下顎後退などの顎変形症とは?改善する方法はあるの?

美容 2018.11.16

一人ひとり顔や体形が違うのと同じで、歯並びや顎の大きさも、人によって違いますよね。

それは「個性」としても捉えられますが、あまりに歯並びが悪く、顎が大きすぎれば、私生活に何らかの支障をきたしてしまうかもしれません。

この記事では、下顎が後退しすぎていたり、逆に前に出過ぎているような「顎変形症」という顎の変形についてや、改善するための治療についてもお話ししていきます。

嚙むことが大切な理由とは?

食事をする際、無意識におこなっている「噛む」という行動ですが、この行動は私達の体にとても大切なことです。

その理由はいくつかあるので、最初にお伝えしていきます。

まず、よく噛むことで唾液の分泌が促進されることによって、消化作用・自浄作用・味の感覚の向上などの効果があります。

また、よく噛むことは、末端の神経を通して脳を刺激してくれて、鈍化した脳の働きを目覚めさせてくれるような効果も期待できるのです。

他にも、食べ物を噛むと歯の表面に食べ物が当たることで、歯面掃除効果が向上するともいわれています。

しかし、下顎が出過ぎていたり、逆に後退しすぎているような顎の変形がある場合、嚙み合わせに不具合があることで、咀嚼に影響を及ぼす可能性があり、改善が必要な場合もあります。

一方で、咀嚼をあまりされていないと、どのような影響があるのでしょうか?

咀嚼不足はこわい!?改善しないと起こりうる影響

まず、嚙み合わせがよいかどうかに関わらず、普段から「早食い」の傾向にある人は、よく咀嚼されていない可能性が高いでしょう。

咀嚼をしっかりおこなわないことで起こりうる身体への影響はどんなことがあるのか、順番にご説明していきます。

①咀嚼筋の活動が低下する可能性があり、顎の発育低下や、歯列の不正を起こす場合がある。

②唾液の分泌量が少なくなることで、口内が掃除されにくくなり、プラークが溜まりやすくなるため、虫歯や歯周炎などの口内トラブルを引き起こす可能性も少なくない。

③顎周辺の筋肉の低下により、耐性や抵抗力が低下し、顎関節症を招くおそれがある。

④普段から歯ごたえのあるものを食べなければ、咀嚼力が低下し、やがて「噛めなくなってしまう」というケースもあり得る。

最後の「やがて噛めなくなってしまう」というような状態にしないためにも、普段の食事からよく噛んで食べることを意識するようにしましょう。

一方で、下顎や上顎の変形や後退などのズレといった「顎変形症」によって、嚙み合わせが悪くなっている場合もあります。

次項では、顎変形症についてや、改善の方法なども併せてお伝えしていきます。

下顎が出ていたり後退していれば顎変形症を疑おう

顎変形症とは、はじめにお伝えした通り、上顎や下顎が大きく後退していたり、反対に前に出過ぎてしまっているような変形のことをいいます。

大きく長い顎で受け口であったり、反対に顎が小さく出っ歯になっていたり、他にも顎の変形によって左右が非対称になってしまっていることもあります。

顎の形が変形してしまうと、嚙み合わせに異常が起こりやすくなるので、健康を損ねてしまう可能性にもつながります。

また、これらの変形を改善するには、どうしても病院での治療が必要になります。

顎変形症と一言でいっても、様々な種類がありますので、いくつか挙げていきましょう。

・上顎前突
・下顎前突
・下顎後退
・上下顎前突
・顔面非対称

他にもいくつか種類がありますが、名前だけでは一体どんな状態なのかわかりにくい部分もあります。

そのため、次項からは顎変形症の変形の特徴などをご説明します。

上顎前突と下顎前突の特徴!改善するための治療は保険適応?

前項で挙げた、「上顎前突」「下顎前突」「下顎後退」「上下顎前突」「顔面非対称」の顎の変形は、それぞれどんな違いがあるのか、お話ししていきます。

●上顎前突

一般的に「出っ歯」といわれる変形のことをいいます。

●下顎前突

上顎前突とは反対に、受け口であることが特徴といえます。

また、上顎前突・下顎前突と診断するには、下の前歯の頂点から上の前歯の頂点の距離を、横から測った距離が「7㎜を超える場合」とされています。

ちなみに、正常な嚙み合わせの人場合、その距離は2~3㎜程度といわれています。

もしも、顎変形症が原因で、「咀嚼に影響している」もしくは「生活に影響を与えている」という場合は、改善する必要があるので、保険が適応されるケースもあります。

ただし、保険適応で治療をする場合、「表側矯正をしなければならない」や「手術を必ず受けなければならない」など他にも決まったルールがあるようです。

そのため、治療を受けたい場合は「どういった条件があるのか」など医師に相談してみるとよいでしょう。

下顎後退・上下顎前突・顔面非対称の特徴とは?

続いて、下顎後退・上下顎前突・顔面非対称の特徴をお伝えしていきます。

●下顎後退

一般的に「顎がない」ともいわれる状態です。

重度だと、上の前歯の中に下の前歯が隠れてしまう程です。

●上下顎前突

名前の通り、上と下の顎の両方が前に出ている変形のことをいいます。

見た目としては、口元だけが鳥のように前に突出している状態です。

●顔面非対称

顔の骨が歪んでいたり、ねじれている状態です。

正面から顔を見ると、顎が斜めに歪んでいたり、正面から見える歯の本数が左右異なることもあります。

これまで、顎変形症の変形の種類をいくつかご紹介してきましたが、これらの変形はごく一部であり、他にも数種類あるとされています。

また、症状によっては、複数の額変形症が合併しているケースもあります。

顎変形症について大体わかった所で、改善するためにはどうしたらよいのか、次項でお話ししていきます。

下顎や上顎が後退したりズレているなら!改善するには?

顎変形症である場合、基本的には自分で改善するのは難しく、治療が必要になります。

それでは一体、どのような治療をするのでしょうか。

この記事では、顎変形症の一般的にされている治療方法をお伝えしますが、病院や医師の方針や、下顎と上顎のどちらが後退・前突しているのかによっても治療は異なります。

まず、治療は矯正歯科治療に外科治療を組み合わせた「外科的矯正」と呼ばれる方法でされるケースが多いです。

外科的矯正は、矯正歯科医と口腔外科医・形成外科医などと協力しながら、「どのように治療をするか」計画を立てておこなうといったものです。

顎変形症による嚙み合わせや顎の変形などを治すために、原則として最初に歯ならびの矯正治療をし、その後、顎の矯正手術をおこなう場合が多いとされています。

手術は全身麻酔をしておこなわれるので、痛みはなく、口内から手術をするので、顔の表面に傷が残るケースはごく稀であるとしています。

顎の骨を必要に応じて切り、嚙み合わせや左右のバランスが整う位置にし、ネジやプレートでとめるといった方法です。

手術内容は少しおそろしさを感じますが、実際に手術を受けたケースでは、「自分の顔のコンプレックスが改善された」「食べ物が噛みやすくなった」などの声もあります。

顎変形症でつらい思いをしているなら医師に相談してみよう

顎変形症で顎が変形していると、噛むことが難しくなって口内トラブルを抱えたり、自分の顔にコンプレックスを抱くかもしれません。

勇気を出して外科的矯正を受けてみるのもよいかもしれません。

場合によっては、保険適応で治療を受けられるかもしれないので、医師に相談してみるとよいでしょう。

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