歯ブラシのサイズはどうやって決める?選び方のポイントは?
歯ブラシ 2020.01.17歯ブラシのヘッドサイズの選び方
それでは、歯ブラシの選び方をご紹介しましょう。
歯ブラシの毛が付いている部分を「ヘッド」と言いますが、まずは、ヘッド部分のサイズについてご紹介していきます。
ヘッドサイズが大きいと磨く範囲が広いので、早く磨けるイメージですが、一般的には、小さめなヘッドの歯ブラシの方が、細かい部分まで磨けるので、磨き残しが少ないとされています。
いずれにしても、自分の口のサイズに合ったものを選ぶようにしましょう。
通常、口に合う適正なヘッドサイズと言われているのは、横幅は親指の幅か、人差し指の第一関節までの長さで、縦は植毛3列です。
横幅は、奥歯2本分が良いとされることもあります。
いずれにしても、年齢や体型によっても変わってくるので、参考にしてください。
ヘッドが大き過ぎてしまうと、毛先があたりにくくなってしまい、奥歯や細かい部分に磨き残しができやすくなってしまいます。
また、毛が密集している歯ブラシは、乾燥しにくいので、清潔に保つのが難しくおすすめできません。
歯ブラシの毛先を軽く歯にあてて、小刻みに動かしてブラッシングする場合は、毛が10mm以下の短めのタイプを選びましょう。
歯ブラシの毛の選び方
歯ブラシのヘッドサイズの選び方の次は、毛の材質について見ていきましょう。
毛の材質は、ナイロン製のものが一般的ですが、色のついたものは、色素が使われていることで弾力性が低いと言われています。
そのため、ナイロン素材の歯ブラシを選ぶときは、なるべく透明なものが良いでしょう。
毛の硬さは、通常「やわらかめ」「ふつう」「かため」の3種類があります。
毛が硬いほど歯垢を落としやすいのですが、歯や歯茎を傷つけやすくなります。
反対にやわらかいものは、歯茎の弱い人にはおすすめですが、歯垢を取りにくいという特徴があります。
このようなことを踏まえ、硬さの選び方は、磨き方や歯茎の健康状態によって変えることをおすすめします。
ナイロン以外では、天然毛使った歯ブラシがあります。
主に豚毛や馬毛でできていて、動物の天然毛の歯ブラシは、感触がやさしく歯茎を傷つけないと言われています。
毛先も丸くなっているので、歯を削る心配もなく、歯茎が傷んでいる人や、つい歯磨きに力が入ってしまう人にはおすすめです。
また、復元力が強く、ナイロンに比べて毛先が広がりにくいので長持ちします。
しかし、その反面、歯垢の落ちがあまり良くないということと、歯ブラシの乾きが遅いので不衛生になりやすいという欠点があります。
それぞれの特性をよく理解して、歯ブラシを選んでください。
【歯ブラシの選び方】ポイントは「サイズ」と「毛の硬さ」
このように、自分の口にあったヘッドのサイズや毛の硬さは、歯ブラシを選ぶときには大切なポイントになります。
では、歯ブラシの選び方でポイントとなる「毛の硬さ」について、もう少し詳しく見ていきましょう。
歯や歯茎に特に問題のない人は、「ふつう」タイプの歯ブラシがおすすめです。
「かため」を使った方が良い人は、磨く力が弱く、歯垢を上手く取ることができない場合です。
歯垢はねばねばとした菌のかたまりなので、力が弱いとしっかり除去することができません。
しかし、コシの強い「かため」の歯ブラシを使うことで弱い力でも、歯垢を絡め取ることができるというわけです。
歯茎などに何らかのトラブルを抱えている人には、「やわらかめ」の歯ブラシがおすすめです。
トラブルがある場合は、「ふつう」の硬さであっても痛みが出てしまい、上手く磨けなかったり、トラブルを悪化させてしまうこともあります。
「やわらかめ」の歯ブラシで丁寧に磨くことで、トラブルの悪化を防ぎ、健康な歯茎に近づけることができるでしょう。
また、つい力を入れて歯を磨いてしまう人にも「やわらかめ」歯ブラシがおすすめです。
歯ブラシの選び方「持ち手」のサイズ
次は、持ち手選び方についてご紹介します。
