歯ブラシはどう選ぶ?自分に合う硬さの歯ブラシの選び方
歯ブラシ 2020.02.03歯ブラシの毛の硬さで歯垢の落ち方が違う!?
わたしたちは歯ブラシを使って、毎日歯を磨いていますが、その主な目的は、虫歯をはじめとした口の中のトラブルを起こさないためです。
多くの人が健康な歯や歯茎を維持し、できればきれいな白い歯にしたいと思うことでしょう。
そこで、重要になるのが、歯ブラシの選び方です。
歯ブラシのヘッドの大きさ、毛の硬さなどによって、虫歯の原因となる「歯垢(しこう)」の落ち方が変わってきます。
口の大きさに合っていないと、細かい部分の汚れをしっかり落とすことができません。
磨き残しがあると、それをエサとして細菌が増殖し塊となり、やがて歯垢に変わっていきます。
歯垢のうちに落としきれていないと、歯磨きでは落とせない歯石になり、なかにいる細菌が酸を発生させ歯を溶かしはじめ、虫歯になるのです。
また、年齢によっても歯ブラシの選び方に違いがでてきます。
【歯ブラシの選び方】毛の硬さは目的に合わせることが重要!
それでは、歯ブラシの選び方を見ていきましょう。
目的に合わせた毛の硬さやヘッドの大きさなどを参考にしてください。
【虫歯予防】
・歯ブラシの毛 硬め~ふつう
・歯ブラシヘッド 小さめ
毛の硬さは、やわらかいと歯垢は落としにくく、硬いと落としやすいという特徴があります。
歯磨きのときに、つい力が入ってしまう人は、歯や歯茎を傷つけてしまうことがあるので、やわらかめの歯ブラシにしましょう。
反対に磨く力が弱い人は、硬めの歯ブラシを使うと歯垢を効率良く落とせます。
歯ブラシのヘッド部分は少し小さめのものを選ぶと、細かい部分にまで届くので磨き残しが防げます。
【歯茎トラブルの予防】
・歯ブラシの毛 やわらかめで細いもの
・歯ブラシヘッド 小さめ
歯磨きを行うときには、歯周ポケットまで磨くことをおすすめします。
歯周ポケットに歯垢が溜まってしまうと、口臭の原因になったり、歯磨きのときに出血したりすることがあります。
放ったままにしておくと、歯茎が膿んでしまうこともあるので注意しましょう。
歯茎のトラブルを予防するには、歯周ポケットに入りやすい、細い毛の歯ブラシを使って、歯周ポケットのなかの汚れをかきだす必要があります。
このとき、歯茎を傷つけないために、毛の硬さはやわらかめにすると良いでしょう。
【歯ブラシの選び方】硬さやサイズを使い分けて磨く
ほとんどの人が、歯磨きをすることで、歯と歯茎、どちらも健康に保ちたいと思うでしょう。
しかし、さきほどお話ししたように、虫歯予防と歯茎トラブルの予防には、毛の硬さや細さの違う歯ブラシが必要になります。
そこで、歯ブラシを必要に応じて何本か使い分けるようにすることをおすすめします。
種類と選び方は次の通りです。
【メインの歯ブラシ】
まずはメインの歯ブラシを選びましょう。
歯ブラシのサイズは、毛束が縦に3列で並んでいて、ヘッド部分が奥歯2本分、または人差し指の第一関節までの長さのものが理想とされています。
【サポート歯ブラシ】
メインの歯ブラシで落としきれなかった汚れを落とすのが、サポート歯ブラシです。
そのため、歯ブラシのヘッド部分の毛が2列になっている、小さなものを選んでください。
歯並びがデコボコしている人や、歯の矯正中の人には特におすすめです。
いつもの歯磨きにプラス!より歯垢を落とす歯ブラシの選び方
一般的な歯ブラシでは落としきれない汚れを、しっかり落とすことができるブラシをご紹介しましょう。
【ワンタフトブラシ】
歯と歯の間を磨くのに適したワンタフトブラシは、先がL字になっていて、筆のような形状の歯ブラシです。
歯ブラシでは落としにくい、奥歯のその奥や歯並びの悪い場所、前歯の裏側、歯と歯茎の間など、磨き残しが多い箇所をピンポイントで磨くことができます。
