子供の歯磨きはまずは練習から!いつからはじめれば良い?
歯磨き 2020.06.28大切なわが子の歯磨きはいつからはじめれば良い?
大人になっても虫歯との闘いが続いている方は多いでしょう。
虫歯予防の習慣がない日本では、虫歯になってから歯科医院を受診する方がほとんどです。
筆者もその1人で、毎度歯が痛くなったら受診するものですから、担当の先生に何度も怒られたものです。
定期健診の案内のハガキが郵送されても、「まだ痛くないしなぁ~」と先延ばしにすることもしばしばあり、そしてまた虫歯になってから受診するわけですから、先生からは毎度あきれられていました。
虫歯がなくなったら「今日からきちんとオーラルケアして虫歯にならないようにしよう」と決心しますが、その習慣がつくまでは幾度となくサボることもありました。
しかし子供の歯となると、それは別の話になります。
大切なわが子に、自分と同じような長年にわたって起きる虫歯との闘いを味わってほしくはないと、ほとんどの親は思いますから、虫歯から子供の歯を守るために歯磨きなどのケアをしておきたいですよね。
ではそんな子供の歯磨きは、いつからはじめるのが良いのでしょうか。
一般的な目安としては、生後6か月ごろとされています。
このころに最初の歯が生えるので、歯が生えたときに歯磨きもスタートさせると良いでしょう。
とはいえ、まずは歯磨きの練習からはじめることがポイントです。
これについては、次の項でお話ししていきましょう。
いきなり歯ブラシで磨くのはNG!まずは練習から!
子供の歯磨きは、歯が生えたらスタートさせるのが一般的な目安といえます。
しかし、いきなり大人と同じように歯ブラシで磨くのは良くありません。
小さい子供の口の中はとてもデリケートなので、歯ブラシのような異物が口の中にいきなり入ってくると、不快に感じ嫌がります。
そのため、いきなり歯ブラシで磨こうとせず、まずは練習からはじめるようにしましょう。
子供の歯磨き練習の最初のステップは、「子供が口の中を触られるのに慣れること」です。
これもいきなりぐいっと親の指を子供の口に入れてしまうと、子供が怖がってしまうかもしれませんから、何の前触れもなく入れるのは控えましょう。
まずは手のひらでやさしく子供のほっぺを触り、そして人差し指の腹で子供の口の周りや唇などをさわってみましょう。
愛情こめてスキンシップをはかることがポイントなので、笑顔で触ってあげるとより良いでしょう。
慣れてきたら口の中に指を入れて、上唇の裏や歯肉などをやさしく触ってみてください。
(必ず指を清潔にしたうえで行うようにしましょう。)
ここまでのステップは歯が生える前から行っておくのもおすすめです。
いつから歯ブラシで磨きはじめるか気になる方もいるかと思いますが、歯ブラシまでにはもう1ステップあるので、次の項でお話しします。
歯ブラシの前にガーゼで歯磨きしてあげよう!
口の中を触られるのに慣れてきても、まだ歯ブラシで子供の歯を磨くのは危険です。
親の指と歯ブラシは全然違いますから、まだまだ異物と判断し嫌がることでしょう。
そうなると、いつから歯ブラシを使いはじめるのかますます気になってしまうかもしれませんが、もうしばらくの辛抱です。
次の歯磨き練習のステップは、「ガーゼを使って歯を磨いてあげること」です。
適度なサイズでガーゼをカットし、指に巻きつけて、子供の生えたての歯をふきます。
小さい子供は唾液の量が多いので、しっかり磨かなくてもすぐに虫歯になることは少ないです。
このころはしっかりと歯を磨くというよりは、歯磨きに慣れることのほうが大切な時期なので、子供が歯磨きを嫌がらないよう、楽しませながら歯磨きをしてあげられるようにしましょう。
ガーゼ磨きで歯を磨かれるのにも慣れてきたら、いよいよ歯ブラシを使いはじめます。
乳児用歯ブラシは持つ練習にも!子供にあったものを選ぼう
子供が使いはじめる歯ブラシは乳児用のものからが良いでしょう。
なぜなら、親が使う歯ブラシは小さな子供の口には大きすぎますし、ブラシがかたいので子供の乳歯を傷つけてしまうことも考えられるからです。
一方乳児用歯ブラシは、子供が歯ブラシに慣れることを目的にしているため、安全に配慮されてつくられたものが多いです。
例えば、噛むだけで歯磨きできるシリコン100%の歯ブラシ、のどをつかないようにするためのストッパー付きの歯ブラシなどが挙げられます。
ほかにも乳児用歯ブラシには種類がたくさんあるので、選ぶときのポイントをここでお伝えしましょう。
まずは「いつから使えるものか確認すること」です。
乳児用歯ブラシには対象年齢や生えている歯の本数など、いつから使えるかの目安が記載されていることが多いです。
それを確認しながら、子供の成長にあった歯ブラシを選び、成長とともに歯ブラシもレベルアップしていくと良いでしょう。
次に、「子供の口や手にあったものを選ぶこと」です。
ブラシが大きすぎてしまうと、子供の口の中に入れることができませんから、子供の口にあったヘッドを選ぶことが大切です。
同様に、子供の手にあった歯ブラシを選ぶこともポイントです。
子供が握りやすいグリップのものを選ぶと、子供が1人で歯ブラシを持つ練習にもなるので、ぜひ参考にしてみてください。
歯ブラシを使いはじめると、子供が自分で歯磨きをするようになりますが、あくまでも乳児用歯ブラシは歯磨きに慣れることを目的としていて、子供が頑張って歯磨きをしても磨き残しは発生しているでしょう。
磨き残しは虫歯につながってしまいますので、子供が1人で歯磨きした後は、親が必ず仕上げ磨きをして子供の口の中を清潔にしてあげるようにしてください。
歯ブラシの相方的存在の歯磨き粉!いつから使用しはじめる?
