仮歯が取れる原因や取れてしまった時の正しい対処方法は?

お口のトラブル 2018.12.06

仮歯は歯の治療をする上で、応急的な措置としてたくさんの歯科医師が取り入れています。

しかし、仮歯の強度は、食事に支障のないレベルであるとされています。

そのため仮歯を入れていると、何気ない動作によって取れることもあります。

今回は、仮歯が取れてしまう原因や、取れてしまった時にできる対処方法をお伝えしていきます。

仮歯が取れる原因の前に仮歯とは何かを知ろう!

まず、仮歯というものが一体どんな歯であるかをご説明します。

インプラント治療・差し歯の治療など様々な治療をする際に、一時的な期間だけでも歯がない状態にしてしまうと、食事などあらゆる場面において不便を感じてしまいます。

そのため、最終的に歯となる「人工歯」が完成するまでの臨時の歯として、仮歯を入れるのです。

仮歯を入れることによって食べ物を噛んだり、お話をするのをスムーズなものにしてくれます。

しかし、仮歯の接着力や強度はあまり期待できないものであり、簡単なことで取れてしまうこともあります。

なぜ取れやすくなっているかというと、仮歯の入っている歯に対して次の治療に入るときに、仮歯がなかなか取れないということになれば、治療を進めることができなくなるからです。

食事をしたり普段の生活を送る上で不便はないものの、「全く取れないレベルまでは接着しない」ということになります。

しかし、何らかの衝撃により、仮歯は簡単に取れることもあるのです。

次項からは、仮歯が取れてしまう原因をお話ししていきます。

仮歯が取れる原因その①

仮歯は人工歯が完成するまでの間、一時的に入れておく仮の歯であることはお分かりいただけたでしょう。

食生活を問題なく送ることができるように仮歯は入れられますが、食べ物によっては仮歯が取れてしまうこともあるのです。

仮歯が取れてしまう主な原因をいくつかお伝えします。

●硬い食べ物

おせんべい・するめ・氷など硬いもので歯に大きく負担をかけると、仮歯が取れるだけでなく、壊れてしまう可能性もあります。

●粘着力のある食べ物

ガム・キャラメル・餅などを食べると、仮歯が引っ張られて取れやすくなります。

●大きい食べ物

リンゴやチキンなどを丸かじりしてしまうと、仮歯が前歯の場合、負荷が大きくなり取れてしまう可能性があります。

●デンタルフロス

デンタルフロスは、歯ブラシと併用すると隅々まで歯垢が除去できるとされているため、使用されている人も多いかもしれません。

しかし、仮歯と歯の間に入れたデンタルフロスを無理に引っ張ると、仮歯が取れることがあります。

仮歯が取れる原因その②

先ほどご紹介した「仮歯が取れる」とされている原因以外にも、仮歯をしたまま通院をやめた場合も同様に、取れてしまう原因となることがあります。

それはどういうことかというと、まず仮歯の材質にあります。

保険適応で作られる殆どの仮歯は、「レジン」というプラスチック状の樹脂で作られています。

プラスチック状の樹脂は、形を整えやすい一方で、柔らかいため咀嚼によって摩耗していくといわれています。

その摩耗のスピードはとてもゆっくりなので、目で見てわかるものではなく気が付きにくいものですが、長期間使用し続けると、隣の歯との間に隙間が生まれるようになります。

さらに仮歯の接着剤は、簡単なセメント接着剤で応急的に付いているだけなので、セメントがすり減ったり、唾液によって溶け出すことで、歯と歯茎の間に隙間を作ってしまうこともあります。

そうなってしまえば、仮歯のバランスは崩れ、根本がグラグラとし始めるケースもあります。

グラグラしたままにしておくと、仮歯への負担が少ない食べ物だとしても、思いがけず取れてしまうといったことにもなりかねません。

そのため、担当の歯科医師の指示通りに仮歯を入れ、指定された日に受診し、人工歯に付け替えてもらうようにしましょう。

長期間仮歯を放置することはやめ、正しい処置を受けるようにしましょう。

仮歯が取れてしまうのを防ぐには?

また、仮歯を入れている間は取れないようにするためにも、食べ物やケアも注意する必要があります。

前項でもお話ししたように、仮歯は日常生活に支障が出ないように接着されているとお伝えしました。

そのため、硬いものや粘度の高いもの、一か所の歯に強く負荷が掛かるような食べ物でなければ、普段通りに食事をしても大丈夫だとされています。

それでも、仮歯であまり咀嚼をしないように、多少なりとも仮歯を避けながら噛むと安心といえるでしょう。

また、歯ブラシ選びも重要で、あまり硬い歯ブラシで磨くと圧力が原因で取れることがあります。

そのため、歯ブラシの毛先が柔らかいものを選ぶようにし、優しく小刻みに歯磨きをおこなうようにしましょう。

更に、デンタルフロスを使用する際は、歯間に合ったサイズのフロスを選ぶようにして、フロスを上に引いておこなうのではなく、手前に引くようにすると仮歯への負担を抑えられるのでよいといえます。

仮歯が取れてしまった時にやってはいけないこと

しかし、どんなに仮歯が取れないように細心の注意を払っていたとしても、取れることがあります。

その取れてしまった仮歯の扱い方次第では、通院がもっと必要になってしまうこともあります。

取れてしまった仮歯の間違った扱い方の1つに、焦って瞬間接着剤のようなもので再接着させてしまうという方法が挙げられます。

この方法をおこなってしまうと、仮歯を削って取り外すことになるため、せっかく人工歯のために取った型は作り直しになってしまう可能性がとても高いです。

そうなると、追加で費用が掛かるのはもちろん、治療の期間も伸びることになります。

しかもそれだけではなく、再接着をおこなった際に、口の中の雑菌まで一緒に閉じ込めてしまったり、接着剤が歯に残ってしまう可能性も出てきます。

他にも接着剤が原因となり、他の口内トラブルを招く恐れもあります。

もし仮歯が取れてしまったとしても、自分で接着することはしないようにしましょう。

仮歯が取れた時の正しい対処方法

「仮歯が取れることのないように」と細心の注意を払っていたのにも関わらず、取れてしまった場合どうしたらよいのでしょうか?

歯の状態によっても異なりますが、2~3日位の期間であれば、そのままにしておいても平気なケースもあります。

しかし、仮歯が取れて痛みがあったり、見た目的にも気になる場合は、すぐに歯科にいくようにしましょう。

また、歯は隙間があると、その隙間の方に向かって倒れてこようとします。

そのため、仮歯がなくぽっかりと空いたところに向かって隣の歯が移動してしまう可能性があるのです。

4日以上日にちが空いてしまう場合は、歯が移動してしまうのを防ぐためにも、歯科に相談するようにしましょう。

仮歯が取れたまま放置していれば、やがて嚙み合わせが悪くなってしまったり、他の口内トラブルの原因にもなり得ます。

いずれにしても歯科にいくことは大前提ですが、取れてしまった仮歯をもっていくようにしましょう。

仮歯が取れたらすみやかに歯科で処置を!

仮歯は歯の治療を進めていく上でとても大切なものです。

しかし、仮歯に強い負荷をかけてしまうと取れてしまうこともあります。

取れてしまっても、決して接着剤などで付けるようなことはしないようにし、できるだけ早めに歯科で処置をしてもらうようにしましょう。

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