似ているミョウバンと重曹の違いを知り効果的な消臭への挑戦

ミョウバン 2019.05.26

臭いに関するエチケットは気にしていますか?

世の中の臭いへの関心は、加速傾向にあります。

ドラッグストアなどの商品やテレビのCMなどでも消臭効果の謳い文句も多く、消臭することが当たり前の日常になりつつあります。

体臭、口臭、生活臭と身の回りには臭いにまつわることだらけです。

そこで注目されているのが、ミョウバンと重曹です。

簡単に消臭できると話題のミョウバンと重曹の消臭について、どのように使い分けするのか探っていきます。

ミョウバンと重曹が消臭できる力は正反対

ミョウバンと重曹はどちらも白っぽい粉状の物質で、日本国内では食品添加物に分類されています。

どちらも消臭という作用を持ち、天然の素材の中に存在する安全な物質であることが広く認識されています。

似たような物質として扱われるミョウバンと重曹ですが、両者の消臭に対する効果や内容は、全く正反対の性質も持ち合わせていることをご存知でしょうか?

正反対の性質を持つ二つの物質が、消臭という同じ効果を求めて使われることは、とても不思議なことだと思いませんか?

そこで、ミョウバンと重曹のことを少しだけ深く知ることで、どちらをどのように使い分けていけば良いのかが分かるようになります。

そのために、ミョウバンと重曹の特性を知り、あなたの身の回りの気になる臭いを簡単に消臭できるように知識を深めていきましょう。

ミョウバンor重曹で消臭!それぞれを比較【ミョウバン編】

それでは、ミョウバンと重曹の特徴を比較して、どのように性質が異なるのか見ていきましょう。

重曹との違いを☆、重曹と同じ作用に〇をつけました。

【ミョウバンの種類と分類】

・アンモニウムミョウバン(スーパーなどで販売されている焼きミョウバン)
・硫酸アルミニウムカリウム

一般に販売されているミョウバンは上記の二種類で、名称が違うように異なる物質ではありますが、どちらも同じ作用が期待できる食品添加物として利用されています。

☆【性質】アルカリ性を中和する働き

・水と反応して弱酸性に変化
・水には溶けるが、溶けるまでに時間がかかる

【効果】

〇消臭作用

〇膨張作用

・収れん作用による制汗作用
・殺菌作用

【食品への一般的な使い方】

〇あく抜き(あくの強い根菜類など)

〇調理の際のふくらし粉

〇魚などの生もののぬめり取りや臭み取り

・煮崩れ防止
・発色を良くしたり、色止めの効果
・加工品の劣化を防ぐための保存料の役割など

この他に、医薬品や化粧品、写真や毛皮など、幅広くいろいろな用途がありますが、代表的な物を一部抜粋しご紹介しています。

【注意点】

ミョウバンには自然界にも存在するアルミニウムを含むため、多量の使用や過剰摂取には気をつけましょう。

厚生労働省では体重1kgに1週間で2mgと、摂取する際の基準値が定められています。

しかしながら、通常の使用量なら問題はないと考えられています。

料理でも使われる重曹!消臭用に使うものの特徴

ミョウバンとの違いを☆、ミョウバンと同じ作用に〇をつけました。

【重曹の種類と分類】

・医療用(医薬品の規格基準をクリアしているもの)
・食品用(食品添加物)
・工業用(検査基準なし)

一般的に、家庭では食品用が使われますが、お掃除などには工業用の重曹が使われることが多いようです。

☆【性質】

・水と反応して弱アルカリ性
・水に少しだけ溶ける性質、お湯に入れて溶ける際発泡して強アルカリ性へと変化

【効果】

〇消臭作用

〇膨張作用

・研磨作用
・血行促進作用
・吸湿作用
・熱に反応して発泡する作用

【食品への一般的な使い方】

・あく抜き(山菜など)
・調理の際のふくらし粉
・魚などの生もののぬめり取りや臭み取り

【注意点】

腎臓機能に心配のある方や血圧が高めの方は、過剰摂取に気をつける必要があります。

肌が弱い方は、研磨作用や弱アルカリ性の性質により肌荒れに注意する必要があります。

ミョウバンと重曹の消臭に欠かせない両者の性質の違い

上記相反する特徴を☆、同じ特徴に〇をつけました。

最初に☆に注目してください。

ミョウバンは水と反応することで弱酸性を示し、重曹は水と反応することで弱アルカリ性を示すという両者の違いに気づかれると思います。

ここがポイントです。

☆の性質の違いを利用して、〇で表示した部分の同じ効果にアプローチしていきます。

アプローチの後は、〇にある本題の消臭作用について続きをお話をしたいと思います。

ミョウバンと、重曹にも性質の違いがあったように、消臭したい気になる臭いにも同じく臭いの性質の違いがあります。

その性質の違いを利用して気になる臭いを中和させ消臭へと導きます。

少しだけ化学のお話になるのでご説明します。

簡単に言うと、ミョウバンと重曹の消臭効果は中和に由来するということです。

中和とは、化学の中で、酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液のように、反対の性質を持つ物質を混ぜることで、お互いの性質を打ち消しあい中性に近かづけようとする作用のことです。

