差し歯とは?入れたけど違和感を感じる!いつ慣れるの?
歯科矯正 2018.12.08差し歯を入れたけどいつ慣れるの?その前に差し歯を知ろう!
差し歯を入れた後の違和感が「いつ慣れるのか」をお話しする前に、最初に差し歯とはどんな歯のことなのか、についてお伝えしていきます。
差し歯とは、虫歯やその他の口腔内のトラブルにより、歯の大部分を失ってしまった際に適応される「人工の歯」のことをいいます。
また、差し歯は大きくわけてふたつの種類があります。
ひとつは、人工歯と歯根に差し込む心棒が一体化しているタイプです。
もうひとつは、「コア」と呼ばれる土台と心棒が一体化したものを先に歯根に差し込み、コアに対して「冠」と呼ばれる外観の歯を作って被せるというものです。
どちらも、治療の前には神経が取られ、また土台がグラグラしてしまわないようにしっかりと歯根に固定されます。
歯根に対して心棒やコアを差し込むので、主に歯根が残っている場合に施される治療とされています。
しかし、気になるのはやはりその見た目と、入れた時の違和感ではないでしょうか。
次項からは、差し歯の違和感についてお話ししていきます。
いつ慣れるのか不安!差し歯の違和感はどんな感覚?
人によっては差し歯を入れたことで、なかなか慣れず口の中の環境に違和感を感じることがあるといいます。
違和感とひとくちにいっても、感じ方は人によって大きく異なりますね。
では、実際に差し歯を入れた方はどのような違和感を感じているのでしょうか。
下記にまとめてみました。
・差し歯を押すと、「歯が折れる前のような感覚」を弱くしたような感じ
・食べ物をかじったときに、差し歯の部分だけ食べ物があたる感覚が強くある
・かたい食べ物をしっかり噛めていないような感覚がある
・歯の裏側にガムがくっついている感じ
・舌で常に歯の裏側を押している感覚
差し歯を入れることで感じるこのような違和感はなぜ起こるのでしょうか?
次項では、違和感を感じる原因や、いつ慣れるのかなどもお伝えしていきます。
差し歯を入れていると違和感を感じる!いつ慣れるの?
差し歯に違和感を感じていると、私生活を送る上でも本調子が出ず、困ってしまうという方もいるかもしれません。
しかし、どうして差し歯を入れると違和感が生じることがあるのでしょうか。
最初にいえる原因として、「ただ単に差し歯を入れたばかりだから」ということがいえます。
ほとんどの場合、差し歯を入れてしばらくすれば違和感はなくなるとされています。
ちなみに、「いつ慣れるのか」は人によっても違います。
余りにも入れたばかりに生じる違和感が酷ければ、歯科医師に相談してみましょう。
また、他の原因として挙げられるものとしては、「歯の根が割れている」というケースもあります。
差し歯の処置をする際は、必ず差し歯を入れる箇所の神経を取り除きます。
神経を抜いた歯は、枯れ木と似てて「折れたり割れたりしやすくなる」といわれており、残っている歯根部分の歯がもろくなる可能性が高くなります。
毎日の食事などで歯に圧力がかかり、折れてしまうことも十分にあり得るのです。
他にも、歯周病によるものも挙げられます。
差し歯にすると、歯の根の部分と、差し歯のかぶせ物の部分にどうしても境目ができてしまうといわれています。
そこに磨き残しの細菌がたまってしまうと、歯が溶かされてしまうこともあり、歯を支える骨が溶けてしまうことで違和感を感じるケースもあります。
差し歯を長持ちさせるためにできること
入れたばかりの差し歯は「いつ慣れるの?」と不安になりますね。
そんな違和感が解消されるのを待っている間に、差し歯にできるケアやメンテナンスについて知っておきましょう。
実際に慣れた後でも、毎日のケアを欠かさずおこない、入れた差し歯をできるだけ清潔に保ちましょう。
まず、差し歯を長持ちさせるためには、ブラッシングを丁寧にすることが大切です。
歯についたばかりの歯垢は、軽くブラシをあてるだけで簡単に落とすことができます。
特に、セラミックの差し歯の場合は、「天然の歯よりも汚れにくい」という特徴があるといわれているため、軽く磨くだけでも十分だとされています。
また、力を入れながら磨いてしまうと、歯茎が傷ついて歯周病になるリスクも高くなるとされているので、優しく丁寧に磨くように心がけましょう。
歯磨きをするときは、鉛筆を持つように歯ブラシを持ちます。
そして磨く際には、大きくブラシ部分を動かすのではなく、細かくピンポイントで磨くことが大切です。
また、磨き残しをなくすためにも、鏡で歯を見ながら磨きましょう。
違和感の原因が見つかるかも?定期的なメンテナンス!
