口腔が乾燥している人必見!口腔ジェルの使い方をご紹介
お口のトラブル 2019.07.07口腔の乾燥が起きる原因について
人は一日におよそ1~1.5ℓの唾液を分泌するといわれています。
また、40歳以降唾液の分泌量が徐々に低下していくと考えられています。
高齢者の中には、口の周りの筋肉や歯の衰えが原因で咀嚼力が低下して、唾液量が通常の1/2~1/3までに低下している人もいるといわれており、乾燥予防としてジェルを使用している人も多くいます。
つまり、加齢による唾液量の低下が口腔の乾燥を引き起こす原因の一つです。
また、全身の分泌腺が傷害されるシューグレン症候群という難病や、唾液腺に感染や腫瘍が起きることで唾液の分泌量が減少することもあります。
他には、口呼吸をしている人やストレスが原因で唾液の分泌が低下している人も口腔の乾燥を引き起こしやすいという研究結果もあります。
さらに、抗うつ薬や睡眠薬、血圧を下げるお薬の中には唾液の分泌量を低下させるものがあるので、薬の副作用も口腔が乾燥する原因となります。
このように口腔の乾燥が起きる原因はさまざまですが、次に口腔の乾燥が起きるとどのような症状が出やすいのかをお話ししていきます。
口腔が乾燥するとどうなるの?
唾液には細菌の繁殖を防ぐ抗菌作用があります。
そのため、唾液量が減少してしまうと虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
また、唾液には食事をしたり呼吸をすることで、口に入った細菌を自然に洗い流す作用があります。
唾液量が減ると口の中の汚れを荒い流す機能も失われてしまうので、風邪やインフルエンザにもかかりやすくなる可能性があります。
さらに口腔内に細菌が増えたり、汚れが残ってしまった状態が放置されたりすると、口臭が発生する可能性があり、人とのコミュニケーションにも支障が出る可能性もあります。
特に免疫の低い方や高齢の方の場合、口腔内の清潔が保つことが出来ず、細菌が繁殖した状態では唾液に含まれた細菌が肺に流れ込むことで、肺炎を発症する可能性が高くなります。
また、唾液の成分には粘膜を保護する作用が含まれており、唾液量が減少することで、口腔粘膜が乾燥して赤くなったり、ヒリヒリとした痛みが出たりすることがあります。
口腔が乾燥すれば、口腔内の潤滑性も失われてしまうので、口や舌の動きがうまくコントロールできないことで喋りにくくなったり、食べ物を飲み込みにくくなり、食事の際に水分が沢山必要になったりすることもあります。
これらのように、口腔内の湿潤環境を保つことは、エチケット、病気にならないためにも重要です。
そんな口の乾燥を防ぐ方法の一つとして、ジェルの使用があります。
口腔の乾燥を防ぐためにおすすめはジェル
唾液の分泌を促すためには、ガムやキャンディーを口に含んだり、口腔体操をすることで唾液腺を刺激することが効果的です。
マッサージによって唾液腺を刺激する方法もあります。
また、口腔の乾燥予防に水分で潤したりすることも良いでしょう。
しかし、そのような方法では十分な効果が感じられない方については、口腔ケアグッツがおすすめです。
口腔のケアグッツには、大きく分けてスプレータイプのもの、マウスウォッシュタイプのもの、ジェルタイプのものがあります。
これらの口腔ケアグッツの中でも、口腔の乾燥が強い高齢の方などには、ジェルタイプのものがおすすめです。
ジェルタイプのものの長所は、口腔粘膜に密着するところ、保湿の持続性が長いところにあります。
次項で更に詳しく口腔ジェルについてご紹介していきます。
口腔の乾燥を防ぐジェルの効果ついて
商品にもよりますが、口腔の乾燥を防ぐジェルの中には、潤滑剤・粘結剤・水(溶剤)が入っており、これらの成分が乾燥した口腔に潤いを与えてくれます。
また、キシリトールが含まれている商品もあるので、虫歯予防にも効果的です。
ジェルといっても粘度が酷くベトベトとしているものはほとんどありません。
どの商品も比較的口腔の中になじみやすく、不快感を感じにくいようになっています。
また、ほとんどの製品がチューブ状になっているので、保存や持ち運びにも便利です。
実際にジェルタイプのものは医療現場や介護現場でもよく使われていますが、使用したことがない方にとっては、どのように使用すれば良いのか疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、口腔の乾燥を防ぐジェルの使い方についてご紹介していきます。
口腔の乾燥を防ぐために効果的なジェルの使用方法は?
口腔内に汚れがある場合は、使用前にジェルで汚れをふやかして除去しておきましょう。
そうすることで口腔粘膜を傷つけることなく、汚れがスムーズに取れる可能性が高いです。
また、口腔ケアの最後にジェルを使用することで、細菌の増殖を抑えて口腔内も綺麗に保つことが出来ます。
実際の使用方法ですが、ジェル自体は指もしくはスポンジに少量取り、薄くやさしく塗り広げていきます。
舌がひび割れている場合は、舌に塗布することも効果的です。
自分以外の人に塗ってあげる場合には、市販で売っている柄つきの口腔ケアスポンジで塗ってあげることでスムーズに塗ることができます。
使用するタイミングは口腔の乾燥の程度にもよりますが、睡眠時には特に唾液の分泌が減少するので、入眠前に塗るのが特に効果的です。
ここまでお伝えしてきたように、使用方法自体は簡単です。
ただし、使用時にはいくつか注意点があるので、ジェルを使用する際の注意点について次項で確認していきます。
口腔の乾燥を防ぐジェルを使用する際の注意点について
前項でお伝えしたように、ジェルを塗る際には口腔内の汚れを出来るだけ除去することが大切です。
その際、前回塗ったジェルの残りも一緒に除去しておくことが重要です。
なんとなく、ジェルは重ね塗りした方が効果が高まるような気がしますが、口腔が乾燥しているからとジェルを重ね塗りしてしまうと、塗った箇所のジェルの厚さが増してしまいます。
もし、その部分が剥がれ落ちた際には、喉や気管に剥がれ落ちたジェルの塊が入り込んでしまい、最悪窒息してしまう可能性があります。
また、古いジェルが残っていれば、ジェル本来の機能を発揮できない可能性があります。
これらのことから、ジェルの重ね塗りはしないようにすることが大切です。
ジェル自体は、市販でも購入することが出来るのでドラッグストアの介護ケアコーナーや口腔ケアコーナーで探してみるのも良いです。
しかし、保湿剤の種類などを相談したい際には、歯科医院で相談のうえ購入することをおすすめします。
口腔のケアの重要性
ここまで、口腔の乾燥を防ぐためにジェルの使用することをご紹介してきました。
口腔内を良い環境に保つことは、エチケットとしても大切ですが、口腔を綺麗に保つことで食べ物もおいしく食べることが出来ます。
口腔の乾燥でお悩みの方、是非この機会にジェルの使用も検討してみてはいかがでしょうか。