歯ブラシが復活する?!熱湯で毛先をまっすぐに戻す方法

歯ブラシ 2019.05.04

歯ブラシを使用するにつれて次第に毛先が広がるため、使いにくくなったり、歯垢をきちんと取り除くことも難しくなります。

人によっては、1~2週間程度で歯ブラシの毛先が広がってしまうこともあるといいますが、それはなぜなのでしょうか。

そこで、歯ブラシの毛先がすぐに広がってしまう原因や、熱湯を使った毛先の復活方法、歯ブラシの交換時期などについてお話しします。

歯ブラシの毛先が熱湯で復活できる?その方法とは?

最初に、歯ブラシの毛先が広がってしまったものを、熱湯でまっすぐに復活させる方法をお伝えします。

◆用意するもの

・65度~80度位の熱湯(温度計で計りましょう)
・手鍋
・氷水
・キッチンペーパー

◆やり方

①手鍋のなかに65度~80度の熱湯を用意します。

お湯の温度に関して次項で詳しくご説明しますが、ブラシの素材の耐熱性と関係するため、この温度は守るようにしてください。

②歯ブラシの柄を持ち、ブラシを熱湯のなかに入れて、U字に30回程度動かします。

やけどをしないように注意してください。

U字に動かすことで、水圧によりブラシが内側に向き、毛先がまっすぐな状態になるのを助けます。

③歯ブラシの柄を持ち、ブラシを氷水のなかにいれて、U字に30回程度動かします。

④キッチンペーパーを使い、指でブラシを挟み込むように水分を拭き取ります。

ブラシの両サイドを指でつまみながら、形を整えます。

歯ブラシに水分が残っていると、雑菌が増殖しやすくなるので、しっかりと水分を取り除きましょう。

なぜ熱湯に歯ブラシ入れるとブラシがまっすぐに復活するの?

しかしなぜ、熱湯と氷水のなかに入れて動かすだけで、ブラシの広がりが収まりまっすぐに復活したようになるのでしょうか。

一般的な歯ブラシは、ナイロンという熱可塑性樹脂(ねつかそせいじゅし)を使用していることが多いです。

熱可塑性樹脂は、熱を加えることで軟化し、冷却することで硬化する性質を持っています。

歯ブラシの毛先をまっすぐに復活させる方法は、この熱可塑性樹脂の特性を生かして行います。

そのため、ブラシが熱可塑性樹脂ではない場合は、この方法を試してもブラシがまっすぐになることはありません。

この方法を行う際は、歯ブラシの素材をきちんとご確認した上で行ってください。

また、熱可塑性樹脂であったとしても、製品によっては変形などがみられることもあるので、この方法を行う際は注意が必要です。

それから、ブラシを熱湯のなかに入れて動かす際は、必ずU字に動かしましょう。

U字に動かすことで、左右から内側に向かって水圧が加わるようになり、広がったブラシをまっすぐに正します。

ぐるぐると円を描くように回してしまうと、水圧によって、ブラシが変形してしまう可能性があるので注意しましょう。

歯ブラシの毛先が広がってしまうのは磨き方に問題があった!?

熱湯で歯ブラシの毛先をまっすぐに復活させる方法や、その仕組みなどもお伝えしました。

通常であれば、歯ブラシを1か月程度使用していれば、毛先が広がってしまうのは仕方のないことといえます。

しかし、1~2週間程度で毛先が広がってしまうのであれば、歯磨きの仕方に問題があると考えられます。

ここからは、歯磨きの際の力加減についてお話しします。

「歯ブラシの毛先が1~2週間程度で広がる」という方は、歯磨きの際の力加減・ストロークの長さを見直す必要があります。

最初に、歯磨きの力加減についてお話ししましょう。

歯磨きをする際の程よい圧力は150gから200g程度であり、歯垢の除去は、そのくらいの圧力で十分可能です。

それ以上の圧力で磨いているようであれば「力を入れ過ぎ」ということになり、過度な圧力によって歯ブラシの毛先は広がりやすくなります。

しかも、毛先が広がってしまうだけでなく、歯を削り取ってしまったり、歯茎を傷付けてしまうことになりかねません。

しかし、「150gから200g程度の圧力」といわれても、どのくらいの力加減で磨いたらよいのか分かりにくいですね。

「力加減がイマイチ分からない」という方は、キッチンなどで使用されるスケールを使って、150gから200gがどのくらいの重さであるかを、歯ブラシを押し当てて体感してみてください。