ワンタフトブラシは歯の境目に溜まっている汚れを落としやすいので、大人の仕上げ磨きだけでなく、お子さん用の仕上げブラシとしてもおすすめです。
ワンタフトブラシの選び方は、「毛先のカットが均等かどうか」と「植毛が密であるかどうか」です。
小さい毛先なので、しっかり見極めて購入してください。
【歯間ブラシ】
文字通り歯の間を磨く小さなブラシです。
歯と歯の間が空いていて、デンタルフロスでは細過ぎてしまい、ワンタフトブラシでは大き過ぎる隙間に使います。
歯間ブラシにはさまざまな形があり、持ち手が真っすぐな「ストレートタイプ」、持ち手がカーブしている「カーブタイプ」、先がL字になっている「アングルタイプ」などがあります。
また、ブラシの硬さは金属製のものとシリコン素材のものがあり、慣れていない人は歯や歯茎を傷つけにくいシリコン製がおすすめです。
サイズは4S~LLまで7種類あるので、歯の状態に合わせて使い分けてください。
年齢によって歯ブラシの選び方は違ってくる
次は、小さいお子さんや高齢者の歯ブラシの選び方です。
お子さんの歯は弱く、高齢者は歯茎が弱っているので、毛の硬さは歯や歯茎を傷つけない、やわらかいものが良いでしょう。
【乳幼児】
歯が生えはじめのころは、唾液の自浄作用で口の中は清潔に保たれているので、ガーゼで歯や口の中を拭く程度で充分です。
歯ブラシを使うのは、上下の歯が生えてくる1歳前後で、この頃に使う歯ブラシは、口のサイズに合わせたヘッドの小さいものにしましょう。
乳歯はとてもやわらかいので、歯ブラシは毛がやわらかく、短いものがおすすめです。
【子ども】
自分で歯磨きができるようになったら、子ども用のヘッドが小さく、毛のやわらかい歯ブラシを選んでください。
永久歯に生え変わったばかりの歯は、虫歯になりやすいので、親御さんが仕上げ磨きをしましょう。
また、歯垢は強く磨けば落ちるわけではないので、弱い力でまんべんなく汚れをかきだすようにしてください。
【高齢者】
高齢者の場合は、歯茎が弱ってきているので、歯茎にやさしいやわらかい毛の歯ブラシを選んでください。
小さめなヘッドは磨きにくい場合があるので、ふつうサイズでも良いでしょう。
歯ブラシを小刻みに動かすことが苦手になるので、電動歯ブラシを使うのもおすすめです。
自分に合った歯ブラシの選び方
これまでご紹介してきた歯ブラシの選び方を、項目ごとにまとめてみました。
【歯ブラシのヘッドサイズ】
奥歯までしっかり磨くことができる人は、小さめヘッドの歯ブラシがおすすめです。
小さいヘッドですと、口の中で動かしやすいので、かなり細かいところまで磨くことができます。
細かく磨くことができない人は、普通サイズのヘッドで磨いて、細かいところはワンタフトブラシで磨きましょう。
【歯ブラシの毛の硬さ】
歯茎が健康な人は「ふつう」の硬さ、歯茎が弱っている人は「やわらかめ」にしましょう。
また、つい力を入れてしまう人は「やわらかめ」、磨く力が弱い人は「硬め」がおすすめです。
【歯ブラシの柄の形】
歯ブラシをしっかり持って磨ける人は、ペングリップができる細めで真っすぐな柄が良いでしょう。
また、強く磨いてしまう人も、ペンを持つようにして磨く、ペングリップの持ち方にすると力の加減がしやすいのでおすすめです。
歯ブラシがしっかり持ちにくい人や、高齢者の人は、グーで握りやすい柄が太めのものが良いでしょう。
歯ブラシの選び方で歯磨きの質が変わる!
このように、歯ブラシのヘッドの大きさや毛の硬さによって、歯磨きの質が変わってきます。
歯磨きの目的は磨き残しをなくして、健康な歯や歯茎を維持することです。
それには、通常の歯ブラシにワンタフトブラシや歯間ブラシなどをプラスして、しっかり汚れを落とすことが大切です。