歯磨きのしすぎには要注意!口臭を悪化させてしまう恐れあり

歯磨き 2020.06.24
歯磨きを普段、どのくらい行っていますか? 朝と夜の1日2回という人もいれば、食事をするたびに行うという人もいることでしょう。 口臭予防には歯磨きが効果的ともいわれていますから、口臭を気にしている人は念入りに歯磨きをしていることと思います。 しかし、歯磨きのしすぎにも注意が必要です。 もしかしたら気になる口臭を悪化させてしまっているかもしれませんので、適度なタイミングで歯磨きを行いましょう。

口臭はどのようにして発生するの?

多くの人が、自分の口臭が臭くないか心配しているのではないでしょうか。

自分ではなかなか感じることができませんから、ほかの人を知らぬ間に不快な思いにさせていたらと思うと嫌ですよね。

そのため、多くの人が口臭予防のためにも、歯磨きを行っていることと思います。

口臭予防に歯磨きは効果的と聞きますから、念入りに磨いている人も少なくはないでしょう。

では、そもそもこの口臭、どのようにして口の中で発生するのでしょうか。

不快な口臭の多くは、はがれ落ちた粘膜のかす・唾液・食べかすなどに含まれているたんぱく質が、口の中の細菌によって分解・発酵されることで発生します。

このときガスが発生するわけですが、下記が主な種類です。

●メチルメルカプタン:腐ったたまねぎのようなニオイ

●ジメチルサルファイド:腐ったキャベツのようなニオイ

●硫化水素:腐った卵のようなニオイ

これらが混ざったニオイを口から出すわけですから、不快な口臭であることがイメージできるかと思います。

この不快な口臭を予防するには、お伝えしたように、歯磨きが効果的といわれています。

しかし歯磨きをしすぎてしまうと、口臭をより悪化させてしまうこともあるので、気をつけなくてはなりません。

これについては次の項でくわしくお伝えします。

歯磨きのしすぎは危険!?不快な口臭を悪化させているかも…

不快な口臭を予防するためには歯磨きが効果的と聞きますから、気にしている人ですとより念入りに歯磨きをしていることと思います。

しかし歯磨きをしすぎてしまうのも注意が必要です。

私たちの口の中は、唾液によって、細菌が繁殖しにくいアルカリ性に傾いています。

しかし飲食物を口にした食後の口の中は、酸性に傾きます。

酸性に傾くと、細菌が繁殖しやすい環境になってしまい、また食べかすなども口の中にあるわけですから、口臭を発生させやすくなります。

歯磨きをして細菌のエサとなる食べかすなどの汚れをきれいに落とせれば、細菌によってたんぱく質を分解・発酵されることはありませんから、口臭を予防することにつながるでしょう。

そうなれば念入りに歯磨きをして汚れを落としたいと思うでしょうが、歯磨きをしすぎてしまうと、口の中に必要な唾液量も減ってしまうので、より臭い口臭を発生させてしまうこともあるようです。

不快な口臭を防ぐには「唾液」がポイント!

