ミドル脂臭って何?男性も女性も頭皮のニオイ対策を行おう!
加齢臭 2020.05.28男性にも女性にも起こるミドル脂臭とは?
はじめに、ミドル脂臭がどのようなものなのかについてお話をしていきます。
ミドル脂臭とは不快な体臭の1つで、主に30代・40代を中心に、後頭部から首にかけて発生しやすいものです。
体臭の代表格といえば加齢臭で、ミドル脂臭を加齢臭と同義に思う人も多いですが、まったくの別物です。
加齢臭は、毛穴から分泌される皮脂に含まれている「パルミトレイン酸」が酸化したことで発生するニオイです。
酸っぱいニオイがすることが特徴です。
一方ミドル脂臭は、使い古した油のような不快なニオイがするのが特徴です。
なぜこのようなニオイが発生するかというと、皮膚の常細菌が、汗から出た疲労物質「乳酸」と混ざり合うことで、「ジアセチル」というニオイ成分に変化します。
この成分が使い古した油のようなニオイを発するので、加齢臭とミドル脂臭ではまったく別のニオイがすることがお分かりいただけるかと思います。
また加齢臭とミドル脂臭では、ニオイが発生する原因にも違いがありますね。
●加齢臭:原因は「毛穴」
●ミドル脂臭:原因は「汗」
ミドル脂臭は、以前は30代・40代の男性に起こるイメージが強かったですが、近年は同年代の女性にも起きやすく、多くの女性を悩ませているそうです。
後ほど頭皮のニオイ対策についてもお伝えしていきますが、もう少しミドル脂臭についてお伝えしていきましょう。
ミドル脂臭が起きるのは普段の生活が原因?
ミドル脂臭が起きる原因をもう少し見ていきましょう。
ミドル脂臭のニオイ成分であるジアセチルができてしまう原因は、常在菌と乳酸が混ざり合うことです。
常在菌は常にいる細菌ですから問題ないですが、ではなぜ乳酸は汗から排出されてしまうのでしょうか。
それは普段の生活が関係しています。
ここでいくつか原因の例を挙げていきましょう。
〈生活の乱れ〉
汗をかいたらいつも乳酸が出るわけではありません。
ゆったりと酸素を取り込んで活動しているときには、乳酸はそんなに出ないといわれています。
ところが睡眠が十分にとれていなかったり、緊張状態が続いていたりするなど、生活に乱れが出ているときは、乳酸が汗から出やすくなってしまうのです。
そうなると後頭部の頭皮や首などから、ミドル脂臭が起きやすくなります。
〈ストレス〉
ストレスはさまざまなトラブルにつながりますが、ミドル脂臭も同様です。
ストレスをためこんでしまうと、緊張性発汗や精神性発汗が起きやすいといわれています。
これらは冷や汗のようにドッと汗が出てくるのが特徴です。
ドッと出る汗は乳酸も多く出しているそうなので、ミドル脂臭につながりやすくなるそうです。
〈生活習慣〉
どのような生活習慣かによって、ミドル脂臭の起こりやすさも違います。
例えばオフィスワークのように、普段からあまり汗腺を機能させていない人などは、ミドル脂臭になる確率は高いといわれています。
毎日エアコン漬けであったり、運動をあまりしていなかったりすると、汗をかく習慣があまりないので、汗腺の機能が衰えていることもよくあります。
汗腺の機能が弱いと汗から乳酸も出やすいので、ミドル脂臭になりやすいというわけです。
一般的なミドル脂臭の原因は以上のようなことですが、女性の場合は他にも原因があります。
女性がミドル脂臭になる原因はほかにも!
