子どもの歯磨きを始めるのはいつ?うがいは何歳からできる?
歯磨き 2020.03.11子どもの歯磨きは何歳から始める?
当然のことですが、子どもがいきなり自力で歯磨きやうがいをできるようにはなりません。
初めはご両親がやってあげたり、やり方を教えてあげたりする必要があります。
子どもの乳歯が生え始めたころから、歯磨きをスタートしましょう。
何歳から乳歯が生えるかというと、個人差もありますが、下の前歯が2本生え始めてくるのがだいたい生後6か月ごろです。
歯磨きといっても、初めは口の中を触られることに慣れさせるのが大事なので、いきなり歯ブラシを使うようなことはしません。
まずはガーゼや綿棒、市販の歯磨きシートなどを使用し、歯を優しく拭いてあげましょう。
赤ちゃんのころは唾液が多いので虫歯になりにくく、歯を拭いてあげるだけでも十分効果があります。
歯が生え始める前から子どもの口周りや口の中に触れ、スキンシップを取っておくと、触られることに慣れやすくなるのでおすすめです。
歯を拭くのに慣れてきたら、いよいよ乳幼児用の歯ブラシを使っていきましょう。
その際も、いきなり歯を磨くというのではなく、まず歯ブラシに慣れてもらうことが大事です。
歯に数回、歯ブラシをタッチして、嫌がらないようにする練習から始めてください。
歯ブラシの刺激に慣れてきたら、徐々に、膝に子どもの頭を乗せて歯磨きするようにしていきます。
赤ちゃんのころから歯磨きするのが大事な理由
前項で、何歳から歯磨きを始めると良いかをご説明しました。
しかし、唾液による自浄作用もあるうえ、乳歯はいずれ永久歯に生え変わるので、果たして赤ちゃんのうちに歯磨きをする必要があるのかと思われるかもしれませんね。
赤ちゃんのころから歯磨きをするのが大事な理由は主に2つあります。
1つは、乳歯が虫歯になってしまうと、永久歯も虫歯になりやすくなったり、歯並びや噛む力に悪影響を及ぼしたりする可能性があるためです。
子どものころからご両親が注意して、口内環境を良くしてあげることが大事といえます。
もう1つは、早い段階から歯磨きに慣れさせることで、子どもも歯磨きに興味を持ち、自然に歯磨きを習慣化できる可能性が高まるためです。
初めはご両親が磨いてあげなければいけませんが、ゆくゆくは自分で歯磨きやうがいをできるようにしていくので、早いうちから歯磨きに興味を持たせるのはとても大切なことといえるでしょう。
歯ブラシを使い始めたら歯磨き粉を使ってもいい?
さて、歯ブラシに慣れてきて乳幼児用の歯ブラシを使うようになったら、歯磨き粉を使っても良いのでしょうか。
歯磨き粉には歯に良い成分が含まれていたり、甘い味がして子どもが喜んだりするので、早く使ってあげたいと思われるかもしれません。
しかし、まだうがいができないうちは、口の中に残った歯磨き粉をうまく吐き出せず、飲み込んでしまうことがあります。
歯磨き粉を使わなければきれいに磨けないわけではありませんので、子どもがうがいをできるようになるまでは使わないほうが良いでしょう。
また、歯磨き粉は口の中で泡立つので、膝に寝かせて歯磨きをしていると歯磨き粉が流れ込んでむせてしまうこともあり、子どもが歯磨きを嫌がる原因にもなりかねません。
歯磨き粉の代わりに、虫歯予防に使うと良いものとして、フッ素を配合したスプレーなどがあります。
こちらは歯に直接吹き付けて使用するもので、子ども用の商品ならフッ素も低濃度なので安心です。
うがいができるようになるまでは、このような商品を使ってあげましょう。
では、子どもがうがいをできるようになるのは何歳からなのでしょうか。
うがいは何歳からできるようになる?
歯磨きの後のうがいができるようになるためには、ご両親が教えてうがいの練習をさせなければいけませんが、何歳から始めると良いのでしょうか。
基本的には、2歳くらいから練習を始めると良いといわれますが、ちゃんとできるようになるまでの期間は個人差があるので焦る必要はありません。
まずは、口に含んだ水を吐き出す練習から始めます。
コップの水を少し口に入れて、ぺっと吐き出させる練習をしましょう。
初めは水を飲んでしまったり、吐き出そうとする前に口からこぼしてしまったりするかもしれません。
床にこぼしても良いように、お風呂のときに練習するのがおすすめです。
子どもも楽しんで取り組めるよう、ゲーム感覚で練習させてみてください。
それがうまくできるようになったら、次のステップに進み、いよいようがいをさせます。
うがいにはブクブクうがいとガラガラうがいがあり、最初にブクブクうがいから練習を始めます。
これらのうがいの違いについては、次項でご説明しましょう。
ブクブクうがいとガラガラうがいの違い
ブクブクうがいとガラガラうがいは、やり方だけでなくその効果にも違いがあります。
ブクブクうがいは、口の中をゆすぎ、細菌などをきれいに流すために行うものです。
一方、ガラガラうがいは、喉の奥の粘膜についた風邪の菌などのウイルスを、体内に入れないために行うものです。
歯磨きの後に必要なのはブクブクうがいですが、ガラガラうがいも覚えさせる必要があるので、順番に練習していきましょう。
●ブクブクうがいの教え方
先ほどご説明した水を吐き出す練習ができたら、次に、頬を動かして口に含んだ水をブクブクと口内で動かす練習をさせます。
しっかりブクブクできたら、水を吐き出させましょう。
こちらは3歳くらいでできるようになる子どもが多いといわれます。
●ガラガラうがいの教え方
ガラガラうがいは、少し上を向いて水を喉の奥のほうまで入れないといけないので、難易度が高くなります。
ブクブクうがいができようになってから練習を始めましょう。
まずは水を含んで上を向く練習、次にそこから口を開けて少しずつ息を吐き出す練習というように、ゆっくりと段階的に進めてくださいね。
では最後に、子どもが自分で歯磨きをできるようになるのは何歳からなのかを見ていきましょう。
子どもが自分で歯磨きできるようになるのは何歳から?
ご両親が歯磨きをしてあげるのは6か月ごろからとご説明しましたが、子どもが自分で歯磨きをできるようになるのは何歳からなのでしょうか。
2歳半~3歳には乳歯が生えそろい、また、子ども自身もだんだんと自分でやってみたいという意欲を持ってくる時期なので、そのころから磨く練習をさせ始めましょう。
子どもの好きなキャラクターの歯磨きグッズを使用したり、ご両親も隣で一緒に歯磨きをしたりして、子どもに歯磨きを楽しいと思ってもらうのが大事です。
初めからきれいに磨くことを目標とするのではなく、「自分でできた」という満足感を得てやる気が出るように、「一人でできてえらいね!」とたくさん褒めてあげてください。
子どもが自分できれいに磨けるようになるまでは、必ずご両親が仕上げ磨きをして、磨き残しがないようにしてあげましょう。
小学校低学年くらいまでは仕上げ磨きをしてあげると良いです。
自力で磨けて、うがいもしっかりできるようになったら、仕上げ磨きを卒業しましょう。
小さいころから子どもに歯磨きの習慣を身につけさせよう
今回は、子どもの歯磨きを始める時期や、うがいができるようになる時期などについてご説明しました。
小さいころからご両親が歯を磨いてあげて、子どもに歯磨きの習慣を身につけさせることが大事です。
そうすることで、子どもの口内環境を守ることができますし、いずれ自分で歯磨きさせるときもスムーズに練習できるようになるでしょう。