歯磨きは食後すぐに行うのが良い?適切なタイミングとは?
歯磨き 2020.06.30歯磨きを行うおすすめのタイミングはいつ?
歯の汚れから虫歯へと発展してしまいますから、できれば毎日の歯磨きで歯をきれいにしたいものです。
磨き方ももちろん大切ですが、歯磨きを行うタイミングも大切なポイントです。
歯磨きを行うタイミングに「毎食後」と挙げる人もいますが、実際どうなのでしょうか。
適切なタイミングを知って、歯の汚れを効果的に落とせるようにしましょう。
まずは、おすすめのタイミングについてお話ししていきます。
歯磨きをするおすすめのタイミングは、「寝る前」です。
夜寝る前に歯磨きをしている人は多いでしょうが、実際このタイミングで歯磨きを行うのは良いといわれています。
眠っている間は1日の中でも特に唾液の分泌量が少なく、細菌が繁殖しやすい環境となってしまうのです。
もし食べかすやプラークなどが口の中に残ったまま眠りについてしまうと、瞬く間に虫歯へと発展してしまうかもしれません。
それを予防するためにも、寝る前の歯磨きで口の中をきれいにすることが大切です。
「起きてからor朝食後」朝の歯磨きのタイミングはどっちが良い?
よく歯磨きのタイミングで悩みがちなのが、朝起きてから歯磨きするのと、朝食後に歯磨きするのとでは、どちらが良いのかということです。
前の項でお伝えしたように、唾液の分泌量が少ない眠っている間は細菌が繁殖しやすいので、口の中は虫歯菌を含めた細菌でいっぱいになっていることでしょう。
そのため、朝起きてから、口の中にたまった細菌をきれいに洗い流したいものです。
そうなると、朝起きてからのほうが、歯磨きをするには良いタイミングのように思いますよね。
しかしこの後すぐに朝食をとってしまったら、歯磨きをした意味がなくなってしまいます。
朝起きてすぐに朝食をとる場合は、朝食後に磨いたほうが良いかもしれません。
起きた直後はうがいで口の中の細菌を洗い流し、朝食を済ませた後で歯磨きをすると良いでしょう。
このようにすれば、朝食後に歯に残った食べかすなどをきれいに洗い流すことができるので、虫歯予防などにもつながりますよ。
食後すぐの歯磨きはあまり良くないの?
朝の歯磨きは、起きてすぐに朝食をとる場合は、起きてからよりも朝食後に行ったほうが良いタイミングといえます。
しかし専門家によっては、食後すぐに歯磨きをするのは良くないという人もいます。
ではなぜ、食後すぐに歯磨きを行うのは良くないのでしょうか。
それは唾液の働きが関わっています。
食事を済ませた後の口の中は、酸性に傾いています。
歯の表面のエナメル質は骨よりも硬いといわれていますが、酸に弱い性質を持っているのです。
そのため、口の中が酸性状態にあると、歯のエナメル質が溶けやすくなってしまい、穴があいてしまったらそれはもう虫歯です。
虫歯のリスクを高めないためには、口の中の酸性を中和させることが重要です。
ここに唾液がどう関わっているかというと、酸性を中和させ口の中を中性に戻す働きは、唾液が行ってくれるのです。
また、溶けたエナメル質を修復させる再石灰化作用も唾液にはあるので、うまく作用すれば虫歯予防につながるといえるでしょう。
しかし歯の再石灰化は、30分から60分ほどかかるとされています。
その間は唾液をより分泌させるよう、歯磨きはしないほうが良いといわれていることから、食後すぐの歯磨きはおすすめしないという人もいるのです。
虫歯予防のことを意識するなら食後すぐの歯磨きがおすすめ!