男性に起きるイメージが強かったミドル脂臭は、近年は女性にも起きやすいです。
中には子供に「ママの枕、パパと同じようなニオイがする」と言われたことのある人もいるかもしれません。
このように言われてしまうと、「自分の頭皮や首は臭いの?」と気になってしまいますよね。
女性は女性特有の原因により、ミドル脂臭になることもあるそうです。
例えば「女性ホルモンの低下」です。
女性ホルモンにはニオイを抑える働きがあります。
しかし30代を境に女性ホルモンが低下していき、ニオイが抑えられなくなってしまうと、不快なミドル脂臭となってしまうようです。
また、「更年期のホットフラッシュ」もミドル脂臭につなげることがあります。
更年期になると顔がほてるのを感じるようになりますが、その一方で、汗腺が退化してしまうことにより、汗が身体の外へ排出されにくくなります。
そうなると汗は体内にこもってしまうため、更年期の汗は濃度が高くニオイが強いという特徴があるそうです。
「加齢臭よりも臭い!」と言われることもあるので、できるものならミドル脂臭の発生は抑えたいですね。
頭皮や枕をチェック!ミドル脂臭の特徴
ここまでミドル脂臭の原因についてお話ししてきましたが、自分で自分のニオイはなかなか確認しにくいですよね。
ここでミドル脂臭の人の特徴をお伝えしましょう。
●枕が臭い
ミドル脂臭ははじめでもお伝えしたように、特に後頭部から首にかけて起こりやすい体臭です。
毎日使っている枕にもニオイが移っていることも考えられますから、一度かいでみると良いかもしれません。
もし枕が臭い場合は、洗髪時に頭皮の皮脂汚れを洗い落とせていない可能性があります。
●頭皮がベタベタする、油っぽい
ミドル脂臭は頭皮の皮脂にどんどんたまっていきます。
頭皮を指で触ったとき、すぐに脂っぽさを感じた場合はミドル脂臭がすでに発生していることが考えられます。
●髪を濡れたまま放置
髪を濡れたまま放置してしまうと、頭皮にニオイ菌が増えてしまいます。
タオルドライをしないことで、頭皮が蒸れた状態にもなってしまい、皮脂がますます増えてしまいます。
加えて汗をかきやすくなってしまうので、ミドル脂臭の発生にもつなげてしまうそうです。
●シャンプーにかける時間が短い
皮脂やミドル脂臭はどんどん頭皮にたまっていってしまうので、毎日のシャンプーできちんと落とすことが大切です。
しかしシャンプーの時間が3分未満と短い場合は、あまり落としきれていないかもしれません。
皮脂汚れが落としきれていないと、新しい皮脂汚れがそこに重なっていくので、ますます落としにくくなってしまいます。
枕が臭いと感じる人も、一度シャンプーのやり方を見直すと良いかもしれません。
次の項で、男性にも女性にもおすすめの頭皮のニオイ対策についてお伝えしていきます。
男性にも女性にもおすすめ!頭皮のニオイ対策でミドル脂臭を軽減
ミドル脂臭は後頭部から首にかけて特に発生しやすいので、ここからは後頭部を含めた頭皮のニオイ対策についてお話ししていきます。
枕が臭かったりシャンプーにかける時間が短かったりする人は、シャンプーのやり方を見直すと良いので、まずはシャンプーのやり方についてお話ししていきましょう。
【シャンプーのやり方】
①38~40度のお湯で、髪と頭皮をしっかりと洗います。
大きめのホコリや汚れなどをシャンプー前に洗い流しておくことで、シャンプーの効果を高めることができます。
②指の腹を使って円を描くように洗います。
シャンプーをよく泡立て、指の腹でやさしく洗いましょう。
マッサージをするように頭皮を動かしながら洗うと、皮脂が落ちやすくなるのでおすすめです。
特に女性は、頭皮に爪をたてないように注意してください。
③後頭部までしっかり洗います。
ミドル脂臭は後頭部から首にかけて起きやすいですから、ここまでしっかりとシャンプーで洗いましょう。
④40~60秒ほど放置してからすすぎます。
洗い終わったらすぐに流すのではなく、1分程度放置します。
泡が毛穴から油分を吸い取って、汚れを吸着させやすくなるので、少しの間放置してからしっかりとすすぐようにしましょう。
⑤タオルドライしてドライヤーで髪・頭皮を乾かせば完了です。
ちなみに、シャンプーを行う時間は「夜」がおすすめです。
ミドル脂臭を発生させないためには、その日のうちに皮脂汚れをシャンプーで洗い流すことが大切です。
頭皮を日頃からケアして不快なミドル脂臭を抑えよう
ミドル脂臭対策として、シャンプーのやり方についてお伝えしました。
その日のうちに頭皮に残った皮脂汚れを取り除くことができれば、ミドル脂臭のニオイ対策となるでしょう。
シャンプー以外でも対策はあります。
それは「こまめに頭皮や後頭部付近をふくこと」です。
30代・40代の男性女性は、皮脂の分泌が多く、べたつきやすいそうです。
頭皮や後頭部付近は、皮脂腺が多く、ニオイもたまりやすい箇所なので、日頃からこまめにふくようにすると良いでしょう。
汗から出る乳酸と皮膚の常在菌が混ざり合う前にふきとることができれば、ニオイを抑えることにつながります。
タオルでふきとっても良いですし、防臭(殺菌)成分が含まれたボディペーパーを使用するのもおすすめです。
毎日のシャンプーでミドル脂臭の不快なニオイを抑えよう!
皮膚の常在菌と汗から出る乳酸が混ざり合うことで、ミドル脂臭のニオイ成分がつくられます。
このミドル脂臭は加齢臭よりも臭いといわれており、近年は男性だけでなく女性の多くも悩んでいる体臭です。
特に後頭部から首にかけて発生しやすいそうなので、毎日行うシャンプーで頭皮のニオイ対策をすると良いでしょう。
ここでシャンプーのやり方をご紹介しましたので、ぜひ参考にしていただき、一度試してみてください。