歯ブラシを洗浄したい!消毒するのにハイターは使えるの?

歯ブラシ 2019.01.07

毎日使っている歯ブラシ、あなたはきちんとお手入れしていますか?

口内の汚れをかき出す歯ブラシは、雑菌だらけといわれています。

そのため、定期的に消毒などをして、洗浄する必要があります。

身近なもので汚れを落とすと言えば、どの家庭にも1つはある「キッチンハイター」があります。

しかし、歯ブラシには使わない方がよいという意見も聞きます。

なぜ使わない方がよいのか、そして他の洗浄方法も共にご紹介します。

消毒して歯ブラシきれいに保とう!

3週間使った歯ブラシには、約100万個もの雑菌がいるといわれています。

例えるならば、トイレの水に含まれる雑菌の約80倍です。

そのうえ、よく洗わずに放置したり湿った状態にしておくことで、さらに雑菌が増殖します。

そんな歯ブラシで歯を磨いても、歯ブラシの雑菌が口の中に移動してしまいます。

食べカスや歯垢は取り除けている状態にはなりますが、口内に傷や口内炎がある場合を考えるとゾッとしますね。

そのため、歯ブラシは定期的に消毒などをして、きれいにする必要があります。

汚れを取り除いてきれいにできるものというと、身近なものでは台所用漂白剤のキッチンハイターなどが思い浮かぶと思われます。

食器の黒ずみやしみ、くすみを落とす便利道具ですよね。

しかし、「歯ブラシにキッチンハイターは使わない方がいいのでは?」という意見が出ています。

次項にて、歯ブラシの洗浄にハイターがおすすめできない理由をご説明します。

歯ブラシの消毒にハイターは使えるの?

