デンタルフロスを歯ブラシにプラス!毎日の予防歯科を大切に
デンタルフロス 2019.10.07デンタルフロスは毎日使ってる?日本の使用率と予防歯科意識
歯ブラシによる歯磨きは、子どもの頃から習慣づけてきたオーラルケアで、ほとんどの方が毎日欠かさず行っているのではないでしょうか。
しかし、その一方で、オーラルケアの補助道具であるデンタルフロスは、あまり馴染みのない方も多く、日本での使用率はおよそ20%程度ということが分かっています。
これは、予防歯科意識の高いスウェーデンやアメリカと比べると極めて低い値で、この両国では実に50~60%の割合で国民がデンタルフロスを使用しています。
特に、注目したいのはスウェーデンです。
予防歯科先進国として世界をリードするスウェーデンでは、国民一人一人が毎日のオーラルケアを徹底し、近年では世界のお手本となっています。
それを顕著に示すのが、厚生労働省における平成29年度歯科医疾患実態調査のデータです。
80歳の現存歯数平均は日本が13本であることに対し、スウェーデンは21本と多く、両国の現存歯数格差は大きな開きがあります。
このような格差には、デンタルフロスの使用率を含めた予防歯科意識の違いがはっきりと表れており、日本の歯磨き方法を考え直す大きなきっかけとなっています。
予防歯科とは?プラークコントロールとデンタルフロスの関係性
予防歯科におけるデンタルフロスの重要性を知るには、まず予防歯科について知る必要があります。
予防歯科という言葉は、近年の日本でもCMなどでよく耳にするようになりましたが、詳しい意味については知らない方も多いでしょう。
そもそも日本の予防歯科意識が低い理由としては、欧米と比べて医療保険が充実し、歯科医院にも受診しやすいことが挙げられます。
つまり、「虫歯になったら治療する」といういわゆる「治療型スタイル」の考え方が根強くあるからです。
しかし一方、予防歯科とは、歯が悪くなったときに「治療」をするのではなく、歯が悪くなる前の「予防」を大切にするという考え方です。
「予防」とは、もちろん毎日の歯磨きを指しますが、歯垢をしっかり取り除く「プラークコントロール」が重要です。
ただ、冒頭で述べたように、歯ブラシでは全体の60%しかプラークを落とすことができず、いくら徹底した歯磨きをしても歯間部などに磨き残しが生じます。
これではプラークコントロールができているとは言えません。
そこで、その磨き残しをできるだけカバーする、デンタルフロスの使用が求められるのです。
デンタルフロスとは?毎日のプラークコントロールに
そもそもデンタルフロスとは、歯と歯が接触する歯間部のプラークを取り除く補助道具です。
歯ブラシの毛先が届きにくい歯間部は、どんなにブラッシングが上手な人でもプラークを取り除くことが難しく、磨き残しの大半を占めます。
そのため、毎日歯磨きをしていても、歯間部の磨き残しから虫歯や歯周トラブルに繋がる可能性もあり、1日1回、歯磨き後はデンタルフロスをプラスすることが求められます。
まず、デンタルフロスには、手持ち付きの「ホルダータイプ」と「糸巻タイプ」があります。
毎日使っていくものなので、両者の特徴から自分に合ったタイプを使うことがおすすめです。
【ホルダータイプ】
・持ち手があるので初心者や子どもでも使いやすい
・ものによっては数回使えるタイプもある
【糸巻タイプ】
・ホルダータイプに比べ経済的
・持ち運びしやすい
・デンタルフロスに慣れている方におすすめ
また、糸巻きタイプはさらに種類が分けられるので、次項で詳しく見ていきましょう。
糸の種類を選べる糸巻タイプのデンタルフロス!3つの種類
糸巻タイプのデンタルフロスは、糸の種類を選べるメリットもあります。
糸の種類にはワックス、ノンワックス、エクスバンドの3つがあるため、毎日しっかり使えるように自分の口腔環境に合ったタイプを選ぶようにしましょう。
①ワックス
ワックスで加工されているため、繊維の滑りが良く、フロスが歯と歯の間に入りやすくなっています。
また、ワックス加工によって、フロスが切れたりバラバラになることを防いでいます。
糸巻タイプを初めて使用する方は、ワックスタイプが扱いやすいでしょう。
②ノンワックス
繊維がワックスで加工されていないため、フロスが途中で切れたりほつれることがありますが、繊維が広がることで歯面のプラーク除去効果を高めます。
糸巻タイプに慣れている方には、プラークがしっかり落とせるノンワックスタイプがおすすめです。
③エクスバンド
3種類の中で最もプラーク除去効果が高いタイプです。
唾液や摩擦によってスポンジのように膨らむことで、広範囲にわたってプラークを除去することができます。
ただし、糸が比較的太い分、歯間部が狭い方には合わない場合があります。
以上のように、糸巻きタイプのデンタルフロスを購入する際は、糸の種類をよく見てから選ぶことをおすすめします。
また、フッ素付きタイプもあるので、併せてチェックすると良いでしょう。
毎日のデンタルフロスでプラークを除去!使い方やコツ
これまでに、歯科予防におけるデンタルフロスの重要性から種類についてお話ししてきました。
種類も豊富なデンタルフロスは、初心者でも使いやすいオーラルケアアイテムなので、ぜひ毎日のプラークコントロールに取り入れることをおすすめします。
ただし、デンタルフロスを間違ったやり方でしてしまうと、歯茎を傷めてしまう場合があります。
タイプによって使い方をよくチェックし、コツを押さえておきましょう。
【ホルダータイプ】
①鏡でよく見ながら、歯と歯の間にフロスを当てます。
②ノコギリを引くようにゆっくりと中まで入れていきますが、勢い良く力任せに入れると歯肉を傷付けてしまうので、注意してください。
③歯の表面に沿わせるように、上下に動かしてプラークを除去していきます。
【糸巻きタイプ】
①フロスを40~50cm程度に切り、その両端を両手の中指に2~3回巻き付けます。
そのとき、フロスの間隔は15cm程度を目安に巻き付けてください。
②フロスがピンと張った状態で、両手の親指と人差し指で糸をつかみます。
③フロスを歯と歯の間に入れて、ゆっくり動かしながらプラークを取り除いていきます。
プラークコントロールには歯間ブラシもおすすめ!
予防歯科のにおけるプラークコントロールでは、デンタルフロスの他にも「歯間ブラシ」という補助道具も活躍します。
デンタルフロスは、歯と歯の間のプラーク除去を目的とする一方で、歯間ブラシは「歯と歯肉の間」のプラーク除去を目的としています。
つまり、デンタルフロスが虫歯予防なのに対し、歯間ブラシは歯周トラブルを予防する目的があります。
そのため、歯間ブラシは歯と歯茎の間が広くなりがちな、歯茎下がりが増える高年層向けと言え、30代後半以降の方におすすめされます。
また、歯間ブラシにはブラシの太さにいくつかのサイズがあります。
歯茎下がりや歯茎の状態には個人差があるため、まずは歯科医院で相談し、指導を受けてから歯間ブラシを購入するのが良いでしょう。
デンタルフロスと歯間ブラシ、いずれかを1日1回歯磨き後に取り入れて、毎日のプラークコントロールを行っていきましょう。
デンタルフロスで歯の健康を維持しよう
予防歯科で大切なことは、日々のプラークコントロールを徹底することです。
毎日の歯磨きがしっかりできていると思っても、歯ブラシだけではプラークコントロールが十分ではありません。
今回の記事を参考に、自分の口腔環境に合ったデンタルフロスを選び、1日1回、歯磨き後に取り入れてみてください。