加齢臭・ミドル脂臭は20代女性でも発生する!?原因と対策
加齢臭 2020.04.17加齢臭とは?20代女性でも発生する可能性あり!
「加齢臭」という名称は、化粧品メーカーの資生堂が命名したものです。
1999年に、資生堂はニオイの原因である「ノネナール」という物質を発見しました。
このノネナールは、加齢に伴って増加するパルミトオレイン酸(脂肪酸)が、過酸化脂質や皮膚常在菌によって酸化したり、分解されたりすることで発生します。
どのようなニオイがするかは個人差がありますが、一般的には、「脂臭い」「青臭い」ようなニオイだと言われています。
高齢になると枕のニオイが気になるという話をよく聞くのではないでしょうか。
これは、頭部や耳の周り、首の後ろなどから加齢臭が発生することが多いからなのです。
通常、ノネナールが増加し、加齢臭が気になってくるのは40代くらいからと言われています。
10~20代の女性は「ラクトン」という甘い香りのする成分を多く放つおかげで、ノネナールを打ち消すので、加齢臭を感じることはあまりありません。
年齢を重ねるにつれてラクトンの量が減る他、女性ホルモンの減少によりノネナールの分泌が増えることから、徐々に加齢臭が気になり始めます。
ところが、近年では生活習慣の乱れやストレスなどでホルモンバランスが崩れ、20代でも加齢臭に悩まされるケースがあるようです。
加齢臭以外にも気になる「ミドル脂臭」!20代女性でも油断できない!
加齢臭の他にも近年着目されているのが、「ミドル脂臭」です。
こちらは、2013年に化粧品メーカーのマンダムが名付けたもので、汗臭・加齢臭に続く「第3のニオイ」として発見されました。
特に30~40代のミドル世代の男性に多く、使い古した油のようなニオイがすることから、ミドル脂臭と名付けられたそうです。
加齢臭との一番の違いは、ニオイの原因物質にあります。
先ほどお話ししたように、加齢臭の原因はノネナールですが、ミドル脂臭の原因は「ジアセチル」という物質です。
ジアセチルは、汗に含まれる乳酸を皮膚常在菌の表皮ブドウ球菌が取り込み、変化させることで作られます。
乳酸は緊張したときの発汗などで出やすいため、中間管理職のようなストレスを感じる立場にあることが多い、30~40代がこのミドル脂臭に悩みやすいのでしょう。
もちろん、緊張性の発汗が多かったり、生活習慣が乱れていたりして乳酸が出やすい方は、性別・年齢を問わずミドル脂臭を発することがあります。
たとえ20代の女性であっても油断はできません。
20代女性の加齢臭・ミドル脂臭対策!汗腺機能を高めよう
加齢臭やミドル脂臭は20代女性にも起こりうることをご説明しました。
では、ここからはどのようにニオイの発生を防げば良いのかをお話ししていきましょう。
まず一つ目の方法は、汗腺機能を高めることです。
緊張性の発汗はニオイの原因になってしまいますが、運動などによる自然な発汗はストレスを発散し、体の調子を整えてくれます。
新陳代謝が良くなり、古い皮脂が溜まるのを防ぐこともニオイ予防につながるでしょう。
汗腺機能を高めるためのおすすめの方法は、有酸素運動をすることと、湯船につかることです。
●有酸素運動をする
普段あまり運動をしない方は、いきなりハードな運動を始めると挫折したり、運動をすること自体がストレスになってしまったりするかもしれません。
そのため、軽めの有酸素運動を生活に取り入れてみるのがおすすめです。
ウォーキングやヨガ、会話ができるくらいのペースでのジョギングなどが比較的始めやすいでしょう。
●湯船につかる
特に一人暮らしの場合、湯船につからずシャワーのみで済ませてしまう方も多いのではないでしょうか。
汗腺機能を高めるには、しっかりと湯船につかって全身の血行を良くすることが大事です。
まずは43度くらいの熱いお湯を少なめにはり、両手・両足を温めた後、そこにぬるめのお湯を足して全身つかると、発汗が促されますよ。
体や服を清潔に保つのもニオイ対策として大事!
