3歳児の歯磨きはどう指導する?歯の大切さを伝える歯磨きを

歯磨き 2020.06.14
3歳になるとようやく乳歯も生え揃い、ママやパパの仕上げ磨きにも慣れてくる頃です。 これまでは、ママやパパが率先して歯の管理を行ってきましたが、3歳児からは歯がいかに大切かを伝え、自発的な歯磨きを促す指導が求められます。 この記事では、3歳児からの歯磨き指導について詳しくお話ししていきます。 子どもが自分の歯を守れるように、ママやパパはしっかりサポートをしてあげましょう。

3歳児は歯磨き指導の転換期!自発的な歯磨きにシフトする

上下20本の乳歯が生え揃う3歳児は、食後の歯磨きにも慣れてくる頃で、多くの場合はイヤイヤ期のように極端に嫌がることも少なります。

2歳児の頃と比べると、仕上げ磨きも落ち着いてできるようになり、ほっと安心するママやパパも多いことでしょう。

しかし、まだまだ油断はできず、むしろ3歳児からは特に虫歯に気を付けなくてはなりません。

と言うのは、3歳児はさまざまな食べ物を口にする機会も増え、チョコレートや飴といった糖分の多いお菓子も好んで食べるようになることから、虫歯になるリスクもぐんと高まる時期でもあります。