歯ブラシの相方的存在ともいえるのが、歯磨き粉ですよね。
大多数の方が歯磨きをするときは、歯ブラシと歯磨き粉を使っていることと思います。
近年は予防歯科を意識した歯磨き粉が多数販売されていますから、子供の歯の健康を守るためにも、歯磨き粉を使って歯磨きさせたいですよね。
ではいつから、子供に歯磨き粉を使わせても良いのでしょうか。
一般的な目安は、子供が1人でぶくぶくうがいをできるようになってから、です。
うがいをできないまま歯磨き粉を使ってしまうと、誤って飲み込んでしまう恐れもありますから、歯磨き同様にうがいも練習させることが大切です。
1人でもぶくぶくうがいができるようになったら、子供にも歯磨き粉を使わせるようにしましょう。
歯磨きと同じくうがいも練習から!いつからはじめたら良い?
歯磨き粉を使いはじめるタイミングは、子供が1人でぶくぶくうがいをできるようになってから、と前項でお伝えしましたが、ではうがいの練習はいつからはじめたら良いのでしょうか。
一般的な目安としては、2歳ごろからといわれています。
あくまでも目安ですし、個人差もありますので、子供の成長にあわせて行ってみてください。
どのように練習すれば良いかわからないという方に向けて、ここでぶくぶくうがいの練習方法についてお伝えします。
●ステップ1:水を吐き出す
口の中に水を含ませてから吐き出す、という練習からはじめてみましょう。
まずは親がお手本を見せてあげます。
それから子供にもやってもらいます。
やりたてのころはそのままごくっと飲んでしまうことも多いでしょうが、練習を続けるうちにできるようになってきます。
水をぺーっと吐き出すことができたら、たくさん褒めて子供を喜ばせましょう。
●ステップ2:空うがい
水を吐き出すことができるようになったら、空うがいの練習もしてみてください。
こちらでは水を使わず、うがいの動作をほっぺたを動かして確認します。
例えばほっぺたを「右→左→両方」の順にふくらませ、最後に両方のほっぺたをへこませます。
この動作を子供もできるように練習させましょう。
できるようになったら、ステップ1と同様にたくさん褒めてあげてくださいね。
●ステップ3:ぶくぶくうがい
空うがいができるようになったら、いよいよ水を使ってぶくぶくうがいを行います。
水を口の中に入れ、口の中で「右→左→前→後ろ」の順に水を動かし、最後にぺーっと吐き出します。
はじめは水をこぼすことが多いので、お風呂場で練習すると良いかもしれません。
なかなかできないと焦ってしまうかもしれませんが、子供が1人でできるようになるまで、やさしく見守ってあげてくださいね。
子供の成長にあわせて歯磨きのやり方もレベルアップさせよう!
子供の歯磨きは歯が生えはじめてからが目安ですが、子供の口はデリケートなので、まずは口に触られるのに慣れる練習からはじめると良いでしょう。
それから子供の成長にあわせて、ガーゼ磨き、乳児用歯ブラシに替えてみてください。
そして2歳くらいになったらうがいの練習をはじめ、ぶくぶくうがいができるようになったら子供に歯磨き粉を使わせはじめましょう。
子供の歯が虫歯になってしまうのを防ぐために、毎日の歯磨きでケアできるようにしてください。