男性に限らず加齢臭は女性でも!それはどこから発生する?
加齢臭 2019.08.22加齢臭はどこから発生しやすいのか?
まず、加齢臭はどこから発生するのか見ていきましょう。
加齢臭が発生する場所というのは、皮脂腺が多くある場所が挙げられます。
まずは頭皮です。
頭皮は皮脂の分泌が多く、髪の毛で蒸れやすい場所です。
そのため雑菌が繁殖しやすく、また髪の毛が周囲の臭いを吸着しやすいため、加齢臭を発生させやすい場所となっています。
他に皮脂腺が多い場所として挙げられるのは、首の後ろや耳の周り、胸や背中など体のTゾーンなどです。
これらの場所から皮脂が分泌されて、それが酸化すると、強烈な加齢臭となります。
また、汗腺が多い場所からも加齢臭は発生します。
まず挙げられるのは、わきの下です。
わきの下にはアポクリン腺といって、強い臭いのする汗を作る汗腺がたくさんあります。
わきの下は頭皮と同様に蒸れやすく雑菌が繁殖しやすい場所で、加齢臭だけではなく体臭の原因ともなります。
また、足の裏にもたくさんの汗腺があります。
背中や胸の5~10倍の汗腺があり、1日に約コップ1杯分もの汗をかく場所となっています。
特に冬ともなると、女性は蒸れやすいブーツを履くことも多いでしょう。
蒸れ防止に靴下を履く、なるべくローテーションをして連日同じものを履かない等の工夫をして、臭いを抑えましょう。
女性特有の月経に関係する臭い
成人した女性には、男性にはない月経というものがあります。
その月経には、女性ホルモンが深く関係しています。
まず月経前には、女性ホルモンの1つであるプロゲステロンの影響で、皮脂腺の分泌が盛んになります。
分泌された皮脂が酸化すると、脂っぽい臭いが強くなり、加齢臭となります。
そして月経時には、月経血が酸化して、鉄サビに似た臭いとなります。
また、ナプキンを当てているため蒸れやすく、雑菌も繁殖しやすくなります。
そのため、どこからの臭いが気になるかというと、デリケートゾーンの臭いを強く感じるようになります。
臭いの対策として、ナプキンをこまめに取り換えたり、ショーツは通気性のいい綿や絹の素材の物を身に着けるといいでしょう。
また、排卵期は嗅覚が敏感になりやすく、自分で臭いを強く感じやすい時期となります。
周りはあまり感じていない場合も多いので、なるべく自分で気にしないように心がけるといいでしょう。
女性の膣には常在菌がいますが、その常在菌には、膣内を酸性にして雑菌の繁殖を防ぎ、清潔に保つ役割があります。
臭いが気になるからと言って洗い過ぎてしまうと、常在菌の働きが弱まってしまい、逆に臭いが強くなる可能性があります。
石鹸などで念入りに洗いたいところですが、軽く洗う程度にしておきましょう。
女性の更年期に発生する加齢臭
前項の月経と同じように、女性ホルモンと深い関わりをもっているのが、女性の更年期です。
だいたい女性は、40代半ばから50代半ば頃になると、女性ホルモンの分泌が減ってきて、自律神経のバランスが乱れる更年期に入ります。
すると、体温調節がうまくできなくなり、ホットフラッシュ(のぼせたり、一気にどっと汗をかく)が起こる場合があります。
この汗はどこから出てくるかというと、特に顔、また頭から首の後ろにかけて、主に上半身から出てきます。
ホットフラッシュの汗は、アンモニアや乳酸などの臭い成分が含まれ、濃度の濃いネバネバの汗となり、雑菌のエサとなる皮脂も多く含まれるため、加齢臭となります。
また、更年期にはイライラやストレスが溜まりやすくなり、冷や汗のような精神性の発汗も起こります。
女性ホルモンには活性酸素の発生を抑える働きがありますが、更年期になり女性ホルモンの分泌が低下することで、活性酸素が多く発生し、皮脂は酸化して加齢臭となります。
どこからかのストレスによって発生する加齢臭
日頃、生活をしていると、ほとんどの方がどこからかのストレスを感じていると思います。
仕事や人間関係、病気に将来への不安と、ストレスの原因となるものは色々ありますが、それらのストレスが、加齢臭を発生させます。
何故かというと、人はストレスを感じることによってホルモン分泌に影響を与えて、皮脂の分泌を活発にするからです。
それと同時に、ストレスは体の中で活性酸素を発生させます。
それにより、皮脂は酸化して加齢臭となります。
また、疲労が溜まって体の抵抗力が落ちると、女性では、膣を守る常在菌の働きが弱ってしまいます。
すると外陰部で雑菌が繁殖して、わきがのような臭いが起こってきます。
下着やストッキングで下腹部を締め付けている方では、特に蒸れて臭いはこもりやすいです。
何かとストレスを感じることが多い社会ですが、なるべく好きな事でストレスを発散できるように心がけましょう。
ダイエットは危険!食事制限を行う女性に発生する加齢臭
「若い頃はやせていたのに、年齢を重ねるほどやせにくくなってきた」と感じたことから、ダイエットをしようとする女性もいるのではないでしょうか?
