ベタベタ汗はニオイもきつい!サラサラ汗をかく方法をご紹介
汗 2019.05.20汗にも大事な役割がある
暑い夏や人混みの多い場所などで、汗をかきたくない時にもかいてしまったり、汗をかくことを不快に思う方が多いでしょう。
しかし、「汗」には人の健康を維持するために大事な役割というものがあります。
●体温の調節
人間のからだは、汗をかくことにより、効率的に体温調節をしていると考えられています。
気温の高い時や運動をした後など、体温や肌表面温度は上がります。
そして、脳になる視床下部がその体温上昇を感じとることにより、発汗が行なわれます。
発汗することにより、体内の熱を逃がし体温を下げるので、とても大切な働きと言えるでしょう。
●体内の不要な老廃物・毒素を排出する
からだからの老廃物は便や尿・汗・髪の毛・爪などから排出されます。
そのなかでも、汗というのはとても有効な手段となっています。
もともとは、腎臓から排出するという機能が人のからだにはありますが、水銀や鉛などという化学物質は、汗からしか排出することができないためです。
このように、不快に感じる汗をかくことも、からだを正常に働かせる方法として重要な役割を果たしているのです。
その汗には、ベタベタしている汗とサラサラした汗の二種類があるのはご存知でしょうか。
次章では、その違いについてお話しします。
ベタベタ汗とサラサラ汗!汗の種類を見分けよう
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、汗には、ベタベタしている汗とサラサラな汗があります。
いわゆる「悪い汗」と「良い汗」と呼ばれるものです。
まずは、その「悪い汗」と「良い汗」のそれぞれの特徴を見ていきましょう。
●悪い汗(ベタベタ汗)
・大粒でだらだらと流れるので、蒸発しにくく、体温を下げる働きも弱い→熱中症の原因ともなる
・ミネラルが再吸収されることなくたくさん含まれているので、イヤなニオイのもとになってしまう
・大量に発汗するとぐったりとして疲労感がある
●良い汗(サラサラ汗)
・塩分やミネラルをあまり含んでいないので、蒸発しやすくサラサラしていて、ニオイもしない
・蒸発しやすいので体温を下げることもでき、体温調節も正常に行われる
・大量に発汗しても、すっきりと爽快感がある
これらの特徴を見比べてもわかるように、悪い汗をかくことは、汗腺の機能が低下していることが考えられます。
汗腺の機能がうまく働かないことが続くと、室内熱中症・秋ばて・冷え症などのリスクが高まるとされています。
そこで、サラサラな良い汗をかくために、衰えた汗腺を改善するための方法をご紹介していきます。
エアコンの使い方を見直して!少しの工夫でサラサラな汗に改善する方法
ベタベタな悪い汗をサラサラした良い汗に改善するための方法として、エアコンの使い方を見直すことが有効です。
●エアコンでからだを冷やしすぎない
近年のような猛暑のなかで、エアコンをまったく使わないことは命の危険にまで関わることにもなりかねません。
しかし、エアコンによって室温を下げすぎてしまうと、からだは冷えて汗腺の機能が低下することにつながります。
できるだけ、外気との温度差は5℃以下に設定し、調整が難しい場合には、ブランケットなどを使うなどして、からだが冷えすぎるのを避けるようにしましょう。
●エアコンの効いている部屋からすぐに外に出ないようにする
エアコンで涼しくなっている部屋にずっといると、皮膚の温度は下がるので、暑い外に出たとしても、すぐに汗をかけません。
しかし、一定の時間が経つと一気に汗が出てきますが、それがイヤなニオイのもととなるとされています。
そうならないためには、外に出る前にからだを少し外気に慣れさせることをおすすめします。
健康的な改善方法!適度な運動でサラサラ爽やかな汗に
サラサラとした良い汗をかくようにするためには、運動によって改善していく方法もあります。
運動と言っても、本格的なスポーツなどではなく、軽めのジョギングやウォーキングなどの有酸素運動程度で大丈夫です。
有酸素運動を一定の時間行なうことによって、肺からの酸素が抹消の血管に配給されて、からだ中の血行が良くなり、サラサラの良い汗をかけるようになります。
運動は週に2回以上行なうことが理想的です。
しかし、忙しくて時間がとれない場合は、いつもよりも長い距離を歩いたり、エスカレーターではなくて階段を使うようにするなど、意識的にからだを動かすようにするだけでも変わってくるでしょう。
良い汗をかくことが目的ですが、忘れずに水分や塩分の補給もすることも心がけてください。
また、暑い夏などは、日射病にならないように気をつけながら、なるべく涼しい時間帯に行なうと良いでしょう。
食生活を改善して汗の質を変える方法も
ベタベタした汗ではなくサラサラな汗をかくための改善方法はまだあります。
食生活に気をつけることからも汗を改善していくことができるとされています。
サラサラとした良い汗をかくために、摂取することで効果が期待できる食材には次のようなものがあります。
●クエン酸を含んでいるもの
クエン酸は、細胞がエネルギーを作るのに必要な成分です。
クエン酸を摂ることで細胞が活発になり、汗腺の働きを正常にします。
そのクエン酸が摂取しやすいものとして、しょうがやりんご酢などがおすすめです。
●亜鉛を含んでいるもの
牡蛎・レバー・うなぎなど
●カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラル成分を多く含むもの
緑黄色野菜・海藻類など
これらとは反対に、多く摂取することを控えた方が良い食材もあります。
●動物性の脂肪とたんぱく質を多く含むもの
肉類(牛、豚、鶏)・バター・牛乳・チーズ・魚介類など
動物性の脂肪やたんぱく質が多いものは、熱がからだにこもりやすく、発汗作用がないため、特に夏場は控えた方が良いでしょう。
●にんにくなどのニオイや刺激が強く辛い食べ物
発汗作用があり、体温を下げる効果もありますが、過剰に摂取してしまうとニオイが血液を通じてそのまま出てしまうこともありますので、摂りすぎには気をつけた方が良い食べ物です。
ベタベタでニオイがする汗をかいてしまった場合の対処方法
これまで、サラサラした良い汗をかくための様々な方法をご紹介してきましたが、もし、ベタベタしてニオイもするような汗をかいてしまった時のために、すぐにできる対処の方法をご紹介します。
●わきの下を圧迫する
汗が大量に出てしまい、困った時には、両わきの下を圧迫することがおすすめです。
げんこつでわきをしめたり、冷えたペットボトルなどをわきの下に挟むと効果が期待できるでしょう。
●湿らせたタオルやハンカチで拭く
乾いたタオルやハンカチで汗を拭いても、雑菌が残ってしまい、ニオイまでは消すことができません。
そのようなときは、水分を含んだタオルやハンカチで拭くようにすると効果的です。
また、ボディシートなども携帯しやすく、手軽に使えるのでおすすめです。
●デオドランド剤を重ね付けする
わきの下に直塗りタイプのデオドランド剤を塗り、その上から制汗スプレーをすると効果が持続しやすくなるでしょう。
すぐにできる改善方法を試してサラサラな汗に!
ベタベタな汗をかいてしまう人は、どうしたらサラサラな汗をかけるようになるかがおわかりいただけたでしょうか。
エアコンの使い方をはじめ、適度な運動をしたり食生活を気をつけることで、気になるベタベタな汗を改善することにつながります。
汗のニオイがすると周囲の人までも不快にさせてしまう場合もありますので、できることから改善を始めてみてはいかがでしょうか。