口臭は誰にでも発生し得るものです。

なぜなら、口臭を発生させる細菌は健康な人の口の中にも常在しているからです。

ただし、このときの口の中がどのような状態かによって、不快な口臭を発生させるかさせないかは違ってきます。

まず不快な口臭を発生させるのは、口の中の酸素が少ない環境にあるときです。

不快な口臭を発生させる細菌は酸素が少ない環境を好むので、口の中の酸素が少ないと、お伝えしたような臭いニオイを発生させやすくします。

しかし反対に考えれば、口の中が酸素の多い環境だと、細菌の繁殖を抑えることができるので、不快な口臭を発生させることも防いでくれます。

ではどのようにすれば、酸素の多い口腔内にできるかというと、「唾液」が重要なポイントです。

口の中に酸素を届けるのは、唾液が行います。

特に分泌されたばかりの新鮮な唾液には、多くの酸素が含まれているので、不快な口臭を発生させる細菌の増殖をより防いでくれます。

また、唾液には自浄作用や抗菌作用があります。

自浄作用により口の中に残った食べかすなどを洗い流し、抗菌作用により口の中の細菌の増殖を抑えてくれます。

この働きからも、口臭予防に唾液が効果的だといえるので、歯磨きのしすぎによって唾液の量を減らしてしまうということは避けたいですね。

歯磨きのしすぎに要注意!歯を磨くときのポイントとは

歯磨きをしすぎてしまうと、口の中に必要な唾液量を減らしてしまい、より臭い口臭を発生させてしまうかもしれません。

そのため、やりすぎに注意して歯磨きをすることが大切です。

ここでは、歯を磨くときのポイントをお伝えしていきます。

食べかすなどの汚れを磨き残ししてしまうと、不快な口臭につながりますから、磨き残しを極力なくすように毎日の歯磨きを行いましょう。

▼1本の歯を磨く回数は10~20回

永久歯がすべてそろっていると、28本の歯が口の中に生えています。

その歯1本につき、10~20回ほど小刻みに磨いていくと、より汚れを落としやすくなります。

▼磨くのは歯の間を中心に

歯の表面は、唾液などで自然ときれいになるそうです。

そのため歯ブラシで磨く箇所は、「歯と歯の間」や「歯と歯茎の間」を中心に行いましょう。

これらの箇所に食べかすなどがたまりやすいので、小刻みに動かしながら磨いてみてください。

▼磨く順番を決めておく

磨く順番を決めておかないと、同じ歯を何度も磨いたり磨き残ししてしまったりする恐れがあります。

同じ歯を磨きすぎてしまうのも、歯を傷つける恐れがあるので注意が必要です。

1か所を丁寧に磨いてから隣の歯に移るようにして、余計な時間をかけずに磨き残しのない歯磨きにしましょう。

▼ゴシゴシと力強く磨かない

子供のころに「ゴシゴシと磨く」と教わった人も多いと思いますが、実はこれは間違いです。

力強く磨くのは、何度も磨くことと同様に歯を傷つけてしまう恐れがあり、歯にあまり良くありません。

鉛筆を持つようにして歯ブラシを持つと、余計な力を入れずに磨くことができるのでおすすめです。

適度なタイミングで歯磨きを行おう!

歯の磨き方も大切ですが、歯磨きを行うタイミングも重要です。

不快な口臭を減らすには、効果的な歯磨きのタイミングがあるのです。

欠かせないタイミングとして挙げられるのが、「起床直後」と「就寝前」です。

眠っている間は唾液の分泌が減るので、細菌が繁殖しやすい時間帯といわれています。

口の中でどんどん細菌が増えると、不快な口臭の元となるガスもたまっていきます。

そのガスが口の外へ出されるのは起きてからですから、起床直後の口臭は1日の中でも特にニオイがきつい時間帯とされています。

この起床直後のニオイを少しでも抑えるには、就寝前の歯磨きで口の中の細菌や食べかすなどを減らすことがポイントです。

そして起きてからすぐに歯磨きをすることで、より不快な口臭を抑えることができるでしょう。

また、食後に歯磨きをする人も、歯磨きを行うタイミングに注意してください。

食後の口の中は酸性に傾くとお伝えしましたが、唾液が中和してくれるので、すぐに細菌が繁殖することは少ないです。

もしここで歯磨きをしてしまうと、唾液も一緒に流されてしまいますから、口の中がアルカリ性と中和されなくなってしまいます。

酸性のままだと細菌が繁殖し、ひどい口臭につなげてしまう恐れがありますから、食事が済んでから30分以上あけて歯磨きすることをおすすめします。

歯磨きのしすぎも危険ですが、歯磨きをするタイミングも重要なので参考にしてください。

マウスウォッシュ・舌磨きのしすぎにも気をつけて!

注意すべきなのは歯磨きだけではありません。

毎日の歯磨きとともに、マウスウォッシュや舌磨きを一緒に行う人もいるでしょう。

口臭予防に効果が期待できるので、あわせて使用すると良いですが、こちらもやりすぎに気をつけなければなりません。

なぜ注意しなければいけないかを、それぞれご説明していきます。

〈マウスウォッシュ〉

マウスウォッシュにはアルコールタイプとノンアルコールタイプがあります。

特にアルコールタイプを使用する人は注意が必要です。

アルコールは水分を飛ばす作用があるので、頻繁に使用すると口の中の水分を飛ばしてしまい、口の中を乾燥させてしまう恐れがあります。

そうなると、臭い口臭にもつながる恐れがあるので使用頻度には気をつけましょう。

〈舌磨き〉

口臭の原因の1つには、「舌苔(ぜったい)」が挙げられます。

舌苔とは、舌の上についている白い苔のようなもので、細菌や食べかすのかたまりです。

これも口臭の原因なので、見つけたら念入りに舌を磨く人も少なくありません。

しかし、舌磨きをしすぎるのも良くありません。

ゴシゴシと力強く磨いたり、何度も舌磨きを行ったりすると、舌の表面を傷つけてしまい、舌苔をよりつきやすい状態にしてしまうこともあります。

そうなればきつい口臭となる恐れもありますから、適度な回数、そして正しい方法で行うようにしましょう。

歯磨きのしすぎ・タイミングに注意して口臭予防につなげよう!

気になる口臭を予防するには歯磨きが効果的といわれますが、やりすぎてしまうと口臭を悪化させてしまう恐れがあるので注意が必要です。

なぜなら歯磨きをしすぎることで、口臭を発生させる細菌の繁殖を抑えたり、食べかすなどの汚れを洗い流したりする唾液の分泌を減らしてしまうからです。

ここでお話しした歯磨きのポイントやタイミングに注意して、口臭を予防できる歯磨きを行いましょう。

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