スクラブの手作りに重曹が使える!重曹の安全性と危険性は?
皮脂 2019.08.13スクラブの手作りに利用する重曹とは?
重曹と聞いて、ピンと来ない方もいらっしゃるでしょう。
まずは、スクラブの手作りに利用する重曹がどんなものなのかをご説明していきます。
【重曹とは】
重炭酸曹達(ジュウタンサンソーダ)を略して重曹といいます。
炭酸水素ナトリウムや、重炭酸ナトリウム、ふくらし粉など呼び名はいろいろあるようです。
【重曹は何からできている?】
重曹には、食塩水を電気分解し化学反応を起こし製造された工業製造物と、天然のトロナ鉱石を精製してできる副産物に分けられます。
どちらも自然界や体内にも存在する、人体に害のない安心安全なもので、両者は同じものです。
あえて違いを述べるとすると、天然の重曹の粒子のほうが細かいものが多いです。
【形状】やわらかく小さい丸い粒(粒子)
【色】白
【臭い】無臭
【味】量によっては舌がしびれるような苦みを持つ
【性質】弱アルカリ性のため、酸性の物を中和する性質を持っている。
【作用】
・血行促進作用
・研磨作用
・消臭作用
・吸湿作用
・重曹に水を加えた状態に熱を加えることで発泡する作用
【重曹の特徴】
・水に少し溶ける性質を持ち、アルコールには溶けない。
・お湯に溶けると炭酸ガスを発生し、強アルカリ性へと変化する。
このように重曹だけに注目した場合、人体には無害な物質だということがわかります。
スクラブの手作りに使われる重曹の使用上の注意
スクラブの手作りに使われる重曹は安全に配慮された物ですが、使い方に注意しなければいけないこともあります。
ここでは、重曹の使用上の注意についてご説明していきます。
【使用してはいけない素材】
・フッ素加工などの傷つきやすい物
・アルミ、銅、真鍮
・ニス塗りや漆塗りなど削れやすくデリケートな物
・コーティングされていない床材や、いぐさや、黄麻やラグなどの天然素材で作られているもの
【注意事項】
・弱アルカリ性を持つ重曹は、肌に長時間触れると肌荒れを起こします。
・お肌の弱い方は、直接肌に触れないよう気をつけてください。
・お掃除など長時間お使いの方は手袋を使用してください。
・研磨作用があるため、こすり過ぎると、キズがつくことがあります。
・重曹には塩分が含まれているため、血圧の高い方や、腎臓機能の弱い方は、体内に取り込む際は、使い方により注意が必要です。
安全性の高い重曹ですが、使い方を間違えると残念な結果に繋がってしまいます。
スクラブの手作りをするために、重曹を正しく知って活用してみましょう。
スクラブを手作りするための重曹と3つの分類
スクラブを手作りするために重曹を使う作り方は、とてもシンプルで簡単です。
重曹にお水を加えるだけで、重曹を利用した手作りのスクラブが出来上がります。
ただし、そのスクラブをどこに、どのような用途で使うかで、重曹のグレードや分類に気を配る必要があります。
そこで、重曹を選び購入する前に知っていてほしい、3つの分類についてお伝えします。
【重曹の3つの分類】
1.医療用:医薬品レベルでの基準をクリアし、胃腸薬などに使われています。
2.食品用:食品添加物としての基準をクリアしたものです。
比較的粒子は細かくお料理などに使われます。
スクラブを手作りする際、肌に触れる物などは、この食品用グレードを利用するのが主流です。
3.工業用:特別な温度管理や品質基準は設けられておりません。
不純物が混じっている可能性があり、口に入れることはできません。
粒子が荒いため、一般的にはお掃除などに使われます。
以上の事から、安全性や重曹のグレード、購入金額が高い順番などは番号順で、検査の厳しさに比例すると考えられます。
また、一般的にホームセンターやスーパーなどで販売されているのは、2の食品用と、3の工業用です。
このような事を踏まえて、あなたのスクラブを手作りするために使う重曹を選んでみてください。
手作りできる重曹を使ったスクラブの紹介
スクラブと聞いてイメージするのは、ゴシゴシこすり洗いするイメージです。
これに重曹の持つ研磨作用がプラスされることで有効に機能する物ともいえるでしょう。
そのため重曹プラス水のシンプルなスクラブは注意点を守ることで、下記に示した活用例において高い安全性で利用できます。
【重曹プラス水のスクラブの注意点】
[肌]
重曹は弱アルカリ性ですが、熱湯などを使うと強アルカリ性に変化するため、肌あれの原因となります。
肌に触れる場合は、短時間利用で、ぬるま湯を心がけてください。
敏感肌や、傷やニキビなど炎症を起こしている方が利用すると、お肌状態を悪化させる恐れがあるため使用しないでください。
肌の上でゴシゴシすると、肌への炎症が起きてしまうため、のせる程度を心がけましょう。
[物]
重曹は研磨作用があるため、ゴシゴシこすると傷がつくことがあります。
そのため、使えない物への使用は避けてください。
【スクラブの手作りに重曹を使用した活用例】
[美容系】
・かかとの角質を落とすためのスクラブ
・鼻のまわりの皮脂を落とすためのスクラブ
・血行促進するためのトリートメントスクラブ
[生活系]
・ワイシャツなどの襟汚れを落とすスクラブ
・スニーカー洗いや消臭のためのスクラブ
・お茶碗などの茶渋取りや、お魚の臭いを消すためのスクラブなど
上記のように、重曹の研磨、消臭、血行促進などの長所を生かし利用できるものは数々存在します。
あなたの生活にも、重曹を活用した手作りスクラブを取り入れてみませんか?
