
また、刺激物を使った料理を食べるのも控えましょう。
刺激物とは、香辛料などの辛味、酢などの酸味のある食べ物のことです。
刺激物を摂らないことは、やけどを悪化させないだけでなく、患部の出血予防にもなりますので、刺激物の摂取は控えましょう。
歯茎がやけどを負って白い色になってしまった後の対策②
前項に引き続き、歯茎がやけどを負って白い色になってしまった後の対策を確認していきましょう。
前述の通り、やけどを負った患部は、できるだけ温めないことが重要であることをお伝えしました。
もう一つ重要なポイントは、「患部を傷つけない」ということです。
患部を傷つけないようにするためには、できるだけ柔らかい食べ物を食べることが重要です。
そこで、歯茎をはじめとする口内がやけどを負ってしまったときにおすすめな柔らかい食べ物をご紹介します。
・豆腐
・卵
・うどん・そば(冷たいもの)
・納豆
・バナナ
・ゼリー
これらの他にも、調理方法で工夫することもできます。
歯茎や口内にやけどを負ってしまったときにおすすめな調理方法は、「煮物」です。
煮物なら水分が多く、噛みやすく飲み込みやすいため、やけどを負った患部になるべく触れさせずに済みます。
また、煮物なら、冷めても美味しく食べられますし、口当たりも良いので傷んでいる口内にとっては嬉しいですね。
いつの間にか歯茎が白い!歯茎が白くなるやけど以外の原因とは
やけどを負っていないのに、歯茎に白い口内炎ができていたら、「白板症(はくばんしょう)」である場合も考えられます。
白板症になると、白い色をした口内炎ができます。
白い色の口内炎という点は、カタル性口内炎と変わりませんが、いくつか違いがあります。
それは、白板症になると、炎症を起こした部分が「板状になる」「斑点状態になる」「表面が硬くなる」といった症状が見られます。
こすっても取れないのが白板症の特徴です。
また、白板症が起こる原因は解明されていません。
白板症は痛みを伴わないことが多いそうですが、稀にガンなどの重大な病気に繋がっているケースもあるそうです。
やけどをした覚えがないのに「この白い口内炎はやけどの跡なんだ」と思い込んでいる方は要注意です。
歯科口腔外科などで診てもらいましょう。
次項では、歯茎がやけどしにくい食べ方をご紹介していきます。
普段から気を付けよう!歯茎がやけどしにくい食べ方
普段の食べ方にどんな工夫をすれば、歯茎がやけどしないように食べられるのでしょうか。
以下のような点を意識して食べてみてください。
・かぶりついたり噛みちぎったりしない
特に、たこ焼きや餃子などを食べるときは要注意です。
半分に切ってから食べるなどの工夫をしましょう。
・少しずつ口に入れる
一見それほど熱そうな料理でなくても、一度にたくさん量を食べようとすると熱がこもっていてやけどをしてしまう場合もあります。
どんなものも、少しずつ食べれば、やけどを負うことなく食べられるはずです。
・冷ましてから食べる
やけどしてしまいそうだと思ったら、無理せず少し冷ましてから食べましょう。
特に、スープ類やお茶などの熱い飲み物をすすったり飲んだりするときは、一気に口内に入りやすいので気を付けましょう。
また、冷めても美味しい料理を食べるのも一つの工夫です。
白い湯気のたった料理は美味しいですが、料理が熱すぎるうちに食べても人間の舌は味をほとんど感じていません。
食べるのを少し待つだけで、料理の味を堪能することができ、やけども防げます。
やけどをしないような食べ方を普段から心がけましょう。
歯茎が白い色になっていても歯磨きはしていいの?
やけどによって歯茎に白いカタル性口内炎ができてしまったら、普段通り歯磨きしても大丈夫なのか不安になってしまいますよね。
カタル性口内炎に限らず、口内の一部が炎症を起こしている場合は、患部を傷めないようにし、口内を清潔に保つことが重要です。
そのため、歯磨きは行っても良いとされています。
また、歯磨きを行う回数も、1日に1回ではなく、毎食後に行った方がより口内を清潔に保つことができ、より早い回復を見込めるそうです。
ただし、口内炎ができているときの歯磨きには2つ注意点があります。
それは、「患部に歯ブラシを当てないように気を付ける」ことと、「歯磨き粉は少なめにする」ことです。
理由をご説明します。
まず、「患部に歯ブラシを当てないように気を付ける」についてですが、口内炎ができている場所によっては、歯ブラシを動かす動作によって患部に歯ブラシが当たりやすくなってしまいます。
患部に歯ブラシが当たるたびに衝撃が加わり、その分やけどの治りも遅くなってしまいます。
特に、歯茎は歯の根元ですから、歯磨きの際に歯ブラシが当たりやすい場所です。
患部の付近は歯ブラシが当たらないようにそっと磨いたり、痛みがひどい場合などは患部の付近は磨かないようにするなどの、工夫をしましょう。
次に、「歯磨き粉は少なめにする」についてです。
市販の歯磨き粉には泡立ちを良くさせるための発泡剤が含まれている場合が多く、やけどによってできた口内炎に刺激を与えてしまいます。
そのため、やけどによってできた口内炎があるときは、歯磨き粉は少なめに付けましょう。
また、発泡剤が入っていない歯磨き粉もあります。
発泡剤が入っていない歯磨き粉は、発泡剤による刺激が無く、口内を清潔に保てますので、口内炎ができているときの使用におすすめです。
歯茎にやけどを負ってしまったら口内は清潔に保とう
歯茎にやけどを負ってできた白いできものは、時間が経過し赤い色から白い色になったカタル性口内炎である可能性が高いです。
カタル性口内炎は痛みを伴いますが、日々の歯磨きはしっかり行ってください。
歯磨きの際は、口内は清潔に保ちつつ、患部に刺激を与えないことが重要です。
カタル性口内炎は1週間程度で治りますが、長引きそうなら口腔外科などで診てもらいましょう。