汗やアンモニア臭のニオイを根本から撃退する洗濯への道のり
汗 2019.06.27汗やアンモニア臭などのニオイが洗濯にしみ込む原因
毎日毎日キレイに洗濯しているはずの洗濯物から漂う汗やアンモニア臭のニオイなどの原因は、どこに潜んでいるのでしょうか?
新しい衣類やタオルなどを洗濯しても、くさいニオイはしませんよね。
それは、人の肌にも触れておらず、菌の餌がほぼ付いていないからなのです。
洗濯物からの汗やアンモニア臭などのくさいニオイの原因は、大雑把に分けると二つ考えられます。
【体由来の原因】
・尿漏れなどのおもらし
・新陳代謝により体から出る汗に伴うアンモニアや尿素、たんぱく質などの老廃物の排出
・内臓疾患などの原因により、体内で浄化されないニオイや解毒できない老廃物の排出
【洗濯の工程による原因】
・洗濯機の汚れ
・洗濯をする工程などが原因で、埃や雑菌などが染み込んだ洗濯物
大きく分けてこの二つの原因が菌の餌になることにより雑菌が増殖し、衣類やタオルなどに付着、しみ込み、繊維に絡まります。
一度雑菌やくさいニオイなどが繊維に潜り込むと、簡単な洗濯だけでは取り除くことができなくなります。
住みこんだ菌は餌を食べては糞をばらまき増殖し、その排泄物や死骸などがニオイの原因となり、くさいニオイと菌の増殖のスパイラルに陥ってしまうのです。
究極の無菌室で管理しない限り、このスパイラルを止めることはできません。
しかし、日常生活や洗濯の仕方に少し手間を加えるだけで、くさいニオイを軽減することは可能です。
それを軽減するための洗濯をするには、汗やアンモニア臭の仕組みを少しだけ知る必要があります。
汗やアンモニア臭が衣類にしみ込み洗濯へたどり着く迄のくさいニオイのスパイラル
洗濯物のニオイの原因が体から出る汗やそれに伴うアンモニア臭、どこにでもいる雑菌の仕業だという事をざっくりとご理解いただけたでしょうか?
原因が分かれば、原因をひとつずつ解消していくだけです。
まずは、【体由来の原因】である「汗」について、簡単に理解を深めましょう。
通常、人が飲食したものは口から入り、尿や排泄物となり体外に排出されます。
内臓で消化や解毒できない余剰分は、汗となり毛穴から吹き出します。
そのため物を食べると、脇や耳の後ろなど数か所に存在する毛穴より、汗と一緒に解毒できない余剰分のたんぱく質やアンモニア臭、尿素などを放出します。
それを、肌表面で待ち構えている菌が餌として食べ糞として排出します。
肌表面で増殖した菌が死骸となり、腐敗したり発酵したりするために尚一層「くさいニオイ」として拡散されるのです。
それが、汗と共に衣類などにしみ込み、汗をかいてから洗濯するまで腐敗と発酵を繰り返すため、汗やアンモニア臭で汚染されたくさいニオイの衣類が完成します。
そして、その菌の餌は私たちの体の中で新陳代謝という形で休むことなく作り続けられています。
私たちは新陳代謝を続けているため、お風呂上がりでさえも、体を拭いた時にバスタオルに汗と共にアンモニア臭や菌までも乗り移ってしまいます。
更に、湿気を含んだタオルを放置させることにより、くさいニオイが熟成してパワーアップし、くさいニオイのタオルの完成です。
洗濯物がくさくなる道のりは、以下の通りです。
私たちの日ごろ食べている飲食物が体から出る汗に影響し、代謝され、それを肌表面で待ち構える菌が餌とし、糞を排出します。
それが腐敗することにより、くさいニオイを発生させ、体を包み込む衣類やタオルが根こそぎニオイなどを吸収し、湿度などによりニオイが熟成するというサイクルになっています。
汗と共に発生するアンモニア臭発生のルーツを知り洗濯のニオイ軽減へ
「アンモニア臭」とは、どんな時の汗と雑菌が交わることで発生するのでしょうか?
