加齢臭の対策は女性も必要!原因を知って臭いを予防しよう
加齢臭 2019.09.17加齢臭は男性だけじゃない!油断ならない女性の加齢臭
「加齢臭=おじさん」というイメージからも分かるように、男性は女性と比べると皮脂の分泌量が多く、男性ホルモンの関係もあることから、悩ましい特有の加齢臭が発生することがあります。
しかし、冒頭で述べたように、女性であっても加齢臭は他人事ではありません。
と言うのも、中高年を過ぎて閉経した女性は、女性ホルモンが減少し、その代わりに男性ホルモンが盛んに分泌されるようになります。
つまり、男性ホルモンの働きによって、皮脂分泌量が増加することで、あの特有の加齢臭が発生しやすくなるとされています。
ただし、これは女性から加齢臭が発生する一つの要因で、生活習慣や体質によって、加齢臭が発生するリスクは大きく変わってきます。
そのため、自分の加齢臭の原因を知った上で、ニオイの対策をしていくことが求められます。
加齢臭はなぜ発生する?ニオイのメカニズム
では、そもそも加齢臭はどのようにして発生するのでしょうか。
臭いの対策を知っていく前に、具体的な加齢臭のメカニズムを詳しく見ていきましょう。
50代半ばから本格化する加齢臭は、男女関係なく、胸や背中などの皮脂腺が多く点在する体幹部から発生されます。
厳密に言うと、体幹部から分泌された皮脂が酸化することで発生し、枯草や古本のようなニオイをつくりだします。
まず、加齢臭のもとになる物質は、「ノネナール」と「ジアセチル」の2つです。
「ノネナール」は、おじさん臭となる成分で、「パルミトレイン酸」という脂肪酸が紫外線によって酸化されることで生成されます。
もう一つの「ジアセチル」は、「ミドル脂臭」と呼ばれる物質で、疲労成分と言われる乳酸が汗と共に分泌されたのち、皮膚にいる細菌によって分解されることで発生します。
疲労が蓄積されるほど疲労成分の乳酸も溜まるので、ジアセチルが多く分泌されるようになります。
つまり、このノネナールとジアセチルが混ざり合うことで、より強力な加齢臭が発生するのです。
女性の場合、ジアセチルの発生率は男性よりも低くはありますが、女性ホルモンが減少することで分泌量は増加するため、汗をかきやすい人は特に注意が必要です。
生活習慣の乱れは加齢臭の原因に!女性のニオイ対策
女性の加齢臭には、「皮脂の分泌」と「女性ホルモンの低下」が関係していることが分かりました。
さらに、加齢臭の発生しやすさは、生活習慣の乱れにも大きく左右されるため、以下の項目に該当する場合はライフスタイルを見直す必要が出てきます。
・肥満、脂肪の過剰摂取
肥満体型の場合、体全体に大量の中性脂肪が蓄積されるため、その分皮脂分泌量も増加します。
油っぽい食事ばかりに偏っている方も注意が必要です。
・アルコール
加齢臭のもととなるノネナールは、油臭いニオイを発する「不飽和アルデヒド」の一種ですが、実はアルコールも体内で分解されることで「アセトアルデヒド」を生成します。
それがノネナールの原料となり混ざり合ってしまうと、さらに加齢臭が強くなる可能性があります。
・ストレス
人はストレスを感じると活性酸素が大量に発生します。
特に、仕事などで慢性的なストレスに晒されている方は、加齢臭のニオイが強まる傾向があります。
以上のように、生活習慣の乱れは加齢臭の物質に強く作用し、ニオイを倍増させてしまいます。
したがって、加齢臭の対策をするためには、生活習慣を改善させることが近道と言えます。
女性の加齢臭対策はどうする?入浴時の体の洗い方
女性の加齢臭対策では、生活習慣を改善させること以外にも、普段の体の洗い方を見直すことも大切です。
と言うのも、皮脂を分泌する皮脂腺は、特に頭や顔周り、脇、胸元、背中にかけて多く張り巡らされているため、入浴時にそれぞれをしっかりケアすることが対策のポイントとなります。
まず、胸元や脇、背中を洗うケア用品には、加齢臭を抑制するデオドラントボディソープを使用することがおすすめされます。
そもそも一般的な石鹸には、ノネナールのニオイを十分に落とすことができません。
そこで、デオドランドボディソープを使うことで、ニオイの原因となる雑菌の繁殖を防ぎ、加齢臭を抑えることが期待できます。
また、デオドランドボディソープは「薬用」のものを選ぶことがおすすめです。
「薬用」とは「医薬部外品」を指し、厚生労働省に認められた有効成分が配合されています。
治療目的で使用する「医薬品」とは異なり、防止・衛生を目的としてつくられているため、肌への刺激も緩和しつつニオイを抑制する効果が見込まれます。
ニオイが気になる女性の頭皮対策!皮脂の役割を踏まえたケアを
ボディソープを見直した加齢臭対策に加えて、次に皮脂が気になる女性の頭皮ケアについても見ていきましょう。
頭皮から分泌される皮脂は、油っぽくてベタベタしているイメージがあるため、シャンプー時には徹底して取り除きたくなるものです。
しかし、実は皮脂には外部の刺激から頭皮を守り、頭皮環境を整える役割があります。
そもそも、皮脂腺から皮膚の表面に排出された皮脂は、汗と混ざり合うことで「皮脂膜」と呼ばれる薄いバリアをつくりだします。
つまり、この皮脂膜が埃や紫外線をシャットアウトしつつ、皮膚の保湿をして潤いをキープしてくれるのです。
そのため、シャンプーでゴシゴシと皮脂を取り除いてしまうと、逆にフケや痒みなどの頭皮トラブルに繋がる可能性があります。
また、皮脂を必要以上に取り除いてしまうと、その足りない皮脂を補うために、頭皮は過剰に皮脂を分泌して悪循環を招いてしまいます。
したがって、できるだけ洗浄力の強いシャンプーは避け、1日に何度も洗うのは控えましょう。
加齢臭が染み付いた服はどうする?洗濯方法を工夫しよう
これまでに、女性の加齢臭の対策についてお話ししてきましたが、体から発する加齢臭が服に染み付いてしまうことで、より強いニオイを発しているケースもあります。
一度服に加齢臭が染み付いてしまうと、普段の洗濯洗剤ではなかなか落としきれず、悩んでいる方は多いでしょう。
そこで対策としておすすめしたいのが、酸素系漂白剤です。
酸素系漂白剤とは、過炭酸ナトリウムから成る漂白剤の一種で、一般的に掃除や洗濯に使用されます。
洗濯前にあらかじめ浸け置きすることで、服に付いたシミや汚れを落としつつ、殺菌・消臭効果を発揮する大変便利なアイテムです。
粉末タイプと液体タイプがありますが、特に液体タイプは服の繊維へのダメージが少なく、色落ちの心配もないため、服の加齢臭対策にはピッタリでしょう。
服のニオイが気になる方は、ぜひ酸素系漂白剤を使ってみてください。
原因を知って自分に合った加齢臭対策を
加齢臭が男性だけの悩みではないことが分かった今、女性も油断は禁物です。
ホルモンバランスの変化に加え、生活習慣の乱れが大きく関わる加齢臭には、思い当たる原因を探って改善していくことがベストな対策と言えます。
また、入浴時のシャンプー、ボディソープも見直して、加齢臭を上手に撃退していきましょう。