奥歯がグラグラ?親知らずなど歯が揺れるのは口内の問題かも
親知らず 2018.10.25奥歯や親知らずがグラグラする4つの原因
奥歯や親知らずなどを含め、歯がグラグラする原因が不明で、「やがては抜け落ちてしまうのではないか」と不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
また、グラつき以外にも歯を嚙み合わせたり、カチカチと強く閉じると、歯の奥に鈍い痛みを感じることもあるかもしれません。
このように、歯がグラグラしたり、揺れたりする原因は、歯に何かしらのダメージがあるためとされています。
そのまま放置しておくと、初期であれば改善できた歯も、やがて抜歯しなければならない状態になってしまったり、勝手に抜けてしまう可能性すら考えられます。
一般的に、歯がグラグラする原因は次のようなことが挙げられます。
①歯を抜歯したため
②歯周病の可能性
③歯ぎしりをしているから
④歯の根が割れているため
次項からこれらを、1つずつ詳しくお話ししていきます。
歯を抜くと隣の歯がグラグラしたり傾く?!
最初に、歯がグラグラする原因として考えられることは、抜歯をしたために起こる歯のグラつきです。
親知らず以外の奥歯や前歯などは、基本的に「必要な歯」です。
しかし、事故や怪我などで歯を残すことが困難な場合は、仕方なく抜歯をする場合があります。
抜歯が終わったら、抜いた歯の代わりに、ブリッジ・インプラント・入れ歯などの処置をしなければなりません。
その理由は、周りの歯が傾いてしまうためです。
本来、歯というものは、隣同士の歯に支えられ、バランスを取りながら生えています。
しかし、抜歯をすると、その両サイドにある歯は支えを失って倒れてしまうのです。
歯の傾きが増すほどに、健康な歯であってもグラグラしてきて、最後には健康な状態のまま抜けてしまうことがあります。
そのため、歯を抜歯したら、きちんと代わりの歯となるものを入れ、抜いた両サイドの歯に支えを作ってあげることが大切です。
歯周病によって起こる奥歯や親知らずを含めた歯の揺れ
次に「歯周病」が原因となって、歯がグラグラしてしまっている可能性を考えます。
歯周病というと「歯茎がボロボロになっている状態」をイメージされる人もいるかもしれません。
しかし、それは歯周病が悪化した状態の「歯槽膿漏」のことで、実は歯周病は比較的身近な症状なのです。
歯周病は、「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯茎の境目の、磨き残しの歯垢や、細菌などが引き金となり、歯の周りの歯周組織が炎症を起こす状態をいいます。
この状態を放置すると、歯茎が落ちてきて、歯根が見え、やがては抜けてしまう「歯槽膿漏」となってしまうこともある得るのです。
また、歯根の部分は普段見えている部分に比べて、虫歯になりやすい傾向にあります。
虫歯になると、嚙み合わせをした時に鈍い痛みを生じたりと、私生活に影響しかねません。
そのため、心配な人は、定期的に歯医者で歯周病チェックをおこなってもらうことをおすすめします。
検査方法は一般的に、鋭利な金属を親知らずから奥歯、前歯などの歯周ポケットの間に入れ「どの程度金属が入り込むか測る」というものです。
余りに深くまで金属が入り込んでいる場合は、歯周病や歯槽膿漏になっている可能性も考えられるので、改善するための治療を受けるようにしましょう。
歯ぎしりが奥歯や親知らずに最も負担をかけている?
他にも、寝ている間に歯ぎしりをしている人も注意が必要です。
睡眠中にする歯ぎしりは、誰にでも起こることで、健康な人でも疲れやストレスを感じると、一晩に1回は歯ぎしりをするといわれています。
その場合の歯ぎしりの時間は15分程度とされていますが、常習の人は1時間以上も歯ぎしりをしているなど、長い傾向にあります。
その力は、大体ガムを噛む時の数倍から10倍程度といわれており、とても強い負荷が顎や、親知らずを含め奥歯を中心に掛かっています。
このように、歯が強いダメージを受けることで、歯がグラグラしてきます。
しかも、歯ぎしりが続くとやがて歯が欠けたり、割れたり、または顎周辺の筋肉に障害を引き起こす可能性も高くなります。
歯ぎしりの改善策として、歯医者で作ってもらうマウスピースをする方法があります。
一方、自分でできる対策は、意識がある時に歯を食いしばらないようにしたり、硬いものを食べ続けないようにすることも大切とされています。
歯の根が割れたことで歯が揺れる
更に、歯が割れている場合も同じように、歯がグラグラする原因として考えられます。
一見して、歯は硬いため強そうに見えますが、様々な原因で歯が割れてしまうことがあります。
例えば、事故や転倒などによって、歯を強く打ってしまったなどの外傷的な理由です。
外傷を受けたその時に欠けたり、折れた歯を確認できれば、すぐに気がつくことができます。
しかし、歯根にヒビが入っただけの場合は、その場で気づくことはなく、日々の歯ぎしりや噛み締め、硬いものをよく食べることが誘発原因となり折れてしまうこともあります。
前項でご説明しましたが、歯ぎしりをすると奥歯や親知らずに強く負荷が掛かります。
そのため、ヒビが入ってる場合、簡単に割れてしまうこともあり得るのです。
ちなみに、この歯根にヒビが入り割れることを「歯根破折」といい、神経のない歯によく見られます。
その理由は、神経のない歯は神経のある歯に比べて、割れやすくもろい傾向にあるためです。
神経で繋がれていない歯というのは、水分が抜け、割れやすくなっています。
見た目も、歯根にヒビが入っている状態で表面上からは分かりにくいため、、判断するのは難しいかもしれません。
歯のグラグラが気になるようであれば、やはり歯医者で診察を受けるとよいでしょう。
歯がグラグラする時の対処方法
これまで、歯がグラグラしてしまう原因を詳しくご説明してきました。
ここでは、歯がグラグラしている時の対処方法をお伝えしていきます。
まずは、硬いものや、ガムなどの粘着性の高い食べ物を控えましょう。
歯がグラグラしている時に硬いものや、ガムなどの粘着性の高い食べ物を食べると、歯の負担が余計に掛かってしまうことになります。
そうなれば、もっと歯のグラつきが悪化してしまうことになりかねません。
揺れている歯は安静にして他の歯で噛むようにしましょう。
また、親知らずがグラグラしている場合、歯医者によっては抜歯などの処置ををおこなってくれるところもあります。
奥歯や前歯などは大切ですが、親知らずに関してはなくても問題のない歯としている医師もいます。
自分での対処はあくまで「応急処置」として考え、できる限り早めに歯医者を受診しましょう。
歯がグラグラする原因がわからなければ歯医者にいこう!
今回は、歯がグラグラする理由を中心にお話ししました。
その中でどれに当てはまっているかわからない、原因が曖昧な場合は、歯医者できちんと診てもらうようにしましょう。
その上で、口内になんらかの問題があれば、治療や対策をしていくことが大切といえます。