差し歯は保険適用で換えられる?差し歯の種類を知って交換

歯科矯正 2018.12.24

差し歯を入れている人であれば、「いつか交換の時期がくる可能性がある」ということはご存知だと思います。

しかし、交換にかかる費用はどの程度か、また、差し歯の素材はどんなものがあるのか、ということまではご存知ない人もいるかもしれません。

こちらの記事では、差し歯の交換に関することや保険適用・保険適用外の差し歯について、くわしくご説明します。

差し歯の仕組みってどうなっているの?

差し歯は、歯の根っこは残されているものの、歯冠部分はほとんど残されていない場合にされる治療です。

最初に、歯の根っこに人工的に作られた「コア」というものを入れ、歯冠を取りつけるための土台を作ります。

そして、その上から「クラウン」といわれる歯冠になるものをかぶせて、しっかりと固定するのです。

また、コアやクラウンの素材によっても、「審美性や耐久性に違いがある」といわれています。

素材の種類は、保険適用のものから保険適用外のものまでさまざまなものがあります。

しかし、どのような素材の差し歯を使用していたとしても、扱い方によっては「差し歯の交換」が必要になるケースもあるのです。

次項では、差し歯を数年使用するとあらわれる変化などを、お伝えしていきます。

愛用した差し歯を交換したい!数年使用するとどうなる?

はじめに、差し歯を入れていると起こりうる可能性のある変化から見ていきましょう。

・歯茎が黒くなってしまう

保険適用の差し歯に多く見られるのが、歯茎が黒く変色してしまう状態です。

その理由は、差し歯の素材にあります。

保険適用の差し歯のなかには、金属のクラウンの表面にプラスチックを貼りつけるものもあります。

金属と唾液など水分があるような場所では、金属がイオン化し、溶け出してしまうといわれています。

その金属の成分が溶けたものによって、歯茎の色が黒くなってしまうようです。

・差し歯が黄色くなる

こちらも保険適用の差し歯に見られがちですが、年数が経過すると、差し歯に変色が見られることがあります。

保険適用の差し歯の場合、表面にプラスチックを貼りつけているものもあり、唾液を吸収することで劣化しやすくなり、黄色く変色することがあります。

また、表面が傷つきやすく、傷の凹凸に歯垢が残って色が変わってしまうケースもあるといいます。

他にも、色の濃いものを食べるのも、変色の原因とされています。

ちなみに、これらは保険適用の一部の素材の差し歯に見られる変化であり、素材によってはこういった変化が見られないこともあります。

差し歯が、上記のような状態になってしまったら、差し歯の交換をしたくなりますね。

それでは、交換についてお話ししましょう。

差し歯の交換は保険適用されるのか

「差し歯が黄ばんでしまったから」「歯茎が黒くなってしまったから」などの状態になれば、周りの歯と違いが見られたり、歯茎の色が気になるため、できる限り早く改善したいものですね。

そこで、保険適用で入れた差し歯の交換は、再び保険適用で入れることができるのかお伝えします。

本来であれば、健康保険というものは病気の治療をすることが基本であるため、病気でなければ保険適用での治療はできないとしています。

歯科でいう「病気」というのは、虫歯や歯周炎などが挙げられるでしょう。

そう考えると、差し歯の黄ばみや歯茎の変色は病気ではないため、保険での治療はできないとされています。

しかし、歯科によっては、好意的に「虫歯」と判断してくれて、新しい差し歯と交換をしてくれるところもあるといいます。

どう判断するのかは、それぞれの歯科によっても異なるので、一度かかりつけの歯科医師に聞いてみるとよいでしょう。

保険適用で安くてよい素材の差し歯は入れられる?

かかりつけの歯科で「保険適用で差し歯の交換が可能」というのであれば、素材の見直しをしてみるのもよいかもしれません。

保険適用の差し歯に使用される素材はいくつかあります。

●硬質レジンジャケット冠

自然な仕上がりになるといわれている素材ではありますが、期間が経過すると、着色することがあるといわれています。

しかし、金属を使用しないため、歯茎の着色の面を考えると安心できますね。

●硬質レジン前装冠

こちらは、クラウンの裏側やコアなどに金属が使われている素材です。

歯茎への着色の心配はあるものの、強度があるといわれています。

●CAD/CAM冠

セラミックとレジンを使用した素材で、レジンに比べて着色しにくいのが特徴です。

しかし、保険適用となるのは限られた歯であったり、条件などもあるようです。

保険適用の差し歯にはいくつか種類があることがわかりましたが、前歯など目立つ歯であるならば、保険適用外の素材を検討してみるのもよいかもしれません。

保険適用外の差し歯を入れれば交換の頻度が下がる!?

保険適用外の素材はどういったものがあるのかも見ていきましょう。

●CAD/CAM冠

保険適用では入れることができなかった部分も、保険適用外であれば入れることが可能になります。

CAD/CAM冠は、保険適用外のなかでは安い素材といわれており、長期間入れておくと変色する可能性もあるといわれています。

●オールセラミック

レジンは一切使用されておらず、全てセラミックでできていて、差し歯の黄ばみの心配はありません。

また、金属も使用されないので、歯茎の変色の心配もないといわれています。

●メタルボンド

コアの部分には金属を使用し、歯冠となるクラウンの部分はセラミックでできている素材です。

セラミック特有の「歯の表面が着色しにくい」という特性をもっていますが、コアの部分に金属が使用されていることから、歯茎の変色があらわれることもあるといいます。

●ジルコニアクラウン

コアに「ジルコニア」という生体親和性の高いものを使用し、クラウンにセラミックを使用した素材です。

強度が高く、前歯にも奥歯にもおすすめで、歯の表目・歯茎への変色の両方の心配がありません。

このように差し歯に使用される素材はさまざまなものがあります。

中には、黄ばみの心配がないものもあり、この場合は、交換の頻度は少なくできる可能性もあります。

素材の特徴などを把握しておくと、差し歯の交換の時に役立てられるでしょう。

ただし、メンテナンスをしっかりと行わければ、交換の頻度としてはどの素材にしてもさほど違いがでません。
そのため、しっかりとケアをしていきましょう。

質のよい素材でもケアは怠らないようにしよう!

差し歯の素材について保険適用・保険適用外のどちらを選んで交換したとしても、普段の口腔ケアを正しく行う必要があります。

口腔ケアがいき届いておらず、歯垢が取り除かれないまま放置されると、やがて虫歯や歯周炎などの口腔内のトラブルに発展してしまう可能性も少なくないのです。

差し歯を入れている場合は、まず、定期的に歯科で検診を受けることをおすすめします。

これは、差し歯を入れている歯の根っこや歯茎が「病気になっていないか」を把握するためでもあります。

定期検診を受けることで、口腔内のトラブルを早めに発見できる可能性が高く、そうなれば治療もすぐに終えることができると考えられます。

また、歯磨きの後に歯間ブラシやフロスなどを使って「歯磨きの仕上げ」を行いましょう。

歯ブラシで取りきることができなかった歯垢を細かく除去することは、健康な歯と歯茎を守るために大切なことです。

差し歯を大切に扱おう

差し歯の素材によっては、長期間入れていると着色が目立つようになったり、歯茎が黒くなってしまうことがあります。

差し歯を交換すると決めたら、まずはかかりつけの歯科医師に保険適用での治療が可能かどうかを尋ねるようにしましょう。

また、どんな素材の差し歯にしたとしてもオーラルケアを正しく行い、差し歯も自分の歯も大切にしていきましょう。

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