その例をいくつかご紹介します。
1.おもらしや尿漏れ
2.ストレスや緊張、疲労
3.激しい運動後
4.お肉などの高タンパク質の過剰摂取や過剰飲酒後
5.過剰なダイエット
6.便秘
7.老化
8.内臓機能などの低下病気要因によるもの
以上のようなことに当てはまる人は要注意です。
腎臓でアンモニアなどの毒素を解毒し浄化する働きにより汗は無臭化されます。
しかし、腎機能低下により臭いのついた汗が出ます。
また、腸は尿素をアンモニアに分解しますが、機能低下により分解されず体から漏れ出します。
そこに雑菌が関わることで、くさいアンモニア臭などを発生するのです。
以上の事から、体内に取り込まれたものを極力消化、浄化させるための生活改善が重要なカギを握ると考えられます。
そのためには、まず食生活を見直し、お肉など高たんぱくなものを控え、繊維質の多い根菜類などを食事に取り入れ、消化と吸収機能を改善しましょう。
また、ニオイの浄化のお手伝いをするクエン酸の含まれる、酢、レモンや梅干しなどを積極的に食べることをお勧めします。
出来ることから改善することで、普段の洗濯でもニオイが残りにくくなるのです。
1~8に当てはまるような方で、病気要因の心配ある方はなるべく早く医療機関を受診することをお勧めします。
汗やアンモニア臭がついた衣類やタオルなどを洗濯してもニオイが取れない原因
ここまで体由来の原因と対処策についてご説明しましたが、次に「洗濯の工程による原因」で、洗濯しても汗やアンモニア臭が漂う原因について例をご紹介します。
1.そもそも洗濯機が汚く、ニオイがしみ付いたり、カビが発生している
2.洗濯機のごみが溜まっている
3.汗やアンモニア臭のついた洗濯物を長い間放置し、洗濯するまでに日数が立っているため繊維奥深くまで絡みつくようにしみ込んでいるため
4.洗濯が終わっているにもかかわらず、洗濯物を濡れたまま洗濯機に放置
5.風通しの悪い場所で洗濯物を干している、または、生乾きのまま取り込んでいる
6.洗濯機が終わった後に濡れたまま扉を閉めている
7.衣類やタオルなどが、長期間汚染状態に置かれた物や、長期間使用の物
以上のことにお心当たりがある方は、すぐに改善したほうがいいでしょう。
体質改善をしてお洗濯に臨んだとしても、上記のような状態で洗濯をすることにより、雑菌は増殖し、くさいニオイは倍増の一途を辿るばかりです。
そんな思いをしたくない方のために、次に改造計画をご紹介します。
汗やアンモニア臭の洗濯をする工程の改善計画
では、早速「洗濯の工程による原因」の改善を図りましょう。
以下改善計画です。
上記番号を照らし合わせて見てください。
1.洗濯槽洗いなどを使い、表示されている指示に従い洗濯槽を掃除してください。
毎日洗濯しているため洗濯槽も洗われているような気になるのですが、実はそこには洗剤カスが存在します。
洗剤カスによって菌が大量発生すると、カビやニオイなどの原因となるのです。
2.洗濯機のごみ取りの網などの部分を確認しごみを処分してください。
ここに残る埃やごみが菌の餌となりニオイの元になります。
3.汗やアンモニア臭のついた洗濯物を長い間放置しないでください。
他の洗濯物にもくさいニオイが付く可能性があります。
【ここでワンポイント】
アンモニア臭はアルカリ性のニオイです。
アルカリ性のニオイは酸性で中和できます。
洗濯するまでに時間がかかる場合は、クエン酸などが成分に含まれる衣類用の除菌スプレーなどで一時的に菌の繁殖を抑えることを検討しても良いでしょう。
4.洗濯が終わったら一刻も早く干してください。
5.風通しの良い場所で、洗濯物の隙間を開け、できるだけ日光に当て紫外線殺菌することが有効です。
日光に当てることができない場合は、扇風機を使い風だけでも当てましょう。
エアコンの風を利用する場合は、エアコンフィルターの掃除をしっかりしてから使用してください。
さもなければ雑菌が増える原因となります。
6.洗濯機が終わった後は、扉を開けてしっかり乾燥させましょう。
乾燥機がある場合には、時々乾燥機で乾燥させてあげることも有効です。
7.洗濯する以前に、衣類やタオル自体が寿命の場合は、残念ですが処分して新しい物と交換しましょう。
タオルの毛並みが固くなったり、黄ばんだりした時は、完全に替え時です。
においのしみ込んだ物を他の物と混ぜて洗うことで、くさいニオイのスパイラルに陥ります。
以上のことに気をつけて洗濯をすることで、汗やアンモニア臭のニオイの軽減にもなるので是非お試しください。
汗やアンモニア臭が強烈にしみ込んだ洗濯物の洗濯の仕方
上記の事をすべて試して汗やアンモニア臭の強烈な臭いが消えない時は、ニオイの強い洗濯物とそうでない物を分けて洗うことでニオイ移りを防ぐことができます。
その場合、通常の水を使った洗濯の仕方では、くさいニオイを完全に除去することは至難の業でしょう。
そもそも洗剤は、40度から50度ぐらいの温度で活性化されると言われています。
強烈なニオイの洗濯物は、お湯を使って洗うことをお勧めします。
それでも強烈なニオイが残る場合は、漂白剤を使用してください。
この際に使用するのは「酸素系漂白剤」の粉末タイプです。
液体よりも、粉末の方が研磨作用も伴い強力に漂白作用が発揮されます。
【汗やアンモニア臭、黄ばみなどの漂白の仕方】
1.手袋をはめる
2.バケツなどの容器を用意する
【バケツがない場合】
大きなごみ袋を二枚重ねにしても代用できます。
その際は、洗面所やお風呂場などで袋を広げ洗いたい衣類を入れて、洗剤やお湯(40度~50度)を投入し、口をしっかり結ぶことで利用可能です。
3.2に酸素系漂白剤を説明書の分量を入れ、40度から50度のお湯によく混ぜます。
雑菌繁殖や、においの原因となるため残り湯は使わないでください。
4.汗やアンモニア臭、黄ばみなどがついた衣類などを3に入れます。
黄ばみなどは、手袋をはめた手で漂白剤をつけこすり洗いをするなどしてからあらためて漂白剤につけ置きすると良いでしょう。
5.4をしっかり浸して30分から1時間程度つけ置きしてください。
長くつけ置きすると生地を傷める原因となりますのでご注意ください。
また、物によっては変色するのでよく洗濯表示をよく確認してください。
6.5までに漂白したものを軽く水洗いし、洗濯物のみを洗濯機に入れ、通常通り洗剤を入れて洗います。
7.しっかり乾かしたら終了です。
汗とアンモニア臭などのくさいニオイの原因菌が、かなりの確率で取り除かれているでしょう。
汗やアンモニア臭などのニオイを残さない洗濯をするためには心がけが大事
日々の心がけ一つで、汗やアンモニア臭のニオイは軽減できます。
ポイントは、以下の通りです。
1.食事や生活習慣を改善
2.洗濯機は清潔に、洗濯物は放置せずに洗いすぐにしっかり乾かす
3.最後の手段は漂白剤を使い菌の死滅を目指す
雑菌の餌を減らす努力と、雑菌の完全撃退を目指しましょう。
消えない汗やアンモニア臭が取れないお悩みも、解決できるはずです。