意外にもその重さが軽いものであることや、「これほどまでに軽い力で歯垢は落ちるのか」ということもお分かりいただけるでしょう。

歯磨きの力加減だけでなく「ストローク」にも注意

続いては、歯磨きをする際のストローク(ブラシをスライドさせたときの運動距離)についてお話しします。

歯ブラシの毛先が1~2週間で広がってしまう方は、歯磨きのストロークが長すぎる傾向にあるといえます。

動かす幅が長ければ長い程、毛先は何度も左右上下に大きく動かされることになり、結果として毛先が広がってしまうのです。

正しいブラッシングは、1~2本の歯を磨くように行い、動かすストロークの長さは1~2mm幅が理想です。

小刻みに歯ブラシを動かすことで、毛先が歯と歯の間に入り込み、しっかりと汚れを掻き出してくれるだけでなく、毛先が大きく動かなくなることで広がりにくくなります。

適した圧力・短いストロークで、十分に歯垢を取り除くことができます。

歯や歯茎に優しい歯磨きを心がけましょう。

毛先が広がってしまったものを熱湯で復活させることの前に、毛先を広がりにくくするために歯磨きを改善することが大切です。

熱湯で歯ブラシの毛先をまっすぐに復活させても定期的な交換は必要!

歯磨き方法や毛先の状態と同じくらい、歯ブラシの取り扱い方法は大切なことです。

最後に、歯ブラシの保管方法と、適した交換時期についてお話しします。

まず、歯ブラシの保管方法です。

歯磨きが終わったあとは、根本を指で動かしつつ流水でしっかりすすぎ、ブラシの間に食べかすが付着している場合は取り除くようにしてください。

ブラシの根元に歯磨き粉や汚れが残っていないことを確認したら、キッチンペーパーや清潔なタオルなどで、水分をよく拭き取り、風通しのよいところで保管しましょう。

それから、歯ブラシの交換時期についてです。

今回は、「広がった歯ブラシの毛先を復活させる方法」をご紹介していますが、歯ブラシは定期的に交換が必要です。

毛先の広がりを今回ご紹介した方法でまっすぐに復活させたとしても、それは「見た目だけ」といえます。

使用感や弾力感といったことも全て、新品同様に復活させることができるわけではありません。

そのため、この方法は、あくまで臨時的なものとして捉えるようにしましょう。

一般的な歯ブラシの交換は1か月が目安なので、毛先を熱湯を使ってまっすぐに復活させたとしても、定期的に交換をしましょう。

歯ブラシを定期的に交換するのは雑菌が繁殖しているから!

歯ブラシの毛先がまっすぐになったとしても、定期的な歯ブラシの交換をお勧めしたい理由は他にもあります。

それは、使用した歯ブラシには、目では見えない汚れや雑菌が溜まっているためです。

歯ブラシに付着している雑菌は、およそ1億以上ともいわれているのです。

よく「熱湯消毒」という言葉を耳にしますが、今回ご紹介したような毛先を戻すときに浸けた熱湯にであっても、歯ブラシは消毒されないといいます。

そのため、毛先がまっすぐに復活したとしても、歯ブラシの交換は必ずしてください。

お口のなかの掃除をする道具ですから、定期的な交換をしたり、雑菌の繁殖を防ぐためによく水気をきって風通しのよいところで保管し、清潔を保ちましょう。

歯ブラシの毛先を復活させたとしても定期的に交換をしよう

今回は、歯ブラシの毛先が広がってしまっているのを復活させる方法や、すぐにブラシが広がってしまう原因などもお話ししました。

毛先がまっすぐになったとしても、歯ブラシが新品同様に復活したわけではないので、あくまで一時的な方法として捉えましょう。

また、歯ブラシを長期に渡って使用しているとブラシがヘタってしまうだけでなく、雑菌が繁殖している可能性がとても高いです。

1か月に1度は歯ブラシを新しいものに交換しましょう。

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