シンプルなのに意外な効果に驚くかもしれませんよ。
スクラブを手作りするための重曹の準備と心得
スクラブを手作りするための手順と、注意点などの心得をお伝えしていきます。
1.使用用途に応じての重曹のグレードの確認と準備を始めましょう。
2.スクラブを作るための器具と保存容器はしっかり消毒をしてから利用しましょう。
スクラブを手作りするために安全な重曹を利用しても、雑菌が混じってしまっては台無しです。
3.ご自分で手作りした肌用のスクラブなどのクラフトを人に販売したり譲渡したりしてはいけません。
相手の肌に合わず思いがけないトラブルを招くことがあります。
また、信頼関係まで崩れる危険性を秘めているので気をつけましょう。
4.お肌に使用する場合には、スクラブの手作りに重曹と水を混ぜただけだとしても、必ずパッチテストをしましょう。
アレルギーなどは、どのようなところから発生するかわかりません。
お水が合わない場合もあるかもしれません。
5.手作りしたスクラブは、1週間ぐらいで使い切りましょう。
雑菌などの繁殖による肌トラブルを招きかねないので、手作りする場合は少量を心がけると良いでしょう。
余裕のある方は、パッケージをアレンジしてみるのもいいと思います。
以上のようなことに注意しながらスクラブの手作りを、安心安全に留意して楽しんでみてくださいね。
スクラブの手作りに重曹に混ぜる物の知っていて欲しいポイント
スクラブの手作りを始めると重曹とお水だけでは物足りなく、アレンジしたくなるのが手作りの醍醐味でもあるのではないでしょうか。
重曹はほとんどの物に混ぜても安全な素材ですが、混ぜる物を間違えると危険な物となってしまったり、効果が薄れてしまうこともあります。
そこで、知っていて欲しいポイントのご紹介をします。
【重曹と洗剤などとの関係】
一般的に重曹を洗剤や石鹸などに混ぜることがありますが、ここで期待できるものは、研磨力や香りであり、洗浄力を求める際は各々を単独で使うほうがいいでしょう。
この理由は、重曹を洗剤に混ぜる実験より、混ぜたことで洗浄力アップは期待できないとの結果が出ているためです。
【色付け、香りづけにブレンドされがちなアロマとハーブの危険性】
アロマやハーブは正しく利用すると、香りも良く、体質やお肌の改善、また心理面への働きかけも想像以上に効果的です。
しかし、粗悪品などには農薬や合成香料、アルコールが混入している場合もあり、知らずに利用することで想定外のアレルギーを引き起こすこともあります。
また、アロマやハーブには、妊産婦や高血圧の方などへの禁忌事項や、柑橘系の光毒性と言われるシミの原因になる成分などが含まれているものもあり、安易に使用すると大変なトラブルを引き起こすこともあります。
そのため、あなたの利用したいアロマやハーブの禁忌事項は最低限確認し、信頼のできるメーカーの物を使用することを推奨致します。
わからない場合は、アロマやハーブのお店の店員さんにご相談すると良いでしょう。
自然素材の響きはいいですが、自然素材ゆえに注意が必要なことを頭の片隅に留めておいてください。
アロマとハーブを例に出しましたが、他の自然素材もよく調べてからご利用し危険を回避する参考にして頂けたらと思います。
以上洗剤系と自然素材に注目し、ポイントだけを述べましたが、他にもクリームやオイルなど混ぜる素材は沢山あります。
安全性に注意して、内容成分などをしっかりとご確認の上、ご自分に合うものを見つけ出してください。
スクラブの手作りに重曹を使いアレンジするということとは
重曹は人体にとって無害ですが、混ぜる物によっては危険もある、表裏一体の物質です。
工夫を凝らしながらスクラブを手作りすれば楽しいですし、愛着が湧いて使用する際もわくわくしますよね。
しかし、そこには自己責任が伴います。
重曹の注意点を理解して、自分だけのオリジナルスクラブで身の回りを整えていきましょう。