ダイエットをする時に一番行いがちな食事制限ですが、これは加齢臭を発生させる恐れのある行為です。
ダイエットのために食事制限をして、大切なエネルギー源となる、炭水化物やタンパク質が不足してしまうと、体は空腹となり、飢餓状態となります。
そうなると、体は自分の身を守ろうとして、体の中に蓄えていた脂肪を使ってエネルギーを生み出そうとします。
この時、脂肪は脂肪酸に変化するのですが、この脂肪酸が臭いの原因です。
脂肪酸が汗と一緒になると、脂肪臭といって、汗臭さが強まった体臭となります。
さらにダイエットによって基礎代謝が落ち、血行が悪くなると、体の中にうまく酸素が行き渡らなくなります。
その状態でも、体はなんとかエネルギーを使おうとします。
すると今度は、疲労物質と言われる乳酸が生じます。
乳酸はアンモニアとともに汗として出やすく、それがアンモニア臭となります。
また、さらに空腹状態が続くと、脂肪酸はもっと臭いの強いケトン体という物質に変化します。
ケトン体は血中に増えていきますが、臭いはどこから発生するのかというと、息や皮膚からの汗、そして尿中にまで出てきます。
つまり体全体から臭いが発生してくるのです。
ダイエットをするなら、偏った食事制限に気をつけましょう。
どこからの加齢臭にも対処する方法
まず女性の加齢臭を抑える1つの方法としては、汗をコントロールすることです。
汗が出たときは、落ち着いてゆっくり腹式呼吸をしてみましょう。
そうすると自律神経が整ってきて、汗が出る症状や精神も落ち着いてきます。
また、服装はなるべく重ね着をし、衣類の脱ぎ着で体温調節ができるようにしましょう。
汗は加齢臭の原因になりますが、かといって汗をかきにくい人、汗腺機能が衰えている人は、余計に臭う汗を出すようになります。
そのため、いい汗をかくためのトレーニングをしましょう。
激しい運動ではなく、ウォーキングやストレッチなどの軽めの運動にし、入浴はぬるめのお湯でゆっくり時間をかけてください。
また、更年期には、女性ホルモンに似た作用があると言われる大豆イソフラボン(納豆や豆腐・豆乳)の摂取がおすすめです。
そして、加齢臭の元となる活性酸素を抑えるために、抗酸化作用のある食品を取りましょう。
例えば、ポリフェノールを含む食品(お茶・赤ワイン・チョコレートなど)や、ビタミンCやビタミンEを含む食品(緑黄色野菜や果物類)などです。
これらを意識して、どこからの汗や臭いにも対処できる体にしていきましょう。
加齢臭という言葉に神経質になり過ぎないことが大切!
なかなか嫌なイメージしかない加齢臭ですが、女性にもあるという現実には、ショックを受ける方もいることでしょう。
しかし、あまり神経質になり過ぎても、それがストレスとなり、かえって加齢臭を強くしてしまいます。
周りにはわからない臭いを、自分で感じすぎている場合も多くあることです。
「自分は臭っているのではないか?」とあまり不安がらずに、汗や皮脂をうまくコントロールしていきましょう。