ハイターなどの塩素系漂白剤には、強アルカリを示す次亜塩素酸ナトリウムが含まれています。

この次亜塩素酸ナトリウムを水溶液にすると、ノロウイルスなどの感染症やカビに対して消毒ができます。

しかし、直接手で触れると肌がただれたり、口やのどに触れると粘膜組織が荒らされて痛みが出る可能性があり、吐き気や嘔吐を起こすこともあります。

そのため、ハイターは便利ではありますが、扱いが難しいのです。

そして、台所用漂白剤のキッチンハイターにも次亜塩素酸ナトリウムは含まれています。

すすぎが甘く、成分が残ってしまうようなことがあるといけないので、おすすめすることができないのです。

また、台所用漂白剤のキッチンハイターは「消毒」ではなく、「除菌」を目的に作られています。

消毒と除菌には、以下の違いがあります。

・消毒

有害な微生物を死滅、もしくは除去して無害になる量まで減らすか、毒性を無力化させることを指します。

・除菌

菌を殺すのではなく、取り除くことを指します。

表面がつるつるしたものなどであれば除菌で構いませんが、歯ブラシのブラシの根元のように入り込んでしまう箇所があるものには、消毒の方が効果的であることがわかります。

それでも、台所用漂白剤のキッチンハイターを歯ブラシに使うのはリスクがあるので、使わない方が妥当であるといえます。

基本のキ!普段の歯ブラシの手入れ方法

日頃から行うべき、基本の歯ブラシの手入れ方法をご紹介します。

歯磨きを終えたら、歯ブラシをよく洗いましょう。

ただ水でサッと洗うのではなく、指でブラシ部分を優しく揉むようにし、汚れが残っていたら爪やようじではじき出します。

コップなどに溜めた水の中で歯ブラシを振るのではなく、流水で汚れを流して落としましょう。

そのあとは、ケースなどにはすぐに入れず、よく乾燥させます。

おすすめは、紫外線が強くなる時間帯の午前10時~午後2時の間に、歯ブラシを天日干しすることです。

そうすることで、歯ブラシの表面を紫外線で殺菌できるのでサッパリしますね。

また、熱湯をかけて消毒するという消毒方法が昔からありますが、歯ブラシには向いていません。

理由は、歯ブラシの材質の耐熱温度が、80℃以下になっているものが多いためです。

歯ブラシを傷めてしまう可能性があるので、いくら簡単にできるといっても熱湯消毒は控えましょう。

次項では、ハイター以外の歯ブラシの洗浄方法をご紹介します。

ハイター以外で消毒する方法は?①重曹編

「ハイターがダメで熱湯かけるのもダメならどうすればいいの?」と考えてしまう方が多いでしょう。

ハイター以外でも、歯ブラシを消毒できる方法があります。

まずは「重曹」です。

重曹は別名炭酸水素ナトリウムと呼ばれています。

入浴剤やふくらし粉などに使われ、元々人体に存在する物質なため、安全性が高い洗剤として扱えます。

重曹自体が弱アルカリ性のため、酸性の汚れを中和して落とすことができるので、酸性である歯ブラシの汚れには最適です。

そして、重曹は純度が高い順に薬用・食用・工業用と3種類あります。

低価格で容量が多めの工業用を使いたくなりますが、口に入れる歯ブラシなので、食用の重曹を使うことをおすすめします。

それでは、重曹を使って歯ブラシを消毒しましょう。

《用意するもの》

・水 100ml
・重曹 小さじ1
・コップ 1つ
・洗浄する歯ブラシ

①コップに水と重曹を入れて、よくかき混ぜます。

洗浄力を高めたいときは、水ではなくて42℃前後のお湯を使うことで、アルカリ性が強くなります。

②重曹のだまがなくなったら、歯ブラシを浸します。

汚れが浮いてきたら、歯ブラシを取り出して流水でよくすすぎ、風通しのよいところで乾燥させましょう。

ハイター以外で消毒する方法は?②ミルトン編

次は、ハイターと同じく、ノロウイルス対策に効果的な「ミルトン」を使った消毒方法をご紹介します。

ミルトンは、赤ちゃんの哺乳瓶の消毒や医療施設、介護現場でも使われていて、消毒・殺菌の効果が期待されています。

ミルトン製品はいくつかありますが、消毒効果がない洗浄目的の製品もあるので、確認してから使ってください。

それでは、ミルトンを使って歯ブラシを消毒しましょう。

また、ミルトンの希釈は基本、手肌やガーゼ以外に用いる場合は約80倍(ミルトン1ml:水80ml)に薄めます。

《用意するもの》

・水 100ml
・ミルトン 1.25ml(計量フタでは難しいので数滴垂らす程度)
・フタができて光を遮るような色がついたガラス・プラスチック容器・陶器でできた容器 1つ
・洗浄する歯ブラシ

①歯ブラシをよく水洗いし、水気を切っておきます。

②水とミルトンを混ぜ、歯ブラシを1時間以上浸します。

また、水とミルトンを混ぜて作った薬液は24時間使えるので、他に消毒したいものがあったら浸しましょう。

③1時間経ったら取り出して薬液をよく振り切れば、消毒完了です。

残液やにおいが気になる場合は、すすいで風通しのよいところで乾燥させましょう。

毎日できる!手軽な消毒方法とは?

上記でご紹介しました重曹とミルトンを用意するのが難しい方でも、歯ブラシを消毒する方法があります。

それは、「うがい薬」と「洗口液」です。

中には消毒ができないタイプもあるので、消毒ができるという表記があるうがい薬と洗口液にしてください。

そして、うがい薬を使ってうがいする際に希釈が必要なものは、歯ブラシの消毒にも同じように、希釈して使いましょう。

《用意するもの》

・消毒効果があるうがい薬、または洗口液
・希釈するのに必要な分の水
・コップ
・洗浄する歯ブラシ

コップに歯ブラシのブラシ部分が浸る分の希釈したうがい薬、洗口液を入れて、歯ブラシを数十分浸し、取り出して流水ですすいで風通しのよいところで乾燥させれば完了です。

また、普段歯磨きで使っているコップを洗浄したい場合は、ハイターを使うことができます。

ミルトンも使えますので、ミルトンで歯ブラシを消毒する際は、ついでにコップも浸けることができる量の薬液を作っておきましょう。

歯ブラシの消毒には重曹とミルトンがおすすめ!

歯ブラシは使うごとに汚れ、手入れをしないと雑菌が増殖するため、定期的に消毒してきれいにする必要があります。

また、ハイターには強アルカリを示す次亜塩素酸ナトリウムが含まれており、口内などに触れると粘膜組織が荒らされて痛みが出る可能性があります。

使うにはリスクが伴うハイターの代わりに、重曹やミルトンなどを使うことで、歯ブラシを消毒することができます。

きれいな歯ブラシで、歯磨きをしましょう。

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