歯磨き方法は色々ある!バス法の磨き方とメリット
歯磨き 2019.12.05バス法とは?歯磨きで歯茎も元気に!
歯磨きの方法は、歯ブラシの当て方や動かし方などによって、いくつかの種類に分かれています。
今回注目するバス法は、1954年に発表されたもので、歯医者さんでもすすめられることが多い方法です。
バス法は、歯を丁寧に一本一本磨いていく方法で、歯と歯茎との境目に歯ブラシ先端が当たるので、健康的な歯茎を保つ効果が期待できます。
また、歯茎のマッサージ効果もあると言われています。
〈バス法の磨き方〉
歯ブラシの毛先を、歯の表面に対して45度になるように当てて、少し力を加えながら上下左右に細かく動かします。
歯ブラシの先のほう(つま先)が歯と歯茎の間に入るようにして、その他の毛束は、歯の中央から上部までの表面に当たるように動かす方法です。
ただし、柔らかめ~ふつうの硬さの歯ブラシを使用しないと、歯茎を傷つけるおそれがあります。
歯ブラシも鉛筆を持つようなペングリップで持ち、力が入りすぎないようにしてください。
これからバス法で磨きたいなら、歯医者さんへ行った際に、磨き方を指導してもらうのがおすすめです。
専門家に教えてもらえば力加減や歯ブラシの動きなど、正しい磨き方を実感することができるでしょう。
バス法以外にも色々な歯磨き方法がある!
バス法の他にも歯磨きの方法はたくさんありますので、一つずつ簡単にご紹介します。
●スクラッピング法
バス法と同じく代表的な磨き方なので、この方法で行っている方も多いでしょう。
歯ブラシの毛先を、歯に対して垂直に当てるのが特徴です。
バス法が、歯ブラシを細かく振動させるように動かすのに対し、スクラッピング法は上下左右に動かします。
比較的簡単な方法ですが、歯と歯茎の境目や、歯間を意識しながら動かす必要があります。
●フォーンズ法
スクラッピング法と同じように、毛先を歯に垂直に当てます。
違うのは動かし方です。
フォーンズ法の場合、上下の歯を「イー」とかみ合わせて、小さく円を描くように歯ブラシを動かします。
上下、同時に磨く方法です。
歯の隙間の汚れを磨き残しやすいのが難点ですが、歯茎に対していろいろな角度から歯ブラシが当たるので、細かい汚れをかき出しやすいでしょう。
●ローリング法
ここまでは毛先を主に使う磨き方をご紹介してきましたが、ローリング法は歯ブラシの毛の側面(脇腹)を使います。
毛の側面を歯の根元に対して垂直に当てたら、歯の上に向かって払うように歯ブラシを回転させて、その遠心力でプラークをかき出します。
複数の歯磨き方法を組み合わせてもよし!磨き残しを防ぐ
上記の他にも、ゴットリーブ法やブロッティング法、スティルマン法、スティルマン改良法などがあります。
一つの方法だけで磨いてもいいのですが、「バス法とフォーンズ法」「スクラッピング法とローリング法」というように、いくつかの磨き方を組み合わせて磨くことで、より歯磨きの効果が高まるでしょう。
バス法は、歯と歯茎の隙間に特に効果のある磨き方ですが、かみ合わせで磨き残しがちな部分や、歯並びの悪い部分があれば、歯ブラシの動かし方を変えるべきです。
ここで、磨きにくい部分のおすすめの磨き方をご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
○奥歯のかみ合わせ
前から奥に動かすほうが力がうまく入りますが、奥から前に動かすときにも、汚れを手前にかき出すことを意識して丁寧に動かしましょう。
L字型で、先端が先細りになっているタフトブラシを使い、細かく清掃をするのもおすすめです。
ネバネバしたプラークを落とすために、一つの部分を20回以上磨くといいでしょう。
○奥歯の裏や頬側
歯ブラシを斜め上に立てるように入れて、毛先を使って歯茎のほうまで磨きましょう。
舌の奥歯の頬側は、口を大きく開きすぎると磨きにくいので、半開きにして磨くのがおすすめです。
奥歯の裏は特に汚れやすいので注意してください。
バス法は歯肉溝・歯周ポケットを磨ける方法!
