デンタルフロスを毎日使って口の臭いと口腔トラブルを防ごう
デンタルフロス 2019.12.29口の臭いの原因は?
口の臭いは、毎日の生活ではあまり気にならないと思います。
しかし、誰かとおしゃべりをしているときに、相手が鼻や口元に手をやったり、横を向いたりといったしぐさをすると「わたしの息が臭いのかな?」と気になることはありませんか。
あるいは、相手の息が気になったときに「もしや自分も臭うのでは?」と思うことがあるかもしれません。
また、家族や友人など親しい人に指摘されて気が付くということもあるでしょう。
口の臭いの原因は、次のようなことが考えられます。
・生理的なもの
起床した直後やお腹が空いたとき、緊張しているときは、口の臭いが強くなります。
これは、唾液が少なくなって、口の中の細菌が一時的に増えるためです。
歯磨きやうがい、水分補給などで、細菌の増殖をおさえれば、口の臭いはすぐに軽減されます。
・飲食によるもの
にんにくやネギなどの食べ物や、コーヒーや酒などの飲み物は、臭いが強いため、口の臭いの原因になります。
時間が経過すれば臭いはなくなるので問題はありません。
・虫歯などの口腔トラブル
虫歯をはじめとした口腔内のトラブルが、口の臭いの原因になる場合は、自分で治すことは難しいので歯科医に適切な処置をしてもらいましょう。
この口腔内トラブルを防ぐのが、デンタルフロスです。
デンタルフロスは、虫歯などの予防にも効果的ですが、口の中の臭いを軽減する効果もあると言われています。
口の臭いが気になったらセルフチェックをしてみよう
まずは、自分の口の臭いをチェックしてみましょう。
【コップでチェック】
きれいなコップに息を吐き、その息を嗅ぐと自分の口の臭いがわかります。
コップに息を吐いたら、手の平などでコップの口を1度塞ぎ、深呼吸をしてからそっと臭いを嗅いでください。
すぐに嗅いでしまうと、臭いが感じにくい場合があるので、深呼吸分時間を置きます。
コップの代りにビニール袋でも、口の臭いがわかります。
何もないときには、手で口を覆い息を吐いて直接臭いを嗅ぐという方法もあります。
【デンタルフロスでチェック】
デンタルフロスや歯間ブラシを使った後に臭いを嗅ぐと、口の中の臭いがわかります。
【口臭測定器でチェック】
息を吐きかけるだけで、口の臭いの度合いをチェックしてくれる測定器が販売されています。
同じような臭いを嗅いでいると「順応反応」が起き、臭いに慣れてしまいますが、機械であれば正確に測ることができます。
お値段も数千円からと手頃です。
このような方法で、口の臭いは自分でチェックすることができます。
毎日、出掛ける前にチェックすれば、1日安心して過ごせますね。
毎日の歯磨きにデンタルフロスをプラスする理由
デンタルフロスとは、合成繊維や絹糸などの繊維を何本も撚り合わせたもので、歯の間の歯垢や食べかすを取り除く、細い糸のことです。
歯ブラシで歯を磨くと、表面の汚れは落とせますが、歯の間の汚れまでは落としきれません。
しかし、虫歯などの口腔トラブルは、歯の間の食べかすが主な原因になります。
食べかすの中で細菌が増えて歯垢(=プラーク)になり、そのままにしておくと固い歯石になってしまいます。
歯垢は、食事をしてから4~8時間後に発生し、2日経つと歯石に変わると言われているので、毎日の口腔ケアがいかに大切なのかが、お分かりいただけると思います。
歯垢の段階では、口の臭いはそれほど強くはありません。
しかし、歯垢から虫歯になったり、歯石が溜まったりすると、臭いが発生するので、口の臭いも強くなります。
そのため、毎日の歯磨きにデンタルフロスをプラスして、歯垢のうちに取り除くことが大切なのです。
毎日デンタルフロスを使うことで口の臭いはなくなる!?