歯を磨くときに、歯ブラシを持つ部分を「持ち手」、または「柄(え)」と言います。
持ち手は、丸いものや角ばってるもの、飾りがついていたり、独特の形をしているものもあり、実にさまざまな形やサイズのものがたくさん市販されています。
選び方としては、自分で実際に持ってみて使いやすいものが良いのですが、最近はパッケージに包まれていることが多いので持って選ぶことができません。
そこで、目安となる選び方をご紹介しましょう。
歯磨きをするときに、つい手に力が入ってしまったり、強く磨いてしまう人は、「真っすぐで細めの持ち手の歯ブラシ」がおすすめです。
子どもや高齢者に多く見られる、手に力が入らない、あるいはしっかり持ち手を握ることができない人は、「太めの持ち手」が良いでしょう。
持ち手が曲がっているものは、上の奥歯の後ろ側を磨くのが難しい場合があり、また突起や飾りなどがあると、指を動かすときに邪魔になることがあります。
歯ブラシの持ち手の基本は、突起や飾りのない、単純なストレートタイプなもので、握ったときのサイズ感の良い形状のものがおすすめです。
歯ブラシの目的別選び方
歯の目的別、歯ブラシの選び方をご紹介しましょう。
【歯茎ケアをしたい】
歯周ポケットまでしっかり磨いて、歯茎ケアをしたいときには、極細タイプの毛先を選びましょう。
極細タイプの歯ブラシは、根元部分を太くすることで、適度なコシがあり、歯周ポケットの中に入り込んで、歯垢をしっかりかき出してくれます。
【虫歯予防がしたい】
虫歯予防には、歯垢を取り除くことが重要です。
そこで、歯垢を取りやすい、平らな毛先の歯ブラシを選びましょう。
歯垢を取るために山形にカットされた毛先の歯ブラシもありますが、歯にあたる部分に差がでてしまうことがあり、均等に磨くのには向いていません。
平らな毛先で均等に歯垢を落としましょう。
また、ヘッド部分のサイズが大きいと、奥歯に届きにくいので、小さいサイズのものがおすすめです。
【ホワイトニングがしたい】
白いきれいな歯を保つためのホワイトニングを目的として、歯ブラシを選ぶ場合には、歯垢を取り除くブラシタイプのものにプラスして、歯の表面の汚れを取るクリーナータイプのものを使うと良いでしょう。
クリーナーは、形状はさまざまありますが、消しゴムで汚れを落とすようなイメージで手軽に歯の汚れが落とせるのでおすすめです。
サイズの合った歯ブラシできちんとした歯磨きを
これまでお話ししてきたように、口腔ケアは自分のサイズに合った歯ブラシの選び方が重要になります。
自分の口のサイズに合った歯ブラシを使って、ポイントをおさえた歯磨きで歯の健康を守りましょう。
【歯を磨く力】
歯を磨くときは、歯ブラシの毛先が広がらない、150~200gの力が良いとされています。
どのくらいの力か分からないときには、食材などを測る「はかり」に歯ブラシを押しあてて、力加減を実感してみてください。
【歯にあてる角度】
歯を磨くときは、歯や歯の境目に歯ブラシがきちんと当たるようにしましょう。
歯の内側や奥歯、歯茎との境目は45度、外側の表面は90度になるようにあててください。
磨きにくい部分は歯ブラシを縦にして使う、ヘッドの先の部分や根元の部分を使うなど、工夫して磨きましょう。
【歯ブラシの動かし方】
歯ブラシを歯に密着させたら、5~10mmの幅で小刻みに動かしながら、1本ずつ丁寧に磨きます。
【磨くポイント】
磨き残しの多い、歯と歯の間、歯と歯茎の境目、奥歯の噛み合わせ部分などを、丁寧に磨くようにしましょう。
【歯ブラシ選び方】は口腔ケアの第一歩
毎日歯を磨いていても、自分の口のサイズに合った歯ブラシを使っていないと、しっかり歯垢を落とすことができません。
歯の磨き方も大事ですが、歯ブラシの選び方も口腔ケアにとって大きなポイントになります。
また、歯ブラシの毛先が開いてしまうと、毛先がきちんと歯にあたらず、せっかく磨いても歯垢を落としきれなくなってしまいます。
1か月に1本を目安に歯ブラシの交換も行ってください。