フッ素配合の洗口液でより効果的な口腔ケアを!おすすめは?
オーラルケア 2020.04.15虫歯予防におすすめされるフッ素の効果とは?
一般的に、マウスウォッシュやデンタルリンスとして認識される洗口液は、近年登場したフッ素配合で本格的な口腔ケアが望めるようになりました。
フッ素(フッ化物)といえば、流通するほとんどの歯磨き粉に含まれ、虫歯や歯周トラブルを予防する歯科治療の現場でも欠かすことはできない成分です。
そんな虫歯予防におすすめされるフッ素の効果とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
まず一つ目は、歯の再石灰化を促進する効果です。
そもそも虫歯は、プラーク(歯垢)に棲みついた虫歯菌から酸が生産され、それが歯を溶かすことで起こります。
もともと唾液には、この溶け出した物質を元に戻し修復する、いわゆる再石灰化に導く働きがありますが、さらにフッ素の再石灰化効果を相乗することで、歯のエナメル質を健康な状態に維持することが期待できます。
特に、唾液が少ない睡眠時には、フッ素の働きが活躍するでしょう。
さらに、虫歯菌の酸の生産を抑制すると同時に、エナメル質の強化を図る効果もあり、虫歯に強い口腔環境づくりをしてくれます。
このように歯の再石灰化、酸の抑制、歯質強化の3つの点から働きかけるフッ素は、改めて虫歯予防にはなくてはならないマストな存在と言えますね。
フッ素洗口液が持つ特有のメリットとは?
では、歯磨き粉にフッ素が配合されているにもかかわらず、洗口液にもフッ素配合をする理由は何でしょうか。
それには、口内に残る唾液中のフッ素滞留量が関係しています。
まず、フッ素が虫歯や歯周トラブルの予防効果を発揮するには、フッ素を歯にしっかり吸着させる必要があります。
つまり、歯の表面にフッ素を残すことで、より効果的な働きが望めるのです。
一方、歯磨きの最後には、発泡した歯磨き粉をゆすいで吐き出しますが、実は歯磨き粉に含まれるフッ素も同時に吐き出しています。
全てのフッ素が吐き出されるわけではありませんが、歯磨き後は発泡の不快さからしっかり口内をゆすぐ方も多く、唾液中のフッ素滞留量は低くなります。
そこで、それをカバーし、よりフッ素滞留量を高めてくれるのが洗口液です。
洗口液では、口内の隅々までフッ素を行き渡らせ、最後は軽く吐き出す程度で済ませますから、唾液中のフッ素滞留量はより高まり効果的な虫歯予防を望めるでしょう。
ただし、必ずしも歯磨きだけでは不十分というわけではないので、口腔状態を見ながら歯磨きと併用していくのがおすすめです。
フッ素洗口液を使うタイミングは?
歯磨き後のフッ素滞留量の関係性から、洗口液特有のメリットについてお話ししてきました。
では、実際にフッ素洗口液を使う場合、どのようなタイミングで使うのがおすすめなのでしょうか。
それは、就寝前の歯磨き後です。
と言うのも、前述で少し触れたように、身体を休める睡眠中は歯の再石灰化を促す唾液の分泌量が減少します。
また、唾液には口内を洗い流して抗菌する自浄作用という働きも備わっているため、唾液が少ない睡眠中は細菌が繁殖しやすい格好の環境と言えます。
起床時に口の中がねばついたり、口臭が気になったりするのはそのせいです。
つまり、フッ素配合の洗口液を就寝前に使うことができれば、フッ素がしっかり口内に滞留し、睡眠中に活発化する細菌を抑制できるのです。
朝晩の2回使うのも良いですが、バタバタして忙しい場合は1日1回就寝前に使えば十分でしょう。
おすすめのフッ素洗口液!クリニカのフッ素メディカルコート
フッ素洗口液の効果や使うタイミングについて分かったところで、ここからはおすすめするフッ素洗口液をご紹介していきましょう。
まず一つ目にご紹介するのは、ライオン株式会社クリニカの「フッ素メディカルコート 250ml」です。