デンタルフロスの重要性は、お分かりいただけたかと思います。
口腔ケアを意識している人の中には、「デンタルフロスは使ったことはないけど、毎日歯間ブラシを使っているから大丈夫」という人もいるでしょう。
しかし、デンタルフロスと歯間ブラシには、大きな違いがあります。
確かに歯間ブラシは、「歯の間に詰まったものを取り除く」ことや、「歯の間を磨く」のには適してます。
一方、デンタルフロスは、歯間ブラシの用途に加えて「隣接面と歯肉溝内(しにくこうない)の歯垢を取り除く」ことができるのです。
この歯と歯がぴったりくっついている、「隣接面」を磨けることがデンタルフロスの大きな特長です。
歯ブラシや歯間ブラシを使っても、隣接面を磨くことはできません。
また、唾液による「自浄作用」できれいにするには限界があります。
隣接面は歯垢が溜まりやすく、取りにくい場所なので、ここをデンタルフロスで磨けば、口の臭いをかなり軽減することができるのです。
デンタルフロスを毎日使って口の臭いと虫歯を予防
デンタルフロスのもうひとつの特徴に「歯肉溝の歯垢を取り除く」ことを挙げましたが、この歯肉溝とは、一般に「歯周ポケット」と言われるもので、歯と歯茎の間にある溝のことです。
健康な人の歯肉溝は2~3mmと言われていますが、この数ミリの溝に細菌が潜んでいます。
この歯肉溝は、毛先の細い歯ブラシでも、きれいに磨くことはできません。
無理に毛先を入れようとすると、歯茎を傷つけてしまう場合もあります。
しかし、デンタルフロスであれば、無理なく歯肉溝に入り込み、歯垢を取り除くことができます。
1度デンタルフロスを使うと分かりますが、全くデンタルフロスを使ったことのない人が歯肉溝を磨くと、磨いたデンタルフロスはかなり臭います。
これは、前述した口の臭いをセルフチェックする方法でもご紹介しましたが、この臭いが自分の口から発せられている臭いです。
しかし、毎日デンタルフロスを使っていると、臭いはかなり軽減されていきます。
このようにデンタルフロスを使うことで、口の臭いとともに虫歯をはじめとする口腔トラブルを予防することができます。
デンタルフロスの使い方
「デンタルフロスの良さは分かったけれど、使い方が分からない」という人のために、使い方のポイントをご紹介しましょう。
「デンタルフロスが上手く使えず挫折した」という人も多くいると思うので、ぜひ参考にしてください。
【デンタルフロスの使い方】
①デンタルフロスを40cmほど取り、利き手と反対の手の中指にデンタルフロスを巻いていきます。
②ひと巻き目をクロスさせて、軽く張るようにしながらデンタルフロスを巻き付けます。
③デンタルフロスが端まできたら、反対の手の中指に同じようにクロスさせて巻き付ければ、準備完了です。
デンタルフロスの端をクロスさせることで、緩むことなく使えます。
④利き手の親指と、デンタルフロスを巻き取ったほうの人差し指を使い、10~15cmほど間隔をあけます。
⑤人差し指でテンションをかけながら、歯と歯の間にデンタルフロスを差し込みます。
⑥歯と歯の間をデンタルフロスで擦るようにして歯垢を取り除きます。
⑦歯肉溝にもデンタルフロスをあてて、往復させながら歯垢を取ります。
⑧歯垢を取り終わったら、下に引き抜き、使った部分のデンタルフロスを巻き取ります。
⑨デンタルフロスの新しい部分を出して、同じことを繰り返します。
このようにして、毎日デンタルフロスを使うと、口の臭いも気にならなくなるでしょう。
デンタルフロスを毎日使って口の臭いをなくそう
このように、デンタルフロスは毎日の歯磨きでは落としきれない、歯と歯の隣接面や歯肉溝の歯垢を取り除くことができます。
口の臭いを指摘された、あるいは自分でも気になるという方は、デンタルフロスを使って口の臭いの原因のひとつである、歯垢を取り除きましょう。
歯垢を取り除くことで口腔トラブルも予防できるので、ぜひ試してみてください。