虫歯予防に効果的な歯磨きの仕方!タイミングや回数は?
歯磨き 2020.05.07歯磨きをするタイミングはいつ?
歯磨きは、食後にしている人が多いと思います。
しかし、
「食後3分以内に磨くのが良い」
「食後30分くらい開けてから磨くのが良い」
など、さまざまな意見を目にして、結局どのタイミングで磨くのが良いか悩むことも多いのではないでしょうか。
歯を磨くタイミングについては専門家でも意見が分かれることが多く、一概にいつが正しいとは言い切れないのですが、口内の状態に応じて考えると良さそうです。
例えば、食後30分空けるべきという意見は、食べ物の影響で口内が酸性に傾いているときに歯磨きをすると、歯のエナメル質まで削って傷つけてしまうことを根拠としています。
しかし、歯が健康な状態であれば、そこまで気にする必要はないようです。
唾液が口内で十分に分泌されていれば、傷ついた歯面を修復する作用もあります。
「食後○分ごろに磨かないと…」と神経質になりすぎず、時間が取れるタイミングで磨けばOKでしょう。
一方で、口内状態が悪い人や唾液が少ない人は、念のため歯科医に歯磨きのタイミングを確認してみると良いかもしれません。
なお、細菌の塊であるプラーク(歯垢)は食後8時間ごろから形成され始めるので、どんなに遅くても食後8時間は空けずに歯を磨いておきたいですね。
次に、歯磨きの回数について見ていきましょう。
歯磨きをする回数は一日何回?
歯磨きの回数は、朝晩の一日2回という人が多いかと思います。
これは間違いではないのですが、あくまで最低限の回数であり、より虫歯予防の効果を高めたいのであれば、毎食後+就寝前に磨くのが良いでしょう。
なぜなら、食事をするたびに口内に食べかすが残り、細菌が増えて虫歯になりやすくなってしまうからです。
おやつなど間食を取る場合は、その後にも磨くと良いです。
そうなると、一日に4回以上、歯磨きをすることになります。
しかし実際には、食事や間食のたびに歯磨きするというのはあまり現実的ではないかもしれません。
その場合は、せめて食後にうがいだけでもして、できるだけ口内に食べかすが残らないようにすると良いですね。
また、毎食後は難しいとしても、就寝前のタイミングで歯磨きをするのは欠かせません。
その理由については、次項で詳しく見ていきます。
寝ている間に細菌が増える!就寝前と起床後は特に注意
先ほど、毎食後の歯磨きは難しくても、就寝前の歯磨きは欠かせないものだとお伝えしました。
夜寝ている間は、唾液の分泌量が著しく低下してしまうので、口内の細菌が一層繁殖しやすくなります。
もし歯に汚れが残っていたら、唾液で洗い流すことができず、虫歯になりやすくなってしまうでしょう。
そのため、就寝前には必ず歯を磨いて汚れを落としておく必要があります。
このとき、歯を一本一本丁寧に磨き、一日の中で最も念入りに磨くよう心がけると良いでしょう。
また、朝起きたときには口内に細菌が増えているので、朝ごはんを食べる前に口の中をすっきりとさせたいものです。
かといって朝食前にも歯磨きをすると、時間のない朝に歯磨きの回数が増えてしまい大変なので、起床後のタイミングではうがいをしておけば良いでしょう。
そして朝食後に歯を磨けば、食べかすを取り除けて虫歯予防になるうえ、口臭予防になってエチケット面もばっちりです。
タイミング・回数以外にも!歯磨きのポイント
ここまで、虫歯予防のために効果的な歯磨きのタイミング・回数についてお話ししてきました。
虫歯を防ぐためには、それ以外にも歯磨きのポイントがあります。
●歯ブラシの選び方
市販の歯ブラシにはいくつかの種類があるので、歯垢を落としやすいものを選びましょう。
例えば、硬さは「かため・ふつう・やわらかめ」の3種類があり、歯垢を落とすにはかためやふつうがおすすめです。
ただし、歯や歯茎が弱っているときはやわらかめが良いので、その分時間をかけて丁寧に磨きましょう。
また、歯ブラシのヘッドは大きすぎないもののほうが細かく動かせるため、奥歯まで歯垢を取り除きやすいです。
●歯ブラシを当てる角度
歯磨きの際は、歯ブラシを歯の面に対して直角(90度)になるように当てます。
その状態で磨けたら、今度は45度くらいに歯ブラシを倒して、歯と歯茎の間の歯垢まで落とすように磨きましょう。
歯と歯茎の間まで磨くことで、虫歯以外の歯周トラブルの予防にもなります。
歯ブラシだけでなくデンタルフロスなども活用しよう
引き続き、虫歯予防に効果的な歯磨きのポイントをお伝えします。
●歯磨きの力具合や歯ブラシの持ち方
歯磨きをする際、しっかり磨こうとするあまり、力を入れてゴシゴシと磨いてはいないでしょうか。
力が強すぎると、歯に当てた毛先が逃げてしまうため、うまく歯垢が取れなくなってしまいます。
軽い力で毛先を当てて小刻みに動かすのがポイントです。
どうしても力が入ってしまう人は、鉛筆を持つときのようなペングリップで歯ブラシを持つと良いですよ。
目安として、歯ブラシの毛先が1か月も経たずに開いてきてしまう人は力を入れすぎている可能性があるので、注意してください。
●デンタルフロスなどの併用
歯ブラシで歯を磨くだけでは、どんなに念入りに磨いたとしても、歯間の歯垢まできれいに落とすことはできません。
なぜなら、歯ブラシの毛先が歯間にまで届かないからです。
ベストな方法は、歯ブラシでの歯磨きの後にデンタルフロスや歯間ブラシを活用することです。
歯磨きの際に毎回使うのは大変なので、就寝前の1回だけでも、デンタルフロスなどを使って歯間部まできれいに仕上げましょう。
以上のようなポイントを、歯磨きのタイミングや回数と併せて意識してみてください。
歯磨きのタイミングや回数を守るのが難しい場合は
歯磨きのタイミングや回数、ポイントなどについてご説明してきました。
しかし、これらを全て完璧に実現しようとすると難しいかもしれません。
例えば、外出や仕事などでどうしても昼食後や間食後に歯磨きができないこともありますよね。
その場合、水やお茶を飲んだり、うがいをしたりすると少しでも口内に残る食べかすを減らすことができます。
このとき口内全体に水が行き渡るように意識すると効果的でしょう。
また、ガムを噛むと唾液の分泌が促されて食べかすを洗い流せます。
ガムはノンシュガーのものや、虫歯菌の増殖を抑制するキシリトール入りのものを選びましょう。
さらに、口臭予防として使う人が多いマウスウォッシュやスプレーには、殺菌効果も期待できます。
少量ボトルの商品なら、持ち運びしやすいので外出時にもおすすめです。
歯磨きができないときは、ぜひこのような方法も取り入れて、口内を清潔に保ちましょう。
歯磨きの効果的なタイミング・回数を知って虫歯予防しよう
今回は、虫歯予防に効果的な歯磨きのタイミングや回数などについて、お話ししました。
理想的なのは、間食も含む毎食後+就寝前に歯を磨くことですが、これを毎日続けるのはなかなか難しいかもしれません。
そのような場合は、就寝前の歯磨きは絶対に行うことと、食後にうがいをしたりガムを噛んだりしてできるだけ食べかすを口内に残さないことを、最低限意識してみてくださいね。