乳歯は永久歯よりもやわらかく、虫歯が生み出す酸に弱いため、一度虫歯になると重篤になるまであっという間です。

そのため、3歳児からの歯磨きは、改めてその指導を見直す転換期と言えます。

自分でやりたいという自己主張や自立心が強くなる3歳児の傾向も踏まえ、これまでの歯磨きから「自発的な歯磨き」にステップアップしていくことが大切でしょう。

まずは親が乳歯の大切さを知ろう

では、3歳児の歯磨き指導はどのように行っていけばいいのでしょうか。

3歳児の歯磨き指導を考えていくにあたり、まずはママやパパが歯の大切さを改めて知っておく必要があります。

と言うのは、乳歯の健康は、将来的に生え変わる永久歯に大きな影響を及ぼすからです。

乳歯はいずれ抜け落ち、永久歯に生え変わることから、「少し虫歯になったところで」と楽観視する方も少なくないでしょう。

しかし、乳歯の直下には生涯の財産となる永久歯が育まれているということを忘れてはいけません。

もし乳歯が虫歯になり、細菌が根深く進行してしまうと、直下に待機している永久歯が発育不全を起こす可能性があります。

発育不全とは、発育中の永久歯が細菌の影響を受け、永久歯としての本来の発育が妨げられることを指します。

例えば、生え変わっときに変形していたり、虫歯になりやすい歯質であったりと、歯の機能性が大きく損なわれてしまうのです。

また、乳歯が虫歯になるということは、痛みによる噛み合わせの偏り、やわらかいものばかり食べる偏食、ひいては栄養の偏りにまで及んできます。

さらに、虫歯によって乳歯が失われると、永久歯の生える位置がズレることで、歯並びが悪くなるでしょう。

このように、乳歯の虫歯は子どもが成長するうえで大きな弊害になりかねません。

まずはママやパパが乳歯の重要性を知り、3歳児の歯磨き指導につなげていきましょう。

3歳児の歯磨き指導は真似させる!持ち方と磨き方

ではまず、実践的な歯磨き指導からお話ししていきましょう。

3歳児は仕上げ磨きには慣れたとはいえ、本人磨きはまだまだ磨き残しが多く準備段階です。

歯磨きの基本的な持ち方から磨き方について、ママやパパが実際に動作を見せながら子どもに真似させて教えていきます。

●歯ブラシの持ち方

理想的な歯ブラシの持ち方は、鉛筆を持つように軽く握る「ペングリップ」ですが、3歳児はグーで握る「パームグリップ」で持ちます。

パームグリップは3歳児には握りやすい持ち方ですが、余計な力が入りやすいので、成長に合わせてペングリップに変えていきましょう。

●磨き方

歯ブラシが歯面にしっかり当たっていることを確認させ、ゴシゴシと左右に動かせるようにします。

特に、奥歯の溝は汚れが溜まりやすいので、歯の側面はもちろん、噛み合わせ部分を意識して磨かせます。

1~2本を10回ずつカウントして磨き、ママやパパは声に出して数を数えてあげてください。

自分の口の中を鏡で確認させながら、焦らずじっくり練習していきましょう。

3歳児の歯磨き指導はうがいの練習も!ぶくぶくうがいの練習法

では続いて、3歳児の歯磨き指導としてうがいの練習について見ていきましょう。

歯磨き後の口内を洗い流して吐き出すぶくぶくうがいは、3歳児のおよそ半分、4歳になると7割ができるようになります。

うがいがうまくできない内は、うがいが不要な歯磨きジェルなどを使って歯磨きをしますが、うがいができるようになれば、一般的な歯磨き粉に近いペースト状の歯磨き粉にステップアップすることができます。

では、うがい練習の手順を見ていきましょう。

まず、最初のステップは、口に水を含み、「ベー」と声を出させて水を吐き出す練習から始めます。

あかん「べー」の口の動きを意識し、舌を出すように水を吐き出してください。

次のステップは、口に水を含んだまま3秒ほどキープして吐き出します。

ママやパパがカウントしてタイミングを計ってあげてください。

これができたら、最後は頬をぶくぶくさせて水を吐き出す練習です。

左右の頬に空気を送るように、膨らませながらぶくぶく動かす練習をしていきます。

ぶくぶくの動作は伝えづらいので、歯磨き指導と同様に、ママとパパがお手本を見せて真似をしてもらうようにしましょう。

なお、習得には個人差があるため、段階的にゆっくり練習していきましょう。

歯磨きの大切さを楽しく学ぶ!絵本や動画を使った工夫も

これまでに、3歳児の歯磨き指導についてうがいのやり方も含めてお話してきましたが、歯磨き指導といえば実践的なやり方だけに注目してしまいがちです。

3歳になると、ある程度の物事の理解もできるようになりますから、実践的な歯磨きのやり方に加えて、歯の大切さを伝えていくことも大切です。

しかし、ただ口で説明するだけでは、子どもの記憶にしっかり残りませんし退屈してしまうでしょう。

歯磨き指導で大事なことは、「歯磨き=楽しい」と思ってもらえる工夫をすることです。

例えば、保育園では先生たちによる劇や紙芝居によって、子どもたちに虫歯の怖さを伝える「歯磨き指導」が行われています。

ただ口で説明するよりも、刺激的に、かつ鮮明に子ども達の記憶に残りますし、何よりおもしろおかしく飽きやすい子どもを惹きつけることができます。

そこで家庭では、歯磨き指導の一環として、歯を題材とした絵本やDVDなどで歯の大切さを楽しく伝えることをおすすめします。

かわいいキャラクターに子どもは興味を持ちますし、楽しい音楽で退屈することもありません。

近年では、子ども用歯磨き動画の無料コンテンツも提供されていますから、ぜひ利用してみると良いでしょう。

歯医者で定期的な検診も!プロのチェックとアドバイス

3歳児の歯磨き指導について詳しくお話してきました。

とは言え、家庭で行うセルフケアでは、3歳児の虫歯予防にも限界があります。

特に、3歳児は乳歯列が完成する大切な時期ですから、プロである歯科医院での検診が求められます。

そこで推奨されるのが、各自治体のほとんどが無料で実施している3歳児歯科検診です。

歯や歯肉の状態、噛み合わせ、歯の汚れなどをしっかり検査することに加え、3歳児の歯磨き指導についてもアドバイスをもらうことができます。

また、この3歳児検診は、定期的に歯科医院を受診するきっかけづくりのひとつです。

歯医者といえば、虫歯ができてから通うイメージがありますが、近年の予防歯科の考え方では、虫歯ができる前に歯医者に通い予防します。

特に子どもの場合、虫歯ができたらあっという間に重篤になりますから、日頃から定期的な検診を受けることで、未然に虫歯を予防することができるでしょう。

親子で楽しく歯磨きをしよう

3歳児の歯磨き指導では、実践的な歯磨きのやり方に加え、歯の大切さを伝えていく工夫が必要です。

絵本やアニメーション動画など、子どもが惹きつけられるような楽しく学べる場を提供してあげましょう。

また、歯磨きは子どもにやらせるのではなく、親子一緒に楽しくすることが大切です。

ママやパパがしっかりサポートして、子どもの歯を守っていきましょう。

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