この中和作用を利用して気になる臭いを消臭することができるのです。

結論として、ミョウバンの水と反応して弱酸性の性質により、アルカリ性の種類の臭いを中和することができ、その反対に重曹は弱アルカリ性の性質を持つため、酸性の臭いを中和することができるということがわかると思います。

このことを利用することで、気になる臭いを消臭することができます。

ミョウバンと重曹を使い分けて消臭する際に欠かせない中和作用についてご理解頂けたでしょうか?

このポイントは、消臭の基本となるのでしっかり覚えておきましょう。

そこで、敵を知り己を知れば百選危うからずの精神で、ひたすら気になる臭いの性質を探ることが、ミョウバンと重曹を使い分けて消臭するための勝利への近道となります。

ミョウバンと重曹で消臭できる具体例

では、早速気になる臭いの正体を暴きましょう。

ミョウバンや重曹を使って消臭できる具体例を見ていきます。

【ミョウバンで消臭できるアルカリ性の臭いとは?】

・トイレや糞尿などの臭い
・魚の腐った臭い
・たばこの臭いなど

【重曹で消臭できる酸性の臭いとは?】

・体臭や口臭など体から出る臭い
・足や靴、靴下、下駄箱などの臭い
・排水溝やどぶなどの臭い
・焼肉などの油や肉などの臭いなど

おおまかに消臭の分類をお伝えしましたが、臭いの成分がアルカリ性なのか酸性なのかを見極め効果的な消臭を心がけてみてください。

また、尿や生ごみ、体臭などの場合は、アルカリ性、酸性のどちらの成分の臭いを放出しているのかが分からなかったり、混在している場合もあります。

その際は、同じ場所に時間をずらしてミョウバンと重曹別々に使って消臭してみましょう。

ミョウバンと重曹を同時使用すると、その時点で中和されてしまい消臭する意味がなくなってしまうのでご注意ください。

また、ミョウバンも重曹も万能な物ではないので、いろいろな物質が混じる臭いに対しての効果は強力ではありません。

効果が感じられない場合は、市販の専用消臭剤などを利用するのも一つの手だと思います。

ミョウバンと重曹それぞれの消臭の実践方法

最後に、ミョウバンと重曹それぞれの消臭の実践方法を見ていきましょう。

【ミョウバンを使った消臭方法】

ミョウバンと水を1対3の割合で混ぜて作った物をミョウバン水(原液)といいます。

ミョウバン水は1~3日ほど冷暗所に置くことでミョウバンが水に溶け透明になります。

そのミョウバン水は原液なので、更に水で薄めてスプレーに移し替えて使用します。

スプレーした後に乾燥させることで残ったミョウバンが消臭効果を発揮するという仕組みです。

薄める割合の違いで、気になる臭いのおトイレから、お肌まで消臭スプレーとして使えるのでとても経済的なのです。

お肌に使う際は10倍ほどのお水で薄めて利用することが推奨されていますが、最初は、濃度薄めのミョウバン水を使用し、パッチテストをしてからのご利用をお勧めします。

また心配な方は肌への利用は控えたほうが良いでしょう。

ミョウバン水の消臭の効果は、使い続けることで効果が得られると言われています。

リスクにはくれぐれもご注意してお試しください。

【重曹を使った消臭方法】

重曹も水で薄めるだけのスプレーという方法もありますが、注意点も多いので、沢山ある消臭方法の中で一番簡単で気軽な方法をご紹介します。

重曹の粉を空き瓶などに好きなだけ入れて、こぼれないように布などをかぶせてふたをします。

あとは、下駄箱など気になる臭いの空間に置くだけです。

消臭効果ももちろんありますが、重曹には吸湿効果もあるため湿気などもとってくれるのでお勧めです。

また生ごみなどに直接重曹を振りかけるだけでも消臭効果がありますのでぜひ試してみてください。

ミョウバンと重曹を使って消臭する方法は沢山ありますが、ここでは紹介しきれないので、簡単な物を抜粋してご紹介しました。

ご興味のある方はいろいろと調べてぜひ試してみてください。

ミョウバンと重曹の違いを見極めいざ簡単消臭

ミョウバンと重曹の使い分け方についてご理解いただけましたでしょうか。

ミョウバンと重曹を使い分けて消臭するということは、ミョウバンの弱酸性という性質と重曹の弱アルカリ性という性質を用いて、気になる臭いと中和反応をさせるということです。

気になる臭いの正体を知れば、応じた対策も見えてきます。

ずっと気になっていた臭いのお悩みも間もなく解決へと向かうでしょう。

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