こちらのフッ素メディカルコートは、2017年に本国のフッ素配合濃度の上限が国際基準まで拡大されたことを機に発売された商品で、予防歯科で推奨されるフッ素ケアをすすぐだけで実現することができます。
刺激のないノンアルコールタイプで、子どもでも使いやすいライトミントのフレーバーです。
1ml中のフッ素(フッ化物)は0.5mgで、使用する一回量は4~5歳で5ml、6歳以上の一般的な使用量は7~10mlを目安とします。
計量キャップになっているので、年齢に合わせて量ってください。
使用回数は1日1回、4歳未満にはフッ素濃度が高いので使用しないようにしましょう。
なお、こちらは第3類医薬品なので、ネット販売などでも購入することができますが、使用上の注意をよく読んで使うようにしてください。
フッ素入りの海外版リステリンもおすすめ!リステリントータルケアゼロNo.6
フッ素洗口液として次におすすめするのは、「リステリントータルケアゼロNo.6」です。
リステリンとは、世界初の薬用マウスウォッシュとしてアメリカで発売された商品で、洗口液といえばリステリンのロゴとボトルをイメージする方も多いことでしょう。
今ではアメリカに留まらず、十数か国以上で幅広い年齢層に支持される口腔ケアアイテムです。
薬用リステリンには口腔状態に合わせて様々な種類がラインナップされていますが、今回紹介するのは中でも虫歯予防が注目されている「海外版」の「リステリンNo.6」です。
リステリンは洗口液の色によって用途が変わり、ベーシックタイプ、特化型タイプ、高機能タイプと分かれています。
紫色のトータルケアゼロNo.6は、その中でも最も歯科的口腔ケアに優れた高機能タイプの洗口液です。
なぜ「海外版」なのかというと、日本には以前、フッ素における薬事法に厳しい制限があったことが関係しています。
もともと海外版(公式)のリステリンは、フッ素配合で口腔ケアをより効果的なものにしていた一方で、日本におけるフッ素含有量の上限が引き上げられたのは2017年になってからです。
つまり、2017年以前、日本でのリステリンは全てフッ素無配合で販売されていました。
そのため、商品名は同じでも日本版と海外版とではフッ素配合の有無が異なるわけです。
2020年現在でも、海外版のようなフッ素配合リステリンの取り扱いはほとんどないので、こちらのリステリンはネット通販による取り寄せで入手することをおすすめします。
なお、フッ素配合に心配がある方は、国内でメジャーなフッ素無配合のリステリンをチェックしてみると良いでしょう。
歯磨きジェルでフッ素をコートする!コンクールのジェルコートF
フッ素洗口液以外にも、歯磨き後のフッ素滞留量を向上させる虫歯予防アイテムがあります。
それは、ウエルテックがプロデュースする「コンクール ジェルコートf」です。
こちらは歯磨き剤としても、歯磨き後のフッ素コートとしても使用することができる歯磨きジェルで、歯医者からの信頼を得る歯科専売品です。
配合されるフッ素濃度は、予防歯科に効果的な950ppmで、吸着性のあるジェルによって歯をしっかりフッ素コーティングします。
また、歯や歯茎に付着した細菌だけでなく、口内に浮遊した細菌に対しても高い殺菌作用を発揮し、虫歯や歯周トラブルを予防します。
歯磨き剤ではあるものの、研磨剤・発泡剤無配合の歯磨きジェルなので、歯や歯茎を傷付ける心配はありません。
さらに、予防歯科治療の一環としても使われていることから、歯医者からもおすすめされる信頼性の高い口腔ケアジェルでしょう。
主に歯医者での物販やネット通販で取り扱われているので、気になる方はチェックしてみてください。
歯磨きと併用して効果的な虫歯予防を
フッ素洗口液の虫歯予防効果から、おすすめの商品まで詳しくご紹介してきました。
普段の歯磨きだけでは口腔環境が改善されない方、より効果的な予防歯科を望む方は、歯磨きと併用してフッ素洗口液を使用すると良いでしょう。
今回ご紹介した洗口液以外にも様々な商品がありますから、かかりつけの歯医者に聞いてみても良いですね。