フッ素のスプレーを赤ちゃんに付けても大丈夫?その効果とは

虫歯予防 2018.09.23

虫歯菌は、食べ物に含まれる糖に反応して、酸を出し虫歯を作ります。

しかし、フッ素を使うことで、丈夫な歯を維持することができるのをご存知ですか?

今回は、フッ素がどんなものなのか、赤ちゃんに使っても影響はないのかなどをお伝えします。

他にもスプレータイプや塗布タイプなど、フッ素を付ける方法もご紹介していきます。

虫歯予防にはフッ素がよい!虫歯になりにくい歯へ

フッ素と聞くと、何となく「歯によい」というイメージを持っている人もいるでしょう。

まだうがいができない赤ちゃん向けの「フッ素のスプレー」などの商品を見かけたことがある人もいるかもしれません。

そのイメージの通り、フッ素は歯を守るのにとても役に立ちます。

その理由は、虫歯ができる原理にあります。

食べ物を摂取すると、食べ物の糖分をエサにし、虫歯が作られることはご存知の人もいるでしょう。

その細かな仕組みですが、虫歯菌は糖分を食べた後に歯垢を作ります。

その後、虫歯菌が歯の表面に膜を作ってしまい、抗菌剤などの薬剤が届かなかったり、歯磨きでも取り除けなくなったりします。

膜で守られている虫歯菌が糖を発酵させると酸に変わり、これらが歯に付着したままになると歯のカルシウム・リンなどが溶け虫歯になります。

しかしフッ素は、歯から溶け出してしまったカルシウム・リンを再び固める「再石灰化」の作用があります。

他にも、虫歯菌から代謝される酸の力が弱まるように働きかけてくれたり、酸の量も抑えてくれます。

そのため、積極的にフッ素を用いて再石灰化を促進することは、強い歯を守っていくことに繋がるのです。

赤ちゃんにはフッ素のスプレーを使うと乳歯の虫歯対策に

生えたばかりの乳歯はとても柔らかいため、虫歯になりやすい傾向にあります。

赤ちゃんは、生後3ヶ月から9ヶ月程で、小さな乳歯が生えてきます。

そこで、フッ素を塗ったり、歯ブラシにスプレーをして歯磨きをすることで、無防備な生えたての乳歯を守ることができます。

また、歯の石灰化を促してくれるので、強い歯に育つでしょう。

しかし「フッ素を付けていれば虫歯にならないのか」というと、そうではなく、きちんと歯磨きをした上で、フッ素も合わせて使用することが大切です。

また、赤ちゃんに、甘いお菓子やジュースなどを過度に与えすぎてしまうのも、虫歯を作ってしまう原因になりかねません。

虫歯菌は糖をエサとするので、赤ちゃんの頃は糖分のない、麦茶やお茶を与えると安心でしょう。

しかし、赤ちゃんの歯にフッ素を使うと「体に何かしらの影響があるのではないか」と心配する人もいることでしょう。

次項では、フッ素の人体への影響をお伝えします。

フッ素による赤ちゃんへの影響は?