磨きにくい場所として、奥歯の歯磨き方法をご紹介しましたが、前歯の裏や、歯並びが悪いところも磨き残しができる部分です。
鏡で口の中をのぞきながら、丁寧に磨いてください。
歯の大きさや並び方がちがう部分は、歯ブラシを上や斜めから口の中に入れることも必要でしょう。
余談になりますが、歯の健康を維持するためにさまざまな情報を調べていると、「歯肉溝(歯肉ポケット)」や「歯周ポケット」という言葉が出てくるかと思います。
バス法に注目が集まった理由の一つに、これらの部分を磨く効果が高いということが挙げられます。
歯肉溝は、歯肉に溝と書くことからご想像できるかもしれませんが、歯と歯茎との境目にある溝のことです。
歯と歯茎の境目は、指などで歯茎側に押すと少しへこむものです。
へこませると、歯茎で隠れた歯が現れます。
健康な状態なら1~2mm程度しか沈みませんが、6mm以上の溝がある方もいます。
こうした状態になってくると、歯肉溝を歯周ポケットと呼ぶようになります。
もし溝が深くなれば、歯を抜かなくてはいけなくなるケースもあるようなので、注意して磨きたい部分です。
新しい歯磨き方法で血が出たらどうする?
注意深く歯磨きをしてこなかった場合、歯肉溝まで磨くバス法などの方法に切り替えると、歯茎から出血することもあるでしょう。
デンタルフロスを使用しはじめる際にも、歯茎の出血が起こることがあります。
丁寧な磨き方で歯の汚れが落ちて口の中がキレイになってくると、こうした出血はおさまることがあるでしょう。
長く血が出続ける場合には歯医者さんへ相談するのがおすすめですが、2週間くらいまでは、様子を見ながら丁寧な磨き方を続けることをおすすめします。
出血するのが怖くなり、その部分を避けて磨くと歯磨き不足になってしまうので、柔らかい毛先の歯ブラシを選んで、バス法を続けてみてください。
ただし、力加減には注意しましょう。
「出血が出ても続ける」というのは、いつまでも続けるということではありませんし、力いっぱい磨き続けるということでもありません。
また、歯医者さんで歯石の除去などを行うのも大事なことです。
歯と歯茎にやさしい歯ブラシ!バス法にもおすすめ
最後に、歯茎を優しく磨けるおすすめの歯ブラシをご紹介します。
バス法やスクラッピング法など、さまざまな歯磨き方法で使えますので、参考にしてください。
〈ディープクリーン ハブラシ ぎっしりプレミアム〉
極細の毛束がぎっしりと詰まっているのが特長で、歯茎のマッサージ効果にこだわる方におすすめです。
歯に当てたときの存在感に驚くかもしれません。
ヘッドは少し大きめで幅広です。
グリップも細すぎず、握りやすい形状でしょう。
〈デントヘルス ハブラシ やさしくケア マッサージ〉
毛先の外側よりも内側のほうが高く、歯と歯茎の境目を磨きやすいようになっています。
高密度植毛で、マッサージ効果を期待できます。
ヘッドがコンパクトな歯ブラシが好きな方におすすめです。
歯肉溝・歯周ポケットに着目するのは大事!
●バス法のポイント
・歯ブラシの毛先を、歯の表面に対して45度になるように当てる
・小刻みに動かす(上下左右)
・歯ブラシの「つま先」で歯肉溝を磨く
・ペングリップ
自分の歯で食事を楽しむためには、歯だけでなく歯茎を健康にするのも大事なことです。
今まで、歯に対して垂直に歯ブラシを当てて磨き残しがあったなら、歯肉溝に入り込むように斜めに当てるバス法を試してみてはいかがでしょうか。
臨機応変に、他の磨き方と組み合わせてもOKです。