差し歯を入れて、いつ慣れるのか不安だった差し歯も、徐々に慣れてくることでしょう。
だからといって、そのまま放置することはあまりよくありません。
どんな差し歯を入れたとしても、メンテナンスは必ず必要です。
定期的なメンテナンスが必要な理由としては、虫歯や歯茎の状態に問題が生じてないかを把握するためです。
また、前項でもお話ししたような、差し歯の根本が割れていたり、折れていないかなども確認するためにも必要だといえます。
また、毎日のケアが正しくおこなわれているかどうかも知ることができるので、定期健診は大切です。
口腔内のトラブルを早期発見するためにも、定期健診には通うようにしましょう。
これまで、差し歯を入れたことによる「感覚としての違和感」についてお話ししてきましたが、最後に「色の違和感」についてもお話しします。
周りの歯との色の違和感をなくしたい
差し歯を入れたばかりの時に生じる違和感として、「いつ慣れるの?」という感覚的なもののほかに、見た目の「色」についても挙げられるでしょう。
治療をしてもらったのにも関わらず、「周りの歯と全然合っていない」となれば、笑顔やコミュニケーションをとるのに気後れしてしまいそうですね。
しかし、差し歯の色を決めているのは、ほとんどの場合「歯科技工士」と呼ばれる専門職の方がおこなっていることが多いです。
歯科技工士は主に、歯科医師の指示に従って、入れ歯・歯のかぶせもの・差し歯などの作成や加工・修理までをおこなうのが仕事です。
そのため、差し歯の色を決めているのは、歯科医師ではなく歯科技工士がおこなっているケースがほとんどです。
差し歯の色がどうなるかは、歯科技工士の技術とセンスにかかっているといえるでしょう。
もしも、作ってもらった差し歯の色が自分の歯と違ったとしたら、歯科によっては無料で作り直しができるところもあるといいます。
歯科によっても異なるので、差し歯を入れる前に歯科医師によく確認しておくようにしましょう。
また主に、差し歯に使われる材料は次のものがあるので、「差し歯だとわかりにくい歯」にしたい場合は、歯科医師に相談してみるのもひとつの方法です。
・硬質レジンジャケットクラウン
金属が使われていないため、歯茎と差し歯の境目が黒くなるなどの心配がないともいわれていますが、じっくり見ると、安っぽく見えてしまうことがあるといわれています。
・オールセラミッククラウン
全てセラミック(陶器)でできているので、透明感があり天然の歯に近い見た目になりますが、嚙み合わせの強い場所だと、すり減ってしまう可能性もあるとしています。
・ジルコニアクラウン
人工ダイヤモンドとしても使われる材料で、強度があり色も白いため、歯科治療でもよく用いられるようになっています。
他にも様々な材料はあるものの、値段も大きく異なります。
違和感がどうしても気になるようなら歯科に相談を
差し歯を入れた際に生じる違和感は「いつ慣れるの?」と不安に思う方もいることでしょう。
しかし、数日経過すると違和感がなくなる方もいれば、稀にずっと違和感を抱えたままの方もいるといいます。
どうしても気になったり心配であれば、かかりつけの歯科で診てもらうとよいでしょう。