虫歯予防のことを考えるなら、食後すぐの歯磨きがおすすめのタイミングといえます。
食後の口の中は、プラークや食べかすなどの汚れがたまっています。
歯についたまま放置しておくと、プラークの中にいる細菌が食べかすに含まれている糖分を吸収して、酸をつくり出します。
前の項でお伝えしたように、歯のエナメル質は酸に弱く、いずれ虫歯につなげてしまう恐れがあります。
虫歯を防ぐためには、酸をつくり出さないよう、食後の口の中にプラークや食べかすなどを残さないことが大切です。
そしてこのプラークや食べかすなどは、食後から時間が経てば経つほど、落としにくくなるといわれています。
そのため、できれば食後から30分以内には歯磨きができると良いですね。
おやつの後に歯磨きはするべき?
歯磨きをするタイミングは食後すぐに行うのも良いとお伝えしましたが、おやつタイムの後はどうなのでしょうか。
子供はこまめに栄養をとることが大切なので、朝食後から昼食までの間や、昼食後から夕食までの間におやつタイムがあります。
子供だけでなく、大人にもおやつタイムはありますよね。
そんなおやつタイムが済んだら、食後同様に、歯磨きをしたほうが良いのかと悩んでしまうかもしれません。
虫歯を予防するには磨いたほうが良いと思うでしょうが、歯磨きをやりすぎてしまうと歯を傷つけてしまい、虫歯につなげてしまう恐れもあるのです。
そのため、おやつタイムまで磨くのはあまりおすすめできません。
しかし何もしないのはもっと良くありませんから、口をゆすいだり、水分をとったりして、口の中をアルカリ性に戻すようにすると良いでしょう。
これらは歯の再石灰化を働きかけてくれるので、何もしないよりは虫歯予防につながります。
ただし水分は何でも良いわけではなく、糖の入っていない水や緑茶、麦茶などがおすすめです。
タイミングが取れない!そんなときの対処法
ここまで歯磨きのタイミングについてお話をしてきましたが、特に昼食後など、歯磨きのタイミングが取れない場合もありますよね。
そんなときにおすすめの対処法をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
●ガムを噛む
歯磨きができなかったときは、ガムを噛んで対処しましょう。
ガムをもぐもぐ噛んでいると、唾液が大量に分泌されやすくなります。
唾液には、歯の汚れなどを洗い流す「自浄作用」、虫歯菌によって溶けかけている歯を修復してくれる「再石灰化作用」などの働きがあります。
これらの働きがうまく機能すれば、歯磨きをしなくても虫歯になるのを防いでくれるでしょう。
しかしガムといっても種類はさまざまなので、細菌の働きを抑える効果が期待できる「キシリトール」が配合されているガムを選ぶと良いでしょう。
また、キシリトールに加えて、シュガーレスタイプのガムを選ぶのもおすすめです。
●口をゆすぐ、水分をとる
前の項でもお伝えしましたが、歯磨きをするタイミングが取れないときは、口をゆすいだり水分をとったりするのも良いでしょう。
歯の再石灰化を働きかけてくれるので、虫歯予防にもつながることでしょう。
ただし、糖が入っているものは虫歯リスクを高めてしまうので控えてください。
近年はダイエットや美容のために炭酸水を飲むのも人気ですが、無糖であってもクエン酸入りの炭酸水は酸性のため、虫歯リスクを高める可能性があります。
そのため、レモンなどのフレーバーがついた炭酸水も食後やおやつタイムの後に飲むのは控えましょう。
虫歯予防のために歯磨きのタイミングも意識して行おう!
虫歯を予防するために歯磨きをする場合、磨き方と同じくらいタイミングも意識して行うと良いでしょう。
眠っている間は特に虫歯菌などの細菌が繁殖しやすい時間帯なので、寝る前の歯磨きでプラークや食べかすなどをしっかり落とすようにしましょう。
中には食後すぐの歯磨きをおすすめしない人もいますが、虫歯予防を意識するなら食後30分以内の歯磨きがおすすめです。
虫歯の原因となるプラークや食べかすなどを口の中に残さないよう、タイミングも意識して歯磨きを行ってくださいね。