フッ素のスプレーなどを、赤ちゃんの乳歯に使うにあたって、一番重要なことは毒性があるかどうかでしょう。

まだ小さな赤ちゃんは、様々なものが微量でも、体に大きな影響を与えてしまうことがあります。

フッ素がどういうものなのかを把握することで、安心して使うことができるでしょう。

●フッ素は自然界に存在する元素

フッ素は、海藻やお茶などの身近な食品に含まれているもので、人間の体に必要な栄養素です。

例えば、前項でお伝えしたような虫歯予防をはじめとし、骨や歯を形成するのにも必要です。

●フッ素が含まれるものを飲んだ場合

様々な食品でも、摂取のし過ぎは体へ影響を及ぼす可能性があります。

それと同様に、フッ素も誤って大量に飲み込んでしまうと、フッ素中毒になることもあります。

しかしその量は、歯磨き粉約1本分に含まれるフッ素を、一気飲みした場合です。

赤ちゃんが誤飲してしまわないように、フッ素が含まれている歯磨き粉などの管理をしっかりとおこないましょう。

赤ちゃんだけでなく大人もフッ素を使おう

赤ちゃんだけでなく、大人もフッ素入り歯磨き粉やスプレーなどを使用すると「虫歯予防に効果がある」といわれています。

また、子供の虫歯とは違い、大人の虫歯は性質が少し違います。

それは「根面う蝕(こんめんうしょく)」というもので、歯の根の部分にできる虫歯です。

根面う蝕は、歯茎の衰えにより、歯の根が見えてくることで起こりやすくなります。

歯の頭の部分に比べて、歯の根の部分は質が柔らかく、虫歯になりやすい傾向にあるのです。

一番大切なのは、歯茎を衰えさせないことですが、フッ素を使うことで、見えてしまっている歯の根を守ることができます。

年齢を重ねると歯茎も衰えやすくなるので、お年寄りにもフッ素はオススメです。

スプレーやジェルタイプまで!様々な種類のフッ素

では、どのようにして口腔ケアにフッ素を取り入れたらよいのでしょうか。

ここでは、フッ素の取り入れ方をいくつかご紹介します。

最初に「塗布するタイプ」です。

定期的にフッ素を塗るという方法で、高い濃度のフッ素を歯に塗布していきます。

濃度がとても濃いため、ご家庭ではなく、歯医者などでおこなってくれます。

ペースは、約1年に2回程度を目安にすると、効果を発揮してくれるでしょう。

また、フッ素を塗ってもらった後の食事は30分程度控え、フッ素を歯に浸透させ定着させるようにしましょう。

赤ちゃんの時期に定期的におこなうと、大体50%程、虫歯の予防効果があるといわれており、大人でも20~30%の効果が期待できます。

次に「スプレータイプ」です。

直接ブラシへ数回程度スプレーし、歯磨きの後に「仕上げ磨き」をするというものです。

インターネットでも販売されており、比較的入手が簡単なのと、毎日フッ素でケアをしたい場合にもオススメです。

味も、ほのかにフルーツの味が付いているものもあるので、小さなお子さんも嫌がらずにケアができることでしょう。

最後に「ジェルタイプ」です。

こちらもスプレー同様に、毎日フッ素でケアをしたいという人向けです。

特に赤ちゃんの頃の歯の生え始めの時期は、切った爪位の大きさのジェルの量で十分です。

味はバナナや桃など、お子さんの成長によっても味が変わるというメーカーもあるので、美味しく口腔ケアができます。

歯磨きの際に、赤ちゃんの歯に塗ってあげるとよいでしょう。

フッ素のスプレーやジェルなどの効果をより感じるために

フッ素の効果を高めたいのであれば、フッ素を歯の表面に長い時間留めることが大切です。

そのため、唾液に流されることのないように、ぬめりがあるジェルを使うのもオススメです。

一方で、赤ちゃんのようにうがいができないわけでもなく、口の中がぬるぬるしてしまうのが苦手であれば、フッ素配合の洗口液を使うとよいでしょう。

フッ素配合の製品は、スプレーや塗布タイプなど様々なものがありますが、フッ素のコーティング力が弱まらないように、定期的にフッ素を浸透させるようにすることが大切です。

フッ素を仕上げ磨きに使用した場合、その後のすすぎを少なくし、フッ素を流しすぎないこともポイントです。

また、フッ素配合の歯磨き粉などを使用する際に、量を増やして使ったとしても効果が向上するわけではありません。

それから、歯磨き粉には、研磨剤が含まれているものもあります。

そのため、歯磨き粉をつけ過ぎて歯磨きをすると、歯の表面を傷つけてしまうこともあるので注意しましょう。

フッ素を上手に使用して丈夫な歯を守っていこう!

フッ素は、赤ちゃんからお年寄りまで、歯を丈夫に保つための成分です。

フッ素配合の歯磨き粉を1本飲んでしまうと、人体に大きな影響を及ぼすされていますが、基本的に歯磨き粉を一本飲みこんでしまうことは考えづらいでしょう。

また、もし「毎日のケアが面倒」という人は、年に2回程度、歯科で高濃度のフッ素を塗布してもらうという方法もあります。

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