口腔ケアに使う物品の取り扱いは大丈夫?消毒は必要?
お口のトラブル 2018.12.02高齢者や要介護者の口腔ケアが大切な理由
高齢者だけに限らず、私たちにとっても口腔ケアはとても大切なことです。
しかし、口腔ケアがいき届いていないと、虫歯や歯茎などが腫れたり血が出たりなどの歯周炎の症状をはじめ、心臓病・糖尿病・認知症などになるリスクも高くなるといわれています。
一体どうして口腔ケアを怠ったことがきっかけで、心臓病・糖尿病・認知症などになりやすくなるといわれているのでしょうか。
【心臓病】
歯茎からの出血や傷などを放置していると、細菌が傷口から血中に入り込むことがあり、心筋梗塞や動脈硬化などを引き起こす可能性が高くなるとされています。
【糖尿病】
また、歯周炎を起こす細菌が血中に入ると、上がった血糖値を下げる妨げになることがあり、糖尿病を誘発する可能性があるとされています。
【認知症】
普段から体を適度に動かすのと同じように、口腔機能を維持するためのトレーニングをおこなうことも忘れてはいけません。
トレーニングをしないでいると、「しゃべりにくい」などの機能低下が表れるケースも出てくる可能性も少なくありません。
そして、やがては「会話が難しく、コミュニケーションが取れない」などの生活になってしまうことにもなりかねないでしょう。
当然、そうなってしまえば、「生活の質」にも不満が生じ、心身に影響が及ぶこともあり得ます。
体の機能低下だけでなく、こういった些細なことが認知症になるリスクやきっかけになることもあります。
このような症状を引き起こさないためにも、口腔ケアを欠かさずにおこなう必要があるのです。
次項からは、要介護者に使用される物品についてや、その消毒の方法などもお伝えしていきます。
口腔ケアをするにあたって頻繁に使われる物品
要介護者に口腔ケアをおこなう際、頻繁に使用される物品はどんなものがあるのでしょうか?
近年の口腔ケアの物品は、用途別に色々な種類がありますので、ここではそのいくつかをご紹介していきます。
●口腔ケア用ウェットティッシュ
洗口液が浸してある口腔ケア用のウェットティッシュです。
口の中の汚れを拭って取り除くのに使われることが多く、味もミントやレモン風味のものがあります。
●スポンジブラシ・口腔ケア用綿棒など
うがいができない方のための物品で、口の中に残っている食べかすや、歯磨きの後のうがいに使用されます。
●ハブラシ
普通の歯ブラシを使用することもありますが、軟毛ブラシなど、やわらかく歯茎を労わりつつ歯磨きができる物品もあります。
●舌ブラシ
舌苔を取り除くために使用されます。
刺激が強い場合は、スポンジブラシを使うこともあります。
●保湿ケア
口腔内を潤わせるために使われます。
口腔内が乾燥していると、食事や会話がしにくくなる傾向にあります。
また、乾燥が続いていると、本来唾液で流されるはずの口腔内の細菌が増え、虫歯や歯周炎を招く恐れもあります。
●ガーグルベースン
要介護者が寝たきりだとしても、むせてしまう心配のない方であれば、自立を促すためにもうがいをしてもらいたいものです。
その際に使われるのがガーグルベースンで、カーブした形をした20cm程度のバケツです。
これであれば、顔に沿うようにバケツをあてられるので、寝たままでもうがいをすることができます。
施設や自宅で介護をしている場合、これらの口腔ケアの物品には消毒が必要なもの、不必要なものがあります。
次項からは、消毒についてお話ししていきます。
歯ブラシは消毒不要?歯ブラシの取り扱い
普段から私達も、口腔ケアのために歯ブラシを使用しています。
要介護者の方で歯のない方でも、義歯などに歯ブラシを使用していますが、衛生面は気になるところといえます。
しかし、歯ブラシは、原則として消毒の必要がない物品とされていますが、歯ブラシを消毒しなくとも、できる限り清潔に保つことは重要といえます。
歯ブラシを清潔に保つためにも、以下のことを意識しておくとよいでしょう。
1、使用後によくすすいで洗う。
2、ブラシの部分はよく乾燥させる。
3、施設の場合、複数人の歯ブラシをまとめて洗わない。
4、立てかける際には、歯ブラシ同士が接触しないようにする。
5、1ヶ月に1回は歯ブラシを交換する。
このようなことが大切といえます。
ガーグルベースンの消毒方法
歯ブラシは原則として消毒不要といわれていますが、一方で消毒が必要ともいわれている口腔ケアの物品もあります。
例えばガーグルベースンです。
消毒の方法は複数あり、70度以上のお湯で熱湯消毒する場合もあります。
また、そうでない場合は洗浄後に0.01%以上の次亜塩素酸ナトリウム溶液に、1時間程度漬けておくという方法もあります。
他にも、哺乳瓶を消毒するための液剤を使って消毒する施設もあるとされています。
どんな場合でも、その後しっかりと乾燥させるようにしましょう。
しかし、ガーグルベースンの消毒に関しては、「100%しなければならない」と決められているわけではなく、施設などによっても、ガーグルベースンの取り扱いは違います。
もしも、衛生面が心配なようであれば、消毒することをオススメします。
消毒以外に口腔ケアの物品の取り扱いで注意できること
歯ブラシやガーグルベースンの取り扱い以外に、物品によっては注意が必要なことがいくつかありますので、お伝えしていきます。
・数名で歯ブラシや義歯用ブラシ、スポンジブラシの共有をすることは避ける。
・スポンジブラシなど使い捨てできるものがあれば、可能な範囲で取り入れる。
・義歯は取り間違えることがないように名前を入れるのもよい。
・机やテーブルなどで口腔ケアをおこなった場合は、終わった後にできるだけアルコール含有液をかけ、ペーパータオルで消毒する。
・歯ブラシを乾燥させる場所は、脱衣所などの湿気がこもりやすいところは避ける。
・歯茎から出た血が床にたれてしまったら、次亜塩素酸ナトリウム溶液をペーパータオルに染み込ませて拭き、その後濡れた雑巾でも拭く。
これらに注意すると、感染症などを防ぐことにも繋がるとされているので意識してみるとよいでしょう。
気になる方は除菌歯ブラシケースをチェック!どんな物品?
前項で、「歯ブラシの消毒は原則としておこなう必要はないとされている」とお話ししましたが、それでも歯ブラシに付く細菌が気になる方もいるかもしれません。
そのような方にオススメしたいのは、「除菌歯ブラシケース」です。
除菌歯ブラシケースは、名前の通りケースの中に歯ブラシを収めると、紫外線で消毒してくれるというものです。
除菌率はとても高く、大切な歯の健康を守ってくれることでしょう。
家族で使える数本消毒できるものから、旅行用に1本だけ消毒できるものなど、色々な物品があります。
歯磨きが終わったら、サッと収納するだけなので使い方も簡単です。
細菌は目に見えないものなので、こういったものを使用するだけで除菌ができれば、不安に感じていた方も安心して口腔ケアをすることができますね。
口腔ケアをして生活の質を維持しよう
口腔ケアをおこなうことは、高齢者にとっても若年者にとっても大切です。
いつまでも、楽しく食事や会話ができることは、生活の質を維持する上でとても重要といえます。
清潔な口腔ケアの物品で、安心して口腔ケアをしていきましょう。