20代女性が加齢臭やミドル脂臭の発生を防ぐための二つ目の方法は、体や服を清潔に保つことです。
身だしなみに気を遣っている方には当たり前のことかもしれませんが、改めて確認してみてください。
●汗を拭く
汗をかいたらそのままにせず、タオルなどでこまめに拭きましょう。
ニオイ物質は水溶性なので、できればタオルを濡らして拭くのがおすすめです。
●汗を吸った衣類はしっかり洗濯する
汗を吸った衣類を放置すると、雑菌が繁殖してニオイやシミの原因になってしまいます。
汗をかきにくい冬であっても、皮脂汚れなどが衣類に付着しているので、しっかりと洗濯するようにしましょう。
パジャマやシーツも寝ている間にかいた汗を吸っているので、こまめに洗濯する必要があります。
●消臭効果のあるボディソープを使う
ボディーソープの中には消臭効果を謳っているものも多くあります。
そのような製品を使用し、ニオイを発しやすい耳の後ろや首回り、脇、背中などを念入りに洗いましょう。
念入りにとはいっても、ゴシゴシと強く洗うと皮膚を傷つけてしまうことがあるので、柔らかいスポンジやタオルなどで優しく洗えばOKです。
生活習慣がニオイの原因に?若いうちから生活を見直そう
三つ目の方法は、生活習慣の改善です。
すでにお話したとおり、生活習慣の乱れやストレスなどが加齢臭・ミドル脂臭の原因となりえます。
20代女性は、社会人として仕事をし始めたり、家庭を持ったりなど環境の変化が多く、生活のリズムが崩れがちなのではないでしょうか。
ニオイ予防のためにも、若いうちから自分の生活を見直してみましょう。
●食生活を改善する
食事はバランス良く、できるだけ規則正しいリズムで取ることで、体の調子を整えることができます。
また、高脂肪・高カロリーの食事が続いてしまったり、アルコールを摂取しすぎたりしてはいないでしょうか。
これらもニオイの原因となるので、過剰摂取は控えましょう。
●ストレスを軽減する
現代社会ではストレスを感じることも多く、全くストレスなく生活することは難しいかもしれません。
しかし、ストレスによる発汗などはニオイの元なので、できるだけ軽減することが大事です。
仕事をしている方は、オンとオフの切り替えをして、オフのときにはしっかり休んだり、趣味を存分に楽しめたりすると良いですね。
家庭でお子さんの面倒を見ている方は、周りの人の協力を得て、たまには自分の時間を作りリフレッシュするよう心がけてみましょう。
自分のニオイをセルフチェックするには
自分が加齢臭やミドル脂臭を発しているかどうかは、なかなかわかりにくいものです。
しかし、周りの人から指摘されることもあまりないでしょうから、ぜひセルフチェックをしておきたいですね。
手軽にできるのは、自分が着た服や使った枕のニオイをチェックすることです。
朝起きたときに枕のニオイを確認したり、一日の終わりにその日着た服の襟元や脇のニオイを確認したりしてみましょう。
また、以下のような、ニオイを機械で測定できる「ニオイチェッカー」もあります。
・タニタ:においチェッカー ES-100
・コミカミノルタ:Kunkun body
ニオイの強さを客観的に評価してくれるのが、嬉しいポイントですね。
「女性だから」「まだ20代だから」と油断せず、自分のニオイをセルフチェックしてみてください。
20代女性も加齢臭・ミドル脂臭に気をつけよう
今回は、20代女性でも発生しうる加齢臭・ミドル脂臭について、発生の原因と対策をご説明しました。
一般的には年齢とともにニオイに関する悩みが増えますが、若い世代でも油断はできません。
日頃の生活を改善するなどして、できるだけニオイの原因をなくすように心がけると良いですね。
20代からニオイに気をつけて、清潔感のある素